普通…?当たり前…?ナニソレオイシイノ? その③

※2022.9.7 この記事は部分的に言葉足らずだったのが気になったので少し修正や追記をしました。

こんにちは、かよきちです!
記事を書き始めてからも日々変化の繰り返しであったり、
発達障がいの子を持つ親あるあるなのかもしれないけれど(ただし学校が理解してくれない場合…)、
子どもが通えていない学校に何度も足をはこぶ毎日に参ってしまって、心を病んだり浮き沈みの激しい日を繰り返しています。
幸い体は元気ですし、気持ちが上がった時は子どもが寝た後の少しの時間を絵を描いたりゲームをしたり好きなことをして過ごして気分転換も忘れないようにしてます!
お母さんも息抜き大事!って言い聞かせて;;

長男の発達障がい、自閉スペクトラム症(ASD)に関して、
多くの人にこういう子がいるんだよってことを知ってもらうきっかけになればとつづっているnoteです。
シリーズ記事というよりも前回は過去回帰でただの備忘録になってしまいました!

前回記事
その①
https://note.com/kaaayo32/n/n8c15e7fe6cf1

その②
https://note.com/kaaayo32/n/nddb377e0d316

今回は、発達障害と診断される前、まだまだうまく息子のことを受け入れてあげられずに悩んでいた時期の転機になった出来事を振り返って感じていたことを書いてみます。
そうそう!うちも同じだった!と感じるママもいるかも?と思いながら。

その前にひとつ…前回の記事で「育てにくさ」という表現をしました。
それってすごく大人目線…
上から目線で、嫌な言葉だなと自分で思っています。
でも育児書や子育てコラム、どこを見ても何もかも当てはまらない息子の子育てにはかなり頭を悩ませたのは紛れもない事実です。
それを振り返ると「育てにくさ」という言葉は単語としてやはりしっくりくるように感じています。
育児書にも周りのママ友の話にも当てはまらないついていけない…
うちの子は…?私の子育てってダメなのかな…
そうやって毎日苦しさがあったなぁって。


一口に「自閉スペクトラム症」と言ってもその特性は人によりさまざまと言うことをお話してきました。

かくいう我が家の長男くんも長い間「グレーゾーン」の子として認識されていました。
同じように育児をしている友人の話などを聴いても、
この「グレーゾーン」といわれる子どもがたくさんいるなぁという印象です。
発達障害でもなく、かといって普通に生活を送るなかで親も本人も困難を感じているところがいくつもありました。
もしかしたらこの記事にたどり着いた方の中にもそういったお子さんを育てている方が多いのではないでしょうか?
そういう状況って一番苦しくて、noteのタイトルにもある「普通」「当たり前」という言葉に振り回される時だと思います。

「うちの子発達障害なのかな…」

というのは、未満児の頃からなんとなく思っていた部分がありました。
しかし、乳幼児健診での発達の検査では特に問題はなく、
検査等には抵抗があったものの受けられれば問題なくクリアして来ていたことで、何か身体的に問題と指摘されることはありませんでした。

また、学習面については逆に進みすぎていて、本来は年長児の後半で身に着けるような読み書きが年少の頃からできていました。
特に読みについては、
「むーーかーーしーむーーかーーし…あーーるーーとーーこーーろーーに…」
のような、よく聴く"必死に子どもが絵本を読む風景"を見た記憶がほとんどなく、
「むかしむかしあるところに」と、スラスラと…
そしてカタカナの読みにも苦戦することなく、
年中の時には生まれたばかりの弟に色んな絵本を読み聞かせしてやるほどでした。
年長になるころにはいくつも漢字を読めていました。

活字が大好きで、お菓子のパッケージの裏側まで熟読したり、出かけ先の看板を読んで喜んでいる子でした。
そして何より、このひらがなもカタカナも漢字も…
本人から自主的に聞かれたことにはもちろん応えていましたが、
親からは意識したり強制して教えたことは全くありません。

