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観た映画を文章でレビューする ②「血と骨」

どうも。
Kabaddiです。

映画レビュー記事、ふたつめです。

血と骨

《Amazonプライム・ビデオ紹介文》
1923年、大阪。ある日、済州島からの出稼ぎ労働者が住まう朝鮮人集落にやって来た少年・金俊平。彼も他の朝鮮移民と同じく日本で一旗揚げることを夢みて渡ってきたが、やがてその強靱な肉体と並外れた凶暴さでのし上がっていき、周囲に恐れられるようになる。その間、幼い娘を抱えながらけなげに生きていた李英姫と結婚し、2人の間に子どもも産まれ、開業した蒲鉾工場も繁盛する俊平。しかしながら俊平の粗暴な振る舞いは修まることはなく、家族でさえエスカレートする彼の暴挙にただ怯えるばかりだった…。

とにかくバイオレンス。
ただそれだけかと思ったら全く違う作品でした。

とにかく世界のリアリティがすごい。

「こんな地獄が確かにあったんだろう」と思わせる解像度の高さ。
実話を基にしてる、とかそういうことではなく。
画面に映るその瞬間が脚本やカメラマンを感じさせない、それだけの濃いリアリティがありました。

生活を事細かに描く脚本、時代に応じて細かく変化する街並みを捉えたセット。
メイクで表現される、登場人物たちの老い。
子役から成長した役の、確かに感じる成長。

そして全員が「怪演」と呼べるほどにその役を、その役が何を考え、どう育ち、どう考えその言葉を言っているのかまで入り込んだ演技。

圧倒されながら観終わりました。

特にビートたけしの演技の迫力はものすごい。

暴力を振るう時の躊躇のなさ、アドリブ(であろう)行動のバリエーション。

序盤で振り上げた拳が電球を割ったシーンがあったけれど、たぶんあれは事故的なものだったと思う。
だけれど、金俊平はあのとき、電球を割るくらいの怒りに我を忘れて拳を振り上げていた。それを確かに表現した俳優陣と、止めない監督、現場。

もはや1つの世界を描いた、ドキュメンタリー作品。

映画という表現において、自分自身がまだまだ知らなかったところを見た気がしました。

これからもいろんな映画を観ていくのが楽しみになりました。

今夜はこの辺で。

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