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【汗だく】Appare!presents 真冬のサマ〜!!!!!!!振り返り【ライブレポ】

よく「冷たい人に見えて、意外と熱い男だよね」と言われます。

地下アイドルオタクのかべのおくです。


2023年2月11日、「Appare!presents 真冬のサマ〜!!!!!!!」に参加してきました。


夏とか冬とか、もはや季節はどうでもよくなった。

僕が参加したAppare!主催ライブの中で、一番の経験ができました。今回はそんなライブの振り返りと、そこから考えたことを話したいと思います。


ライブ概要

2023年2月11日、日比谷公演大音楽堂(通称:野音)にて開催されたAppare!による主催対バンライブ。

Appare!主催はいつものことながら、対バン相手も超豪華。しかも各グループの持ち時間は30分と大盤振る舞い。

当日のタイムテーブル

注目は何と言っても、一日の大トリを飾るAppare!の1時間ライブです。2022年夏には単独ライブで野音を沸かせた7人が、帰ってきた冬の野音でどんな景色を見せてくれるのか、期待が高まりました。


各グループの一言レポ

当日Twitterに書いた一言レポを貼り付けておきます。

バンドじゃないもん! MAXX NAKAYOSHI

Devil ANTHEM.

アンスリューム

chuLa

FES☆TIVE

クマリデパート

Appare!


工藤のかちゃんの曲振りは、去年のワンマンを振り返って、再び同じ場所に帰ってこられた喜びを意識させるものでした。

曲振りってアイドルのライブにおいてはかなり優先度が低い事項だと思います。普通は振りとかフォーメーションとか歌とか、ステージの違いに対応するので精一杯だからです。

そのなかであれだけのコメントをするには、かなり精神的に余裕があったということだと思います。これは完全に推測ですが、主催というホーム感と、それまで50分間のライブが充実したものだったからこそ出てきた言葉だったのかもしれません。


ライブの感想は以上です。

Appare!の顧客発見・拡大戦略

今回のライブを受けて、Appare!のファン拡大戦略をマーケティング的に解釈してみようと思い立ちました。


Appare!のファン獲得は、ボーリングのピンに見立てると理解しやすいと思います。

Appare!の顧客発見・拡大戦略

ここでは、以下の3つの顧客発見・拡大戦略を説明します。

  1. 地下アイドル市場(過去)

  2. Tiktokからの一般人市場(現在)

  3. バンドからの音楽ファン市場(今後)


①アイドル市場のファーストピンを狙え

地下アイドルに限らず、ビジネスの立ち上げ時にはアーリーアダプターの取り込みが一番重要です。つまり、グループの良さを理解してくれて積極的に現場を盛り上げてくれるオタクです。これが図だと「EA① 竹の子族」という最初のピンにあたります。

Appare!の場合は2019年からファンクラブを開設して、コロナ禍でライブが少ない時期にも、かなり積極的にファンクラブコンテンツを投稿していた印象です。これによって「誰がなんと言おうとAppare!が好き」というオタクのロイヤリティが確立できたのだと推察します。


アーリーアダプターの獲得の次に狙うのはメインストリームです。ここではAppare!以外のグループを応援する地下アイドルオタクを指します。メインストリームはアーリーアダプターとは異なり、「あれが足りない」「これが足りない」と無いものねだりをします。このため、商品の質を上げなくてはいけません。アイドルであれば、ただ可愛いだけじゃなくて楽曲やパフォーマンス、歌唱力など総合力が必要になるわけです。

Appare!は旧体制の頃から楽曲とパフォーマンスには定評がありました。しかしそれに加え、しっかり鍛えた「竹の子族」がフロアを盛り上げたことで多くのメインストリームを獲得できたと考えられます。

このようにして、「EA① 竹の子族」から右斜め後ろに続く「地下アイドル」のピンを攻略したのでしょう。


②Tiktokをハックせよ

ここまででも十分成功と言えるレベルですが、Appare!は次の「顧客」を狙いに行きました。それは地下アイドルという文化を知らない一般人です。このためにはまず、図の左斜め後ろ「EA ②」のピンを攻略しなくてはいけません。このためにとった戦略が、TikTokでのバズ狙いだったと考えられます。

地下アイドルのTikTok戦略と言えば、ライブの裏側を編集した動画を流したり、メンバーが流行りの曲を踊って投稿するのが普通です。しかしこれは当たり外れが大きく、一般人の目につくところまでいけるかは、運と根気が必要なように感じます。

しかし、既に地下アイドルオタクという市場を攻略したAppare!は手堅い戦略を取りました。振りコピがしやすく、可愛いテイストの楽曲「ぱ ぴ ぷ ぺ POP!」のリリースと同時に、特典会レギュレーションに「TikTok撮影券」を追加しました。オタクに特典会で動画を撮影して投稿してもらうことで、バズが不規則なTikTokを数でハックすることを狙ったのでしょう。

Appare!の特典会レギュレーション


この戦略が見事にハマったのは皆さんご存知の通りでしょう。Billboard Japanが集計している「TikTok Weekly Top 20」では最高4位を記録し、YoutubeのMVも100万再生を超えました。

2023年1月4日の「TikTok Weekly Top 20」

これはオタクによるTikTok投稿だけでなく、他の地下アイドルたちが「あのAppare!ならバズるに違いない」と積極的に用いことのも大きいのでしょう。

「バズったらはんぱな〜い」ではなく、ちゃんと狙ってバズったわけです。


③次に狙うピンは?

しかしどうやら、彼女たちは手を緩めるつもりが全くないようです。次にAppare!が狙っているのはバンドリスナー、そして音楽ファンでしょう。4月からはじまる東名阪ツアーは、アイドル・バンドとの対バンツアーとなっています。

つまりこれが次のピン「EA③」獲得戦略と考えられます。そしてこれは、今のAppare!だから狙える顧客でしょう。

対バンするバンドのうち、KEYTALKの首藤義勝さんとWiennersの玉屋2060%さんは、Appare!に数々の楽曲を提供してきました(前述のぱ ぴ ぷ ぺ POP!は玉屋)。したがって竹の子族も、各バンドのファンも、違和感なく楽しめるメンツなわけです。


ここまでまとめてきて思いましたが、ここまでの勝ち戦を僕は見たことがありません。Appare!が目指す目標に向けてどんな道のりを歩むのか、オタク的にも、ビジネス的にも楽しみに見守りたいと思います。


おわりに

まとめます。

書くの遅すぎて春になるかと思った。

以上です。

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