西野 友章

天国にいる娘と多発性硬化症の妻の存在が生きがい。気ままな読書と感想文を考える時間が好き。近代文学を中心に感想文を載せています。こんな活動もしています。→ https://always-kana.jimdo.com

vol.86 三浦哲郎「忍ぶ川」を読んで

ずっと、新潮文庫100選を基本に読書をしている。三浦哲郎を初めて読んだ。1960年に発表されたこの作品は、翌年に芥川賞を受賞していた。 描かれた時代は、まだ戦禍が残…

vol.85 太宰治「富嶽百景」を読んで

社会人3年目の夏、富士山に登った。青空のいただきをにらみながら、やっとたどりついた山頂でビールを飲んだ。のどに通らなかった。気圧の低さから富士の高さを知った。雲…

vol.84 向田邦子「あ・うん」を読んで

子どもの頃、父親が会社の仲間たちを毎週のように家に連れてきて、酒飲み会をしていた時期があった。その度に母と姉がてんてこ舞いをしていた。次の日、父が「俺の血を売っ…

vol.83 岡本かの子「河明り」を読んで

いい作品だと思った。心地よい母性のようなものを感じた。 以前noteに記した『老妓抄』と『鮨』を読み返してみた。「柚木と小その」、「湊とともよ」、それぞれの関係から…

vol.82 夏目漱石「三四郎」を読んで

いま、NHKラジオの「朗読」で漱石の三四郎を放送している。少し聞いた。新潮文庫を読み返したくなった。 3年ぶりに3回目の三四郎に触れた。まっすぐで、不器用で、自分に…

vol.81 遠藤周作「深い河」を読んで

宗教とは何か。僕は今まで宗教についてしっかり学んだことがない。知識としては知りたいと思うが、目に見えないものを信仰する覚悟のようなものがないので、遠ざけてきた。…