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『無印良品』 の(7453)良品計画の株価分析! 今後の見通しは? 〜銘柄リサーチPart.13〜

 閲覧ありがとうございます。
 株まとめ@元証券マンと言います。

 初めての方は、こちらの自己紹介記事をぜひご覧下さい。


 これまでの株価分析記事の一覧はこちらです。


 普段は割安株中心に、銘柄分析記事を連載形式で投稿しています。

 今回の記事では趣向を変えて、各種投資指標は決して割安とは言えないものの、個人的に注目している(7453)良品計画について、詳細を見ていきたいと思います。



①良品計画ってどんな会社なの?

 良品計画は小売セクターに属する企業で、小売店舗『無印良品』の運営を始め、生活雑貨、衣料雑貨、食品などを取り扱っています。

 製造、物流、小売を自社でまかなうSPA(製造小売)モデルで、ほぼ100%の商品がPB(プライベートブランド)という特徴があります。

 海外展開も行っており、特にアジアの地域に強いです。


 ちなみに、あまり知られていないかもしれませんが、西友の事業部が独立してできた企業が良品計画です。(ただ、特に現状良品計画と資本関係はありません)


 

 良品計画の収益事業は、以下の4つのセグメントに分かれています。
 ※各%は、全社合計に占める割合

(1)国内事業
売上比率:60.1
% 利益比率:56.1%
日本国内の店舗およびインターネットにて商品販売を行う事業および日本国内の調達物流事業等

(2)東アジア事業
売上比率:29.9
% 利益比率:44.3%
東アジアにおいて商品販売を行う事業

(3)欧米事業
売上比率:6.0% 利益比率:▲2.6%

欧米において商品販売を行う事業

(4)西南アジア・オセアニア事業
売上比率:4.0%
 利益比率:1.1%
欧米において商品販売を行う事業

(5)その他
売上比率:0%
 利益比率:1.1%
報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、グローバル調達事業

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 国内事業が売り上げ・利益ともに全社の6割ほどを占めています。

 また、中国事業の利益が44%を占めており、海外展開も成功しているメーカー・小売だと言えますね。


 



②良品計画の規模ってどのくらい?

 それでは次に、良品計画の定量情報を見ていきましょう。

●時価総額:5,795億円 ※2020年1月15日終値
●売上:4,096億円 ※2019年2月期
●営業利益:447億円(営業利益率 10.9) ※同上
●当期純利益:338億円(最終利益率 8.3) ※同上
●連結従業員数:全社合計  2,319人 ※2019年2月末

 営業利益率が10.9%となかなか高いですね!

 大手小売業の営業利益率は1%程度と言われており、その水準と比べると10倍以上もあります。笑


 続いて、良品計画の業績・配当の推移を見ていきましょう。





③良品計画の業績と配当金の推移は?

 直近5年の実績及び今後の見込みは以下のようになっております。

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 一株利益はやや右肩上がり、配当金は右肩上がりとなっています。

 ただし、2020年1月10日において、2020年2月期の業績予想を下方修正していますので、注意が必要です。

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 以下は月足チャートになります。

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 一時は4,000円を超えましたが、今は下落トレンドに入っています。

 前述の業績下方修正を受けて、本日2020年1月15日の終値は2,064円ま下落しています。


 ちなみに、2020年1月15日終値ベースで、良品計画の各種指標は以下のようになっています。

⚫︎PER:21.6倍 ※東証一部 同セクター平均   26.8倍(2019年12月末)
⚫︎PBR:2.76倍 ※東証一部 同セクター平均   1.9倍(同上)
⚫︎配当利回り:1.76%

 元々セクター平均自体が東証一部平均よりも高い水準ではありますが、PBRはセクター平均よりもかなり高いですね。

 PERも下方修正後の一株利益をもとに算出していますが、それでも20倍以上となっています。


 次は、良品計画のリスクについて見ていきます。





④良品計画のリスクは?

 それでは良品計画のリスクについて見ていきます。

 まず、良品計画は2020年2月期の連結業績予想について、2020年1月10日に下方修正を行っています。


 この事実を踏まえて、良品計画のリスクは、大きく以下の2点が挙げられます。


(1)東アジアの経済低迷リスク

 良品計画の全社利益のうち実に44%を東アジア事業が占めています

 よって、中国はもちろんのこと、アジアの経済低迷がそのまま良品計画の業績悪化へと繋がってしまいます。

 実際に、2020年2月期の業績下方修正の要因は香港や台湾の収益悪化、中国の伸び悩みなどが要因でした。


(2)新規事業の失敗リスク

 良品計画は、住宅事業や流通加工等の小売以外の事業を展開をしていますが、当然小売事業に比べてノウハウがあるわけではありません。

 仮に計画通りに事業が進捗しなかった場合、業績悪化につながるリスクがあります。





⑤良品計画のおすすめポイントは?

 では逆に、良品計画の魅力は何なのでしょうか。

 やはりそれはSPA(製造小売)モデルに裏打ちされた高収益企業という点でしょう。

 下方修正があってもその営業利益率は8.5%と小売業として非常に高水準です。

 中国をはじめアジアの経済や為替の影響を受けやすいビジネス展開ではありますが、収益性の高さは目を見張るものがありますね。





⑥良品計画は今買うべきか否か?

 以上、良品計画について見てきました。

 利益率が高く、独自のブランドを確立している企業ですので、十分投資対象となり得る銘柄だと思います。

 現状のPER 21.6倍はセクター平均よりも低いため、ちょうどストップ安により下落した今の水準であれば、買い検討できると思われます。





⑦まとめ

 今回の記事では良品計画について見てきました。

 利益率の高さやそのブランド力などから魅力のある銘柄であり、今の水準であれば投資対象となり得る銘柄だと考えます。

 ストップ安により2,000円そこそこの今のうちがチャンスかもしれませんね笑



 本記事の内容がよかったら、これまでの記事もぜひご覧ください。

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