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無料コラムまとめ

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記事一覧

【コラム】三菱UFJ銀行は好決算でなぜ売られたのか

三菱UFJフィナンシャル・グループが決算を発表しました。 24年3月期の連結最終利益は前期比33.5%増の1兆4907億円に拡大し、25年3月期は前期比0.6%増の1兆5000億円とほぼ横ばい、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなりました。 併せて、今期の年間配当は前期比9円増の50円に増配、上限1000億円の自社株買いの方針も示しました。 直近3ヵ月の1-3月期(4Q)の連結最終利益は前年同期比75.1%減の1928億円に大きく落ち込んだものの、総じて好決算で売ら

【コラム】「海外勢の買い」だと、なぜわかる?

上記のポストに、このようなご質問を頂きましたので回答します。 まずは、直近の不動産・建設セクターの動向です。特に、不動産はポスト半導体と言わんばかりの上昇率です。 ご指摘のような踏み上げに繋がる「信用売り残」が関係する場合もありますが、今回は日銀の金融政策変更後の一転実需(現物)買いに公示地価上昇の信用買いも追従した結果と捉えたほうが良さそうです。 (今後の値動きには信用残高の需給が影響することは間違いありません) こちらは3月18日(2週間前)の株道Xの「つぶやき」ポ

【コラム】ボリンジャーバンドの歩き方

投資の上手い人はボリバン-1σ~+1σの外側でトレードしてるって知ってましたか。内側はトレンドレスで本来は「休むも相場」と言われるゾーンになります。 一般的には、ボリバン+2σ超えは上昇し過ぎの過熱感から売りサイン、-2σ超えは下落し過ぎの買いサインとして利用されています。 デイまたはスイングなどの短期値幅取りは、トレンド(方向性)とボラ(値幅)が出る、+1σ~-1σを超えたゾーンを主戦場にしたほうが圧倒的に勝率が上がります。 下図でもボラティリティーが可視化されており

【コラム】海外投資家が見ている「ドル建て日経平均」と「MA」

まずは、終値ベースでの日経平均、史上最高値更新おめでとうございます。 そうなると、この先も青天井と小躍りしたくなりますが、そこは冷静に。無いはずのレジスタンス(上値抵抗)ラインを確認したいと思います。 「海外投資家目線のドル建て日経平均株価」 どういうことかと言うと、日経平均が連日、大幅上昇していても、大幅に「円安」になると、「ドル建て日経平均株価」は、下落または横ばいという現象が起こります。外国人投資家の動向や考えていることを知るには「ドル建て(ドル換算)チャート」の視

【コラム】米国株S&P500と恐怖と欲の指標

Fear&Greed Index 「Fear & Greed Index」とは、アメリカの大手メディアであるCNN社が提供している相場の過熱感を推し量る指標です。日本語に翻訳すると、「恐怖と欲深さ 指数」ということになります。 昨夜のS&P500指数は、「極めて貪欲なレンジ」に入ったことになります。 「頭と尻尾まで喰い尽くす」にはハイリスクが伴います。長期的に下がることを決定づけるものではなく、短期的に黄信号から赤信号に切り替わったチキンレース・スタートといったイメージで

【コラム】仕手株は静かに拾われる

【注意⚠】こちらの記事は株道「指南書」と同内容を一部含みます 「仕手株はこうして生まれる」 仕手株を作り出すことで、プロの投資家集団は効率よく収益を上げています。仕手株は、銘柄斡旋を生業とする投資顧問業者(以下、本尊)の儲けのツールに過ぎません。目標株価の公表もネット掲示板の買い煽りも、すべては値動きのある銘柄で会員を募り、収益をかき集める手段なのです。    上記のチャートでは、まず最初に仕手本尊がひそかに株を買い集めます。この仕込み段階では、情報は一切外部に流出しませ

【コラム】信用返済期日を知る

▼信用返済期日を利用した投資手法 信用取引をしない人でも、信用取引には6ヶ月間という『返済期日』があり、そこに需給が生まれることは投資家として知っておかなくてはなりません。 仕手銘柄を仕立て上げ、カモとなる個人投資家たちの大量の信用買いの取り込みが完了した後は、6ヶ月後の信用返済期日に向けて、計画的に売り崩され、損失回避の大量の投げ売りが発生することになります。つまり、信用買い残の急増は、株価下落を招き、追証を生み、塩漬け投資家の損切りが増加するという図式です。 高

「株道の指南書 読者の声」

【コラム】新興小型株の勝率を上げる手法

2023年11月6日にマザーズ指数の算出がついに廃止となります。 チャートもなくなります。 もうすぐ時効ですので、これまでひた隠しにしていた、マザーズを売買する上での手法を一つだけ開示しようと思います。 マザーズ市場は、 週足チャート、 13週移動平均線が上向きの時に買うこと。 トレンドで順張り。これが鉄則。

<コラム>NISA「一日でも早く投資すべき」は本当か

長期投資による株の優位性を説いた有名なチャートですが、我々をどれだけ長生きさせるつもりなのだろうと思ってしまいます。 我々の投資期間など高々20年~せいぜい40年間でしょう。相場史において 株価が10年から25年間低迷することはざらにあります。 ITバブル崩壊の初期段階に高値を掴んでしまった場合、その高値を更新するまでに15年もの低迷期がありました。 米国株の200年長期チャート(上図)はそれをとても分かりにくくさせたものです。インデックス投資、投資信託、米国株投資など

【コラム】閑散相場、ベテラン投資家たちの過ごし方

薄商いで静かに過ぎ去るのがクリスマス相場… しかし、過去、思い出す限りにおいて2018年12月25日の大暴落を忘れることができない人も多いでしょう。 トラウマとなった投資家たちは翌年の2019年の年末をノーポジションでクリスマス期間を過ごしたほどでした。 外部環境を含めた地合いそのものも悪かったのですが、米国議会の閉鎖、ファーウェイ副会長の逮捕、パウエルFRB議長の解任検討、米軍のシリア撤退など不安を煽る悪材料が噴出しました。24日の米国ダウは▼653ドル急落しています。

【コラム】機関と個人の「空売り比率」の見分け方

空売り比率が高く(空売りが多く)なると、売り方が踏み上げられるイメージから、株価上昇の燃料、株価急騰のシグナルと通常、考えられていると思います。 正しく投資判断を下すためにもう一歩踏み込んでの理解が必要です。 空売りの取引には、価格規制あり と価格規制なしの2種類が存在し、その合計が一般的に「空売り比率」として公表されます。 「価格規制あり」とはヘッジファンドなど機関投資家の商い、「価格規制なし」とは個人投資家の商いのことです。 2023年12月4日メジャーSQ週 し

【コラム】私が信用取引で大失敗した理由

この記事は、2015年2月に「株道-人に教えたくない私の相場帳-」ブログで執筆し、歴代記事の中で最も反響があり、私が最も伝えたかったことです。 以下~ブログ引用~ 私はかつて、先物と信用取引で1,800万円を失いました・・ アベノミクス官製相場で、下落恐怖が和らぎ、そろそろ少ない元手を信用取引でレバレッジを掛け運用してみたいと思われている方もいるかもしれません。この類のメールお悩み相談が3通も来ましたので、ブログで取り上げることにしました。 相場は自分で失敗しないとわ