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「できる」にフォーカスした「自分運用」 その2

前回の投稿からだいぶ時間がたってしまいました。
就活が本格的に始まり、都内は就活生と思われる同じような恰好をした若者がたくさんいます。
個人的には新卒一括採用も仕組みとしてはいいと思っているのですが、やはりあの没個性的な就活スタイルは見ていて気持ちいいものではないですね。
あの黒髪、黒ずくめスーツスタイルを求めている会社ってほんとにあるんですかね。「マナーを知っているしっかりした人」をあれでアピールできるとか言うんですかね?

ちなみに、ビジネスシーンにおけるブラックスーツの日常的な使用は日本くらいです。
濃紺やグレーの方が「マナーを知っているしっかりした人」になれるので、黒いスーツでなければ落とすような会社にはいかないほうが良いと思います。

さて、前置きが長くなりましたが、前回の振り返りから始めましょう。
前回の話を簡単に3つにまとめるとこのようになります。

① いまの日本では自分の意思に関係なく、転職市場に放り出される上、年齢が上がれば上がるほど次の就職先は見つかりにくい。
② それでも人生100年時代、誰かが欲しがる人材であり続けることで自分の人生を豊かに歩んでいくことができる。
➂ 誰かが欲しがる人材であり続けるためには自分のできるを常に市場と効率的かつ効果的に提供(運用)する事で価値の最大化をしていくことが望ましい。

詳細読んでない人は、前回のnoteも読んでくれると嬉しいです。

では、「自分のできるを常に市場と効率的かつ効果的に提供(運用)する事で価値の最大化」していくとはどのようなことなのでしょうか。
今回はそれをゆっくりと考えていきましょう。

1.自分が持っている資産となる「なにか」

自分を運用するといったときに、資産にあたるものは何があるでしょうか。

「そんなもの、なにももってない・・」 とか言っているあなた。

そうなのかもしれない。持ってないかもしれない。そんなこともあります。
でも、しっかり自分のこと見つめてみましょう。そしてなにより自分を他の人と比べてみましょう。きっとなにか見えてきます!

例えば、あなたが20歳の大学生だとして、平日朝7時~21時まで連日働いている30歳のサラリーマンと比較した時に何を持っているでしょうか?
 ・平日の日中動けるという時間
 ・夜、オールして遊べる体力
 ・大学で学んでいる専門知識 などなど

前回も言いましたが、どんなに高価なものだろうと、市場と効果的に取引を続けないと、それはただの物になります。(場合によっては負債になります。)
逆を言うと、市場と効果的に取引さえ続けていれば、ほとんど無価値と思われていたものでも、それは資産として価値に代わっていくのです。

上記に上げた「時間」「体力」「知識」も、あなたが持っている資産になりえる「なにか」なのです。

この「なにか」を見つける為には、例でもやったようにだれかと比較して考えることが必須です。しかもそのだれかはより具体的なほうが良い。(マーケティングにおいてペルソナと呼ばれるものです)
いろんな年齢、職種、性別、地域の人と比べてみましょう。必ず何かが見えてくると思います。

そして結局、その比較対象が将来の顧客となる可能性があるということを認識しておきましょう。
皆さんはいくつぐらいの資産をお持ちでしょうか?

では自分の資産を市場と効果的に売り買いできる場所はどこにあるのか。そもそも人が何かを買うときどんな要素が必要なのか。
次は、様々な「できる」の売買方法を検討してみます。

2.「買う」時に必要な2つの要素

さて、「できる」こともわかったし、どんどん売っていこう!
そんな簡単な話でもないんです。
いきなり、誰かに「このペンを買ってくれないか?」と言われても私はたぶん買わない。

なぜか?

そもそも、人がモノを買うというときには最低2つのことが満たされないと買わないのです。
人が物を買うときの要素としてはいろいろあるとは思うのですが、どんな商売においてもこの2つが絶対に入っています。

①売り手は買い手に対して相対的に優位であると買い手が認知していること(相対的優位性)
②買い手は売り手を金額見合うだけ信頼に足ると認知していること(信頼)

まず、「相対的優位性」というところから考えていきましょう。
あなたの最近買ったものを思い浮かべてください。
夕食の材料?服?noteの記事?ネットフリックスの月額費用?

実態のある現物、noteのような情報など商品はさまざまですが、これら買ったものに共通しているのは、「自分に持っていない何かを誰かが提供してくれている」ということです。

noteの記事に関しては、自分が何かで悩んでいるときに、その悩み対する回答と思しき記事を見つけたから買う、今まで読んだことのない素敵な物語がありそうだから買う、そこには少なくとも自分にはないものを持っていると認知したからこそ欲しいと思うのです。
意味のないnoteは欲しいとは思わないですよね。

服を買ったときにも、自分が持っていない、自分の持っているものよりもいいものという相対的に優れている(優位である)と私自身が認知して初めてほしいと思うのです。
でも、これでは「ほしい」と思ってもらうだけであり、買うという行動まで今一歩足りない。

そこで必要なのが「信頼」です。

さっきのnoteの記事、信頼という観点でいうと2つの側面が見えてきます。
まずはライターがどのような人か知っている、もしくは権威のある誰かであるという信頼です。
本文が読めない段階で買おうと思うにはやはり「誰が書いたか」ということで品質の担保をすることになります。

そして、もう一つの側面としては「note」という信頼。
noteで販売している記事でハートがたくさんついているなら知らない人でも読んでみようと思えるかもしれない。
また、クレジットカード登録をしても安心、カード情報搾取詐欺には遭わないというシステム的な問題もnoteという信頼もプラスされているからこその買うという行動につながっているのです。

さて、いろいろ話してきましたが、ここまで来たら、自分の“できる”を資産に変える道筋が見えてきましたね。

ここで、一度まとめてみましょう

=中間まとめ=
・終身雇用されたい!安定したい!とどれだけ願っても、会社は自分の人生より早くなくなる
・そんな市場で自分を磨き続ける=自分を運用するという考えが重要・自分が持っているなにかを見つけるときには誰かと比較してみるのが効果的
・自分が持っているなにかは無価値なものに見えたとしても資産になりえる
・市場で価値に変換するためには「認知的優位性」と「信頼」を作りだす必要がある


3.できるの掛け合わせでまず動く

それでは具体策を考えていきたいのですが、改めて自分が持っている資産を以下の形で整理してみてください。
 ①スキル・経験「○○ができる」「○○な経験をした」
 ②知識「○○を知っている」
 ➂物理的保有「○○を持っている」という形で考えてみましょう。

例えば私の場合、
 「人事・人材業界で制度設計などの経験をした」
 「物事の要素分解の方法を知っている」
 「経営者の横で仕事したことがある」
 「スマホを持っている」
 「2回転職したことがある」
 「ベースが弾ける」などなど

皆さんも少なくとも10くらい挙げられるといいですね。

繰り返しになりますが、これら「できる」、「知っている」、「持っている」等はすべてあなたの資産にもなるし負債にもなります。そして、これを資産に変える為に必要なのは、市場と有意義な取引を続けることにあります。

でも、ただ単純に「知っている」では当然商品になりません。
どうするか。

少なくとも2つ以上の資産を掛け合わせる必要があります。
引き続き私の例を見てみましょう。

「2回の転職経験」と「人事・人材領域での経験」と「スマホを持っている」という3つの資産の掛け合わせで、今このようなnoteを書いています。
そして、noteという場を使い市場に提供して、今あなたが読んでくれていている。
この文章自体が私の新たな資産となると同時に、もしあなたが私に興味を持ってくれているのならば、私は今持っている3つの資産を市場に提供したことで、「私に興味を持ってくれたあなた」というもう一つの強くて大きな資産を持てることになったのです。
(資産だなんて呼び方をして不快に思われたらすみません。でも、あなたに興味を持つ人が多ければ多いほど、それはとてつもない力になります)

この連鎖で少しずつ資産が増えていくのです。
あれ?「お金になってないじゃん」と思ったあなた。
その通り。このnote無料だしね。

次は資産をお金に換える方法を考えてみましょう。

4.資産をお金に換える為に

先ほどの買う為に必要な2つの要素「相対的優位性」と「信頼」で考えたときに、今読んでくださっている皆さんにとっては多少なりとも相対的優位性を感じてくださっているのかと思います。
では、このnoteが1,000円となっていた時にその金額はお支払いいただけるのか?

買ってくれるのだとしたらとてもうれしいです。ほんとに。人から認められることは素直にうれしいです。

しかしながら、そこまでの「信頼」というものが私はまだ弱い。
つまり、いま売れる自分になる為に信頼というパーツが足りていない。
ですから、そのパーツを埋めるためにも、さらに資産を大きく増やさなければならