証券会社の実態! 元証券マンが語る、証券マンの営業が危険である理由
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本記事では少し趣向を変えて、元証券マンという自身の経験から考える、証券マンのセールスの危険性や問題点について解説していきたいと思います。
結論から言うと、「証券マンから株や投資信託を買うのは非常に危険で、できるだけセールスされたものは買わない方がいい」と僕は考えています。
現在証券会社の営業担当者から何かしらの商品を勧められている方は、ぜひお読み頂き、投資判断の参考にして頂けると嬉しいです。
就職先として証券会社を検討している方にとっても、一読の価値はあると思います。
①なぜ証券マンから買わない方がいいのか?
なぜ証券マンの営業が危険で、かつ、証券マンから買わない方がいいのかというと、端的に言えば「顧客と利害が一致していない」からです。
一般的な個人投資家が投資商品を買う目的は、シンプルに言えばもちろん、『自分の資産を運用して増やすこと』ですよね。
生活費の足しにするなり海外旅行費にするなり、老後に備えたりと、増やした資金の使い道は様々ですが、投資をする理由はこの一点が大きな理由になっているはずです。
一方で、証券マン(証券会社)の目的は『金融商品の売買により手数料を得ること』で、別に顧客(個人投資家)が儲かろうが損しようが直接的には関係ありません。
そのため、証券マンが勧めてくる商品は、必ずしも顧客にとって適したものとは限らなくなっています。
【両者の目的】
顧客:資産を増やしたい
証券マン(証券会社):手数料を取りたい。そのために証券口座に資金を入金させたい
⇒証券マンの勧める商品が顧客に適したものとは限らない
ではなぜこのような乖離が生じてしまうのでしょうか。
次に、具体的な証券マンの仕事とノルマについて見ていきましょう。
②証券マンの仕事・ノルマの具体的内容は?
まず、証券マンのノルマについて具体的に見ていきましょう。
証券マンに課せられてるノルマは、以下のようになっています。
【証券マンのノルマ】
(1)収益(売買手数料)
(2)入金額(証券口座の残高増加額)
(3)新規口座開設数(NISA含む)
(4)時々に応じた個別商品(IPO株、新発債券、新発売に投資信託など
(5)その他(セミナー集客など)
これらのノルマについて、各証券会社によってどの項目に比重を置くかは変わりますが、内容は概ね共通しています。
よって、ほぼ全ての証券マンは、これらのノルマをこなすために日々スケジュールを組んで動いているわけです。
それでは次に、証券マンの一日の動きを具体的に見ていきましょう。
③証券マンの1日のスケジュールは?
それでは証券マンの1日のスケジュールについて見ていきます。
実際に僕が在籍していた店舗をベースにしていますが、ほぼすべての証券会社及び営業店も同様かと思います。
【証券マンの1日のスケジュール】
( 7:00~ 9:00)マーケット情報の確認、朝のMTG
( 9:00~12:00)株式・投資信託・債券のセールス電話
(13:00~17:00)顧客訪問にて商品説明、購入に必要な書類の受領等
(17:00〜19:00)セールス結果報告、ノルマの進捗確認など
支店のノルマ達成率が悪い場合は、17:00時以降も顧客にセールス電話をガンガンします笑
金融あるあるかもしれませんが、朝がものすごく早いのが特徴ですね。
特に新卒とマネージャー陣の出社が早く、僕もよく7時前に出社して、日経新聞に目を通したり、各種マーケット情報をインプットしたりしていました。
朝が苦手な人は、就職先には絶対に選ばない方がいいと思います。笑
では、証券マンの具体的な仕事を見てきましたので、次にその問題点について説明したいと思います。
④証券マンの仕事の問題点は?
先ほど、以下のように顧客(投資家)と証券マンの利害が一致していないことが問題だと言いました。
【両者の目的】
顧客:資産を増やしたい
証券マン(証券会社):手数料を取りたい。そのために証券口座に資金を入金させたい
⇒証券マンの勧める商品が顧客に適したものとは限らない
では、なぜそのような状態になってしまうのでしょうか。
最大の理由は、『②入金額(証券口座の残高増加額) 』ノルマの存在です。
入金額(証券口座の残高増加額)というノルマがあるせいで、証券マンとしてはなるべく出金させたくないという気持ちが強くなります。
最も出金しやすくなる状況は保有資産の売却直後なので、必然的に、なるべく売却させないような動きをせざるをえなくなります。
また、保有商品が暴落していたり、顧客の意向があるなど、どうしても売却せざるをえないような状況の場合は、必ず代わりに購入する商品を事前にセールスしてから売却を行います。
これは、「売却 ⇒ 口座から出金」というアクションをさせないためです。
もちろん買わせたい商品が顧客に適したものであれば問題ありませんが、普通に考えて買ったほうが良い商品がいつでも都合よくあるわけがなく、その時々に応じて異なる商品ノルマが存在することも相まって、顧客にとって本当に適した商品がセールスされる可能性はかなり低いです。
こんな風に言うと悪質と思われるかもしれませんが、決して営業マンがそうしたくてしているわけではなく、売却&購入のセット売りをしないと、マネージャーから激詰めされます。涙
マネージャーはマネージャーで、支店長や部長から激詰めされていますので、組織上どうにもならない問題となっています。
⑤まとめ
ここまで、証券マンから株を買わない方がいい理由について、その業務内容やノルマなどを基に見てきました。
シンプルに言うと、投資で資産を増やしたい顧客と、手数料収入が欲しい証券マンで利害が一致していないため、証券マンが勧めてくる商品が必ずとも良いものとは限らないことが問題でした。
はっきり言って、証券会社のビジネスモデル上、この問題点は絶対に変わりません。
変わるとすれば、手数料ビジネス以外に証券会社の収益モデルが変わる以外に方法はありませんが、正直無理だろうとは思っています。笑
現在証券会社の営業担当とやり取りして商品を買っている方、買おうとしている方、証券会社への就職・転職を検討している方は、ぜひ一度冷静に考えてみることを強くお勧めします。
本記事は特に有料でもありませんし、広告も貼っていませんので、完全にニュートラルな立場から客観的に書いています。
本記事の内容がお読み頂く皆さまにとって、少しでもお役に立てることを祈っています。
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