結婚前に同棲をしていてよかったと心底思った話

結婚する前に同棲をすることを反対されることがあると聞く。

でも、わたしは結婚前に同棲をしてよかった。
していなかったら、わたしはきっとバツがついていただろうね。

4年付き合っていても、わたしは彼の暮らしのこだわりまで知ることはできていなかった。

まだ、わたしが一人暮らしだった頃。
年末の大晦日。残業をしながらも、異動になって初めての年一番の繁忙期を乗り越え、疲れ切った身体に「あともう少し」と声をかけつつ相手の家に向かいました。

同業者だった彼はいまは土日休みになっていたので、その日ももちろんお休み。食事を作ってくれていたのはありがたかったのですが、お腹が空きすぎたのと疲れでテンションは低く、お風呂掃除もその日は控えたい気持ちでした。

ピンポーン。

出迎えた彼からわたしの顔をみて、一言。

「なんか機嫌悪い？」

いや、連勤だったし、思わぬ残業だったし疲れてるんだよ！！！！
え、同じことしていたことあるよね？そんな何年も経ったわけじゃないのにもう忘れてる？疲れたってことも表情には出しちゃいけないのか。

「ごめん、疲れてるからテンション低いだけだよ」

こんなことを言ったら喧嘩になるから言っちゃだめだ、とぐっとこらえて返した言葉。

ご飯食べたら眠くなるからお風呂を先に入ろうとしたとき、
「あ、お風呂掃除簡単でいいよ」と後ろから聞こえる。

…お風呂掃除ってこういうときもやらないといけないのかな。
疲れた身体ひきずって、1時間もかけてお泊り道具も持ってこっちまで来てるのになんでだろう。

湯船に浸かりながら、わたしは泣いてたな。

元旦はお休みだから年末年始のお休みが合わないからと思って、こっちに来たのだけど、普通に自分の家に帰った方がよかったなあって。

結局、納得がいかなくて、顔の表情が曇っていることを察した彼に突っつかれ、言い合いになった。

どんなに疲れていても、毎日お風呂掃除をしている相手からしたら、お風呂掃除をしないという選択はなかったらしくて。妥協はしてくれなかった。妥協したのが、いつもより簡単なお風呂掃除。

その時点で価値観は合ってなかったのかもしれない。
もっと早く、気づいてればよかった。

その後、2月になって引っ越して同棲が始まるものの、初日から相手がしてくれた家事に感謝を求められてわたしは泣いて。

長年スキンシップが足りないことで悩んでいて、「ずっとこのまま変わらないのかな」「このまま結婚したら、楽しさとかまったくないだろうな」と思い別れ話をした日には、日々の家事をしてわたしのことをラクにしたいという気持ちが愛情だったと言われました。

わたしは愛情って、見返りを求めずに相手にしたいと思ってあげるものだと思っていたのだけど、どういうこと？あなたにとっての愛情とはどういうものなんだろうね。わたしにとったら、矛盾すぎて笑う。

欲しかったものと、相手が差し出すものが違いすぎて、それに気づいたときはもう戻せる術はなかった。4年も付き合っていたはずなのに、どうしてこうもずれてしまっていることに気づけなかったんだろう。

結局お互い相手と向き合えていなかったし、相手のことを見ていなかったんだと思う。理想を作って、そこにあてはめようとしていた。そんなんでお互いうまくいくわけがないから、「なんで？」といらいらしてしまって、受け入れられない。お互いにとって最善の解決策を見いだせず、どちらかが我慢している状態だった。

家にいても居場所がないと思うほどだった。
ふたり暮らしでペットがいるわけでもないのに、居場所がないってどんなんだよって思うけど、「わたしってなんでいるんだろう」ってひとり浮いているようで。

彼の男くさい匂いが詰まった部屋が好きじゃなくて、連泊はしたくなかった。休職中も、「ずっといたらいいよ」と言われていたけど、いたくなかったのはまったく落ち着かないからだ。逆にだめになる気がした。その判断は間違ってなかったな。うん。

いま思い出しても、息が詰まる。苦しくなる。
家に帰っても気を遣うから、帰りたくなくなる。

あんな想いを結婚をしてから味わうなんてまっぴらだ。

だから、今思えば同棲してよかったと思う。
もともと相手との生活は、合わなかったんだと気づけたのだから。

そもそも、好きな人が家にいるなら嬉しいはずなのに、帰ったら他人がいるって落ち着かないじゃないですかなんて思ってる時点で、わたしは彼のことをもう好きじゃなかったんだといまさら思う。
なーーんて、ぜんぶいまさらだけどね。

きょうも、おつかれさまです。
またあしたね◎

ひとりごと
ほんとうに生活が合わないってしんどい！！！
許せるとか許容って大事！！！！！
と身をもって経験しました。笑