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いざ国立

まさに激闘。等々力劇場の主役は、大分トリニータ の高木駿だった。

2021.12.12(日) 等々力競技場
川崎フロンターレ 1 - 1 大分トリニータ 
                     (4 PK 5)

天皇杯準決勝でドラマは起きた。
絶対王者で、今季も圧倒的な強さを誇り、リーグ優勝した川崎フロンターレを相手に、今季18位でJ2降格が決まった大分トリニータが下馬評を覆し、ジャイアントキリングを起こした。

その日は友達と電話しながらテレビの前で観戦していた。
もちろん勝つ気で臨んだ。だけど心のどこかで負けてもしょうがないという思いはあった。

勝つためには試合の入りが大事だと友達と話した。前半をスコアレスで折り返し、後半立ち上がりからの猛攻も耐え凌いだ。
画面越しに伝わる、フロンターレの選手の焦り。
これはあるぞと友達と盛り上がった。
そのまま耐えて耐えて90分で決着つかず。
トリニータの選手は切らさずよく守った。
守りの中心にいたのは、最後尾でゴールを守るゴールキーパーの高木駿だった。
1人で10点分は凌いでいた。大車輪の活躍だった。
フロンターレの枠内シュートが20本だったことが、高木の活躍を表す最たる証拠だろう。
(訂正:公式データ見たら14本だったみたいです)

延長戦に入って、何度もピンチのシーンを見守った僕らは疲弊しきっていた。もちろん選手たちもそうだった。

延長後半8分に川崎の役者 小林悠についに先制され万事休す。残りは5分とちょっと。失点した時の僕らから声は出なかった。

それは疲れからか、あるいは諦めか。
どちらにせよもう終わったと思った。

刻々と迫る、片野坂トリニータのタイムリミット。
片野坂監督ありがとう。ここまでよく頑張りました。良いチームでした。
そんな雰囲気が僕らの間で流れ始めた時、川崎フロンターレのネットを揺らした。
エンリケ・トレヴィザン。この夏大分にやってきたブラジル人の助っ人外国人である。

点を決めた彼はいつものように熱くガッツポーズをするのではなく、優雅に立ち振る舞っていた。それを見た僕は冗談ではなく神様だと錯覚した。
片野坂トリニータはまだ終わらない。終わらせはしない。

PKに入ってから僕は謎の自信があった。高木駿がいたからだ。トリニータの選手が失敗しても彼が止めてくれる。そう思った。自分に言い聞かせるように友達にそう話した。
高木は2本のPKを止めて勝利をもたらした。
俺たちの高木駿。

こんなドラマチックな激闘を友達と見届けることができて本当によかった。
実にトリニータらしい勝ち方で、本当にこれだからトリニータの応援はやめられないと痛感した120分と少しだった。

19日、国立での決勝を僕は友達と現地で見届けます。
一生に一度あるかないかの国立での決勝戦。出費はかさむけれど、迷いはなかった。
嘘、少しだけ迷った。学生だからね?笑

結果がどうなろうとnoteで感想を書くつもりだけど、笑って書けるといいな。そう願っています。

絶対に勝つぞ #過去最高の歴史へ沸かせ大分

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