一見"すごいこと!"なのですが、
発達障がいを持つ子を見ていて感じる、
「何か突出して能力が開花する」みたいなものなのではないか…と、
ますます私の中では「発達障がい」という言葉が大きくなっていったうちの一つでもありました。

長男は、私の仕事の関係で1歳から未満児預かりで保育園に通っていましたが、
集団生活が大きくなってくる年少からの生活に入ると、やはり少しずつ気になるところは増えていきました。

まずは、入園式...号泣でとても参加できたものではありませんでした。

「初めての行事に抵抗があり参加ができない」
「初めて見る、初めて聴く体操(ダンス)や遊びに参加できない」
「読み聞かせでは落ち着いて座って聴いていられない」

そんな小さなことひとつひとつがどんどん積み重なっていきました。

それでも、山の中の小さな保育園で、
園児も10人前後しかおらず混合保育(異年齢の子どもたちが一緒に過ごす)で、
保育士も2人という環境の中、手厚く見ていただけたこともあり、毎日を過ごすことができていました。
保育士さんはもちろんのこと、
上級生の子どもたちがお世話をしてくれたり見守ってくれる環境であったことで、
いろいろな場面を苦に感じず楽しく過ごせていたと思います。

そんな中ではありましたが、前回の記事にも書いたとおり、

「どうしてうちの子だけができないのだろう…」
「この年齢でこれはできていてほしいのにな…」
「なんでこんなに難しいんだろう…」

と悩む場面が増え、参観日のたびに落ち込んで涙しながら帰り…
家や園での様子でも気になることが多くなってきました。

そして、年中の時に初めて、私から保育園に希望して、
『WISC(ウィスク)』という検査を受けさせてもらいました。

参考→https://www.nichibun.co.jp/kensa/detail/wisc4.html
※私は今はしがないパート事務員ですが、次男を出産する前は保育士をしていたので、このWISCの存在を知っていて、こちらから先生にお願いしたという経緯でした!

あまり積極的に勧めると嫌がるご家庭も多いので、保育士や教員から受けませんか?とは言えない状況もあり、あまり聞いたことない人やご存じない人も多いかもしれません。
通常どこの園や学校でも市役所などと子育て支援連携をしていれば受けられる検査だと思いますが、検査には専門(心理士)の知識が必要でどこで受けられるかは自治体にもよるのかなと思います!
(病院や療育教室を紹介されることもあると思います!)

このWISCという検査でわかること…
言語理解指標(VCI)
知覚推理指標(PRI)
ワーキングメモリー指標(WMI)
処理速度指標(PSI)
という項目に分けた上で、いくつかの検査(子どもにできるレベルの簡単な検査)をしながら心理士さんの専門的な観点で見てもらえます。
その中で発達面や心理面での特性(本人はどんなことが得意で、どんなことに苦手や困り感を感じているかなど)の凹凸がはっきりしやすくなります。
(凹凸という言葉は、当人の得意や苦手を検査で数値化したときにはっきりと明確に差が出るとできるグラフの高低差をイメージしてもらうのが分かりやすいと思います)
ただ、年齢が低いとその凹凸の差が出にくく、完全にはわかりにくいこともあるようです。
この結果の凹凸の差や、生活面の姿、検査を受ける際の挙動なども含めて担当した心理士さんが分析判断し、その子の持つ特徴や援助の方法なども含めて言語化して検査シートを作成してくれます。
また、この結果により、保育園から病院への紹介などを経たり、対応は様々ですが、発達障害の診断を受ける流れとなることも多いです。

ちなみに長男は、この年中時期の時点では凹凸がそこまで大きくなかったこともあり、発達障害とまではいかない、いわゆる「グレーゾーン」として判断されました。

ただ、この検査が無駄だったかというと答えはNOです。
なぜなら、この年中のときに受けたWISCが、冒頭でも言った、
『私と息子にとってとても大きな転機』になったからです。

それまでずっと感じていた「なんで?」「どうして?」の答えをこの検査結果でもらえたことがとても大きく、
検査結果の説明を受けたことで息子の発達の姿をありのまま理解して受け止められるきっかけになったからです。

