【C-063】これからの高齢者はキャラクターが大好き!
今後10年で高齢者のイメージや生活様式、情報収集の方法はさらに変化していくと思います。その変化に伴い、企業が自社のキャラクターを持つことの有益性は、今以上に高くなります。キャラクターは企業活動において、様々な効果をもたらします。現在でも多くの企業がキャラクターを活用していますが、未だ取り組みのない企業は、早急に検討することをおススメします。キャラクターがいないと競合他社との差はドンドン広がります。
下記(表1-表2)は、いわゆる「団塊の世代」(1947~1949年生まれの世代)から5歳刻みで年表にあてはめたものです。それぞれの世代が、何歳でどのような経験をしてきたかを比較するものです。
私たちの生活様式を変えた事象や商品、サービスは今までもたくさんありますが、表の中には「テレビ放送」、「Windows95」、「スマホ」を取り上げています。テレビは、今まで数多くの子ども向け番組を提供し、今でもファンが多く、語られることも多いアニメや特撮番組が作られてきました。これらの番組を「どれだけ観てきたか」は、高齢者とキャラクターを結びつける際の重要な要素のひとつです。
表1の1947年の欄を見てください。この年に生まれた方々は、テレビが普及する頃には、小学校高学年から中学生くらいなので、テレビで子供向け番組を観て影響を受けたとは言いにくいかと思います。
また、いわゆるバブル経済の頃は、40代前半という年齢になっており、会社員であれば管理職も多く、有名企業に勤めていたならば、バブル景気の恩恵を様々なカタチで受けていたはずです。1995年に「windows95」が発売されるとパソコンが一気に普及しました。それまでも会社にパソコンはありましたが、一部の人が専門的に使っていました。現在のように社員1人に1台というような環境となっていくのは、この「windows95」発売が起点です。1947年生まれは、この時40代後半。ローマ字入力を覚えなければならず悪戦苦闘する当時の上司を思い出します。この頃は、文書作成はキーボード操作に慣れている若手が、上司の手書きの文章を打ち込んでいました。
(筆者もよくやらされていました。)この頃は、同じ1947年生まれでもかなりのデジタルリテラシー格差が生まれていました。これはその後のスマホ登場以降もそのまま引きずります。
このように世代ごとに育った時代と重ねて見ていくと、1962年生まれ以降は、デジタルリテラシーの格差はそこまではないように思います。
「ウルトラマン」が放送されたのは1966年(昭和41年)です。1962年生まれは、この時4歳。まさにドンピシャです。この頃、テレビの子ども向け番組は豊富だったので夢中になって観ていたことでしょう。徐々にカラーテレビへの買い替えが進んだ時期でもあるので、テレビの思い出が多くある世代です。1962年生まれは、バブル期は20代半ばで、日常がトレンディードラマのような生活の人も多かったはずです。「windows95」発売の頃は、30代前半でパソコン操作を本気で覚えないといけない層でした。会社員であれば、その後も順調にパソコンスキルが上がり、スマホ登場時もスムーズに受け入れた世代です。1962年前後生まれの世代が、まもなく「高齢者」の仲間入りをしていきますが、育ってきた時代背景により、ひと昔前の「高齢者」のイメージが全く当てはまらない進化した「高齢者」となります。
筆者(55歳/2024年8月現在)の両親は80歳をとっくに超えており、典型的な「ひと昔前の高齢者」です。パソコンにはずっと拒否反応を示し、ガラケーも途中で解約しました。テレビとエアコンのリモコンがギリギリOKという人たちです。この高齢者と比べれば、これからの高齢者がいかに凄いかはわかります。
色々なテレビ番組を観て、たくさんのキャラクターに触れ、キャラクターの玩具もそれなりに買ってもらい、東京ディズニーランドでデートを重ねてきた世代です。こいう人たちが、キャラクターを受け入れない訳がありません。企業もキャラクターを戦略的に活用しなければ競合他社に負けてしまいます。是非キャラクターの活用を検討しましょう。
最後にこれからの高齢者について、あらためて整理をします。
■高齢者のイメージと生活様式の変化
1.デジタルリテラシーの向上
パソコンやスマートフォンの普及により、現在の高齢者もデジタル技術に慣れてきています。これからの高齢者(現在の50~60代)は、今以上にインターネットやSNS、オンラインショッピングなどを積極的に利用する層が増えるでしょう。またデジタルデバイスの操作に対する抵抗感が減少し、デジタルコンテンツやサービスの利用が一般化すると思います。
2.健康志向とアクティブな生活
健康への関心が高まり、運動や栄養、メンタルヘルスに対する意識が高まると思います。アクティブシニア(活動的な高齢者)という概念がさらに普及し、スポーツや旅行、趣味活動に積極的に参加する高齢者が増えるでしょう。健康維持のためのデジタルツール(フィットネスアプリや健康管理アプリなど)の利用も拡大すると思います。
3.キャラクターへの関心
高齢者がキャラクターに対する興味を持つ度合いが増加している背景には、彼らが若い頃から接してきたポップカルチャーやアニメ、マンガの影響があります。懐かしさや親しみやすさから、キャラクター商品やキャラクターマーケティングへの関心はますます高まる傾向があります。
■企業が自社のキャラクターを持つことの重要性
1.ブランド認知と差別化
自社のキャラクターはブランド認知を高める強力なツールとなります。視覚的に記憶に残りやすいため、ブランドの差別化に寄与します。
高齢者を含む幅広い世代に共感を呼ぶキャラクターを持つことで、ブランドのファン層を拡大することができます。
2.親近感と感情的なつながり
キャラクターは親近感や感情的なつながりを生み出しやすいです。特に高齢者にとって、懐かしいキャラクターや新しいキャラクターでも親しみやすいデザインや共感できるものであれば、感情的な結びつきを強化できます。感情的なつながりが強まると、ブランドロイヤルティが向上し、長期的な顧客関係の構築が可能になります。
3.デジタルコンテンツとの相性
自社キャラクターを活用したデジタルコンテンツ(ウェブサイト、SNS、アプリなど)は、高齢者にもリーチしやすくなります。デジタルリテラシーの向上に伴い、キャラクターを活用したコンテンツはますます重要になります。キャラクターを通じたインタラクティブなコンテンツ(ゲーム、バーチャルイベントなど)は、高齢者の関心を引きやすく、エンゲージメントを高めます。
今後10年で高齢者の生活様式や情報収集の方法は大きく変化し、デジタル技術の普及によりキャラクターへの関心は今以上に高まるでしょう。企業が自社のキャラクターを持つことは、ブランド認知の向上や感情的なつながりの強化、デジタルコンテンツとの相性の良さから、現在よりもさらに重要性を増すと考えられます。キャラクターを効果的に活用することで、高齢者を含む幅広い世代にアピールし、ブランドの価値を高めましょう。
弊社では、キャラクターの企画、制作、運用のアドバイス等のお手伝いをしています。自社でキャラクターを検討しようかな、とお考えのご担当者様、下記お問い合わせフォームへ「無料相談希望」とご連絡ください。まずはお話しを聞かせてください。