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5年後生存率50%の世界を生きています。

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    • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 8

      生検を受けるまでもいくつか検査を受けた。 まず歯科。 抗がん剤治療をすると免疫が大幅に下がり、虫歯菌で亡くなってしまう場合もあるらしいので、歯を見てもらい虫歯を治療。 さらに、抗がん剤はがんの細胞分裂を止める効果があるが、正常な細胞の分裂も止めてしまう副作用があるという。 特に細胞分裂が頻繁であるところに大きく影響が出るそうで、まず体毛、そして生殖器がそうらしい。 なので婦人科で精子保存をするかの話をする。 何がつらいって担当がきれいな女医さんでとても恥ずかしい。 そして本当

      • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 7

        病院から家に戻り、胚細胞腫瘍で検索しまくる。 腫瘍の中から歯や髪が出てくる場合もあるという、本当にピノコに通じる病気だった。 https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/gern_cell_tumor/?msclkid=3f8fd9eed05611ec9c1d3cb279bc899b それと、成人で発症すると本当に睾丸がん併発がほとんどみたいで、自分は金玉が無事でよかった。 ただ、検索して引っかかる闘病記を見ていくと、亡くなってし

        • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 6

          次の外来診察までにCT、MRI、PET検査を受けた。 確か週1くらい病院に行って何かしらの検査を行う。 一通り終わった12月下旬、外来診察の日が来た。 まずは血液検査。 それだけでも1時間は待つ そして、この日も診察の予約時間は大幅に過ぎ、ひたすら待つ。 同行してくれた母親も待ち疲れしているようだった。 名前を呼ばれて診察室に入り、説明を受ける。 かなり記憶が曖昧なので正確ではないけども、医師の説明は大体こんな感じだった。 「残念ながら腫瘍は悪性のものです。しかも珍しいほう

        • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 8

        • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 7

        • ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 6

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 5

          親にいつ言おうかと2、3日が過ぎたころ、母親から電話がかかってきた。 なんか泣いている。 「お父さんが病気になった。説明するから家に来てほしい。」 嫌な予感しかしなかった。 実家には週末に行ったと思う。 兄も交えて話を聞いた。 父親ががんになったという。 治療のためにすぐ入院するそうだ。 自分のことがあるのでしっかりと話を聞けなかった。 いろいろ治療の話を聞いたがあまり覚えていない。 とりあえず話が終わって帰宅した。 さあ困ったぞ。 いつ自分の話をするか。 話を聞いた親は

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 5

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 4

          多分次の週。 紹介された病院へ行く。 総合受付で前の病院からもらった電子カルテを渡し、予約していることを告げた。 初診だったので、いろいろ書類に必要事項を記載して診察カードを作る。 まずは血液検査。 採決室に自動受付機があり、カードを通すと受付表が出てきて、それを受付窓口に渡す。 採決後、外科に行き自動受付機にカードを通して、受付窓口に出す。 この病院は基本的にこのシステムみたいだ。 予約は確か10時で調整してもらったはずだ。 11時。 12時。 なにも音沙汰無い。 窓口で

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 4

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 3

          次の日木曜日。 歩いて行ける場所に市立病院があり、規模が大きいし、ホームページには地域がん診療連携拠点病院となっていたので、迷い無く受診。 紹介状受付の窓口に行き、健診センターの紹介状を渡すと、 「画像データはありませんか。」 と言われた。 紹介状しか届かず、電話でとりあえず早く受診しろ、と言われてきたことを伝えると、受付の人が若干驚いたような顔になった気がした。 普通は画像込みでの紹介なんだ。 画像を待つことなくすぐに行けってことは相当やばいな。 そう思いながらしばらく待っ

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 3

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 2

          紹介状っぽいものを手に車に戻ると、後輩は察してくれて、何も言わずに会合場所まで車を走らせた。 とりあえず、実際に通知が来ていたこと、明日受診のため休むことを車中から職場へ電話で伝え、あとは無言の車内。 会場に到着すると、気を紛らわすように開会準備から閉会まで動き回り、懇親会の時間になってようやく一息つく暇ができた。 さすがに酒を飲む気になれずにボケっとしていると、お世話になっている人が近づいてきて、 「飲んでないけどどうしたの」 と気を遣ってくれた。 今日健診結果が来てほん

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 2

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話

          記憶が曖昧になってきたので、忘れないうちに記録をしておく。 あの時は生まれて初めて頑張った。 文字通り命を懸けて頑張った。 それまではほぼ努力せずに、受験や就活も何となく決まってしまった感じで、挑戦はせず、だから挫折なんか感じずに過ごしてきた。 だけどあの時は頑張った。 だらだらと働き始めて小銭を持つようになると、友達とはもちろん一人でも酒を飲みに出かけるようになった。 節制という我慢ができるわけもなく、当然肝臓に影響が出るわけで、肝臓の指標の数値はすべて3桁以上になり、

          ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話