ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 2

紹介状っぽいものを手に車に戻ると、後輩は察してくれて、何も言わずに会合場所まで車を走らせた。
とりあえず、実際に通知が来ていたこと、明日受診のため休むことを車中から職場へ電話で伝え、あとは無言の車内。

会場に到着すると、気を紛らわすように開会準備から閉会まで動き回り、懇親会の時間になってようやく一息つく暇ができた。
さすがに酒を飲む気になれずにボケっとしていると、お世話になっている人が近づいてきて、
「飲んでないけどどうしたの」
と気を遣ってくれた。
今日健診結果が来てほんとに数値が悪かったんですよ、とごまかして中締めの時間までなるべく一人で過ごし、二次会も後輩に任せて帰宅。

帰宅後は逆に酒が飲みたくなり、家にあった缶ビールを飲みながらスマホでいろいろ検索する。
こういう時はネガティブなワードでしか検索しないため、もうすでに死ぬことが決まった気分になり、布団に潜り込んだ。


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