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バツイチ女がマッチングアプリで2000いいねを獲得するまでの話.25 ケント編2〜アメリカナイズ〜

「また…会えるかな」
と余韻を残しながら去っていったケント。
先日のデートの際にLINE交換をしたにも関わらず、その後連絡はない。

マッチングアプリのいいところでもあり、悪いところでもあるのはログイン状況が分かることだった。
完全にケントにお熱なわたしは、来る日も来る日もケントがいつアプリにログインしているのか追い続けた。
(好きな人からのメールが届かなくてセンター問い合わせし続ける感じというか、ミクシイのログインや足跡を何度も確認するような気持ちというか…。若い子には伝わらない表現か…)
とても悲しいことに、常にケントはログイン状態だった。
やきもきというのはこういう時に使うのだなとしみじみ思った。
同時にわたしも常にログインしていることになるのだけど…

今日連絡してみようか、明日にしようか。
うじうじじめじめしていたら、ケントからLINEが来た。
「今から会えない?うちで映画でも観ようよ」

えーーーーーーーっ

えーーーそんなこと言われたら会いに行っちゃう。
23時を回ってたけど、急いで準備してケントの家の方向に向かう。
今度はすぐにケントに会えた。

「んあーそう、なんか急に会いたくなって…」(肩をすくめる)

これはどういうことだ?
こんなハイスペ男子がチョロくいくもんか?

「え、どうしたの?急だね(笑)」
「んいやー、そういうこともあるじゃん」(髪をかき上げる)
ケントの家に向かう途中の歩道橋でさりげなく手を繋いでくるケント。
これは…そういうことか!?

ケント「ホラーとか好き?」(目を見開く)
「いや全然ダメ…」
ケント「OK!じゃあアメリカのホラーなら怖くないから見よう!」(人差し指を立てて「それだ!」みたいな仕草)

アメリカのホラーなら怖くない…?謎理論だ。
(というか前回よりもアメリカのコメディ感が強くて気になって仕方ない。
吹き出しそうになるけど、これがこの人の普通だしな…
留学経験もないのになぜこんなにアメリカナイズされている???)

(うーん、まあ、それはさておき、これが30手前の大人の恋ってやつなんだろうか。
好きとか言い合わなくても、なんとなく雰囲気でお互いに好きって認識し合うものなのかもしれない。
うんきっとそうだ。
すごい、わたしも大人になったんだなあ…)

ケントと横並びで歩きながらいろんな考えが浮かんでは消え、浮かんでは消え。
「大人の恋愛」だと思ったそれはのちに全く間違った考えだと気づくのだけど、ワンナイトとかも経験したことがないような女がいとも簡単に殿方の家に足を踏み入れてしまった。

ケントはなかなかにいい部屋に住んでいた。
デスクとベッドしかない部屋で、ものすごく綺麗に片付けられていて、正直わたしの部屋よりも綺麗なくらいで目がチカチカした。
「めちゃくちゃ家綺麗だね!」
ケント「だろうー?綺麗好きだからねっ」ウインクバチーン☆
君は気づいてないであろう、男臭はなかなかにあるけどね…

ケント「OK!じゃあ映画みよっか!こっちにおいでよー!カモーン!」ウインクバチーン☆
ケントに促され、ベッドの上に招かれる。

つづく

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