他の子ができていた発育測定の体重計や身長計に乗ること。
ただやりたくなくて嫌がっているだけだと思っていたし、
なんでうちの子はこんな簡単なこともできないの…とイライラして落ち込んでいたけど、
診断結果によれば、人から注目されるような環境(知らない人が見ている場所で人に囲まれて服を脱いだり計測機に乗ったり)や、普段あまり使わない物には大きな抵抗があって、「こわい」「不安」という気持ちで嫌がっているのだということ。
食事の好き嫌いに関しても、ただ選り好みして好き嫌いがあるのだと思っていたけど、
実際は、
「感覚が過敏で触感や味のちょっとした刺激が苦しい」「大人に置き換えて極端にわかりやすく言えば砂利を口に突っ込まれているのと同じ」
ということ…
そりゃ嫌だったよなって…納得。

とはいえ、この検査を受けたから何か症状が改善したとか、
すぐに上手くいくようになったというものではもちろんありません。
でも、こうしてひとつひとつの行動に理由や意味が見えて、
それまでずっと育児に対して苦しいなと思っていたことに対するヒントをたくさんもらえた検査でした。
発達障がいと言われていなくても、日常生活の中で発達面や心理面に気になるお子さんをお持ちの方には可能であれば是非受けてほしい検査です。

親もそうだし、そういった苦しさを抱えている子ども自身にとっても、言葉で説明できないことを代弁してもらえるのですごく心が軽くなると思います。

私にとっても、
あの時のあの行動はこういうことだったのか…
今はこういう気持ちだからこういう行動をとっているのか…
ということが腑に落ちて、ストンと気持ちが楽になれたこと、理解できるようになったことがすごく大きい第一歩でした。

その上で、息子と向き合う時に、それまでなんとなくピリピリしたりイライラしたり落ち込んだりしていた気持ちがスッとおさまったのを感じることができました。
保育園の行事に対しても以前よりは落ち込んだりせずに前向きに向き合えるようになりました。

(もちろん日常の中ではそんなきれいごとばっかりじゃなく、親も人間だからカッとなったりイライラすることも当然あります!)

あと、息子の出来ないことばかりに気持ちが向いていた自分に気付きましたね。
うちの子はできないんじゃなく、成長していなかったのでもなくて、
周りの子よりもかなり低いかもしれないけど、『ちゃんとすこしずつ自分なりの階段を登っていたんだな』って、
そんな簡単なようで難しいことにきちんと気付けた気がしました。

それから月日は流れて、無事に卒園。
検査を受けたあとも当然、気になる姿は変わらずたくさんあったけど、私の意識が変わったことで変に気にしたり落ち込んだりせず、これが彼の生きる道だしありのままの姿だと受け止めて過ごすことができました。
今思えば、検査を受けられたことも、周りの人に助けてもらえる環境であったことも私や息子にとっては恵まれた環境の中で過ごせていたと、運がよかったなぁと本当に思います。

まぁ、卒園式も予想通り、落ち着かずソワソワムズムズとしていて、
服が気になり靴下が気になりあっちこっち視線が泳いで…
と、とても見られたものではなかったけど…笑

そんな中でも、在園児のみんなの前に立ち、
歌ったり(ソロで歌うところもあった)、ことばの掛け合いをしたり、
息子なりに卒園生としての役割を果たそうとする姿を見ることができ、
入園式に比べたら成長してる!なんて思えた日でした。

そして学校生活に入ってからまた、少しずつ変化があり、
環境が変わって、年齢を重ねて…
今に至っていくわけです。
長くなるので今回の記事はこの辺で区切ります。(充分長いw)

文章力やまとめる力が乏しくて…もはやただの日記になりつつあるのでためになる記事になっていないけど💦
最後まで読んでくださる皆さん、いつもありがとうございます。
Twitterなど個別に連絡をくださる方もいて本当にうれしいです。
同じように悩んでるお母さん!
一緒にがんばりましょうね^^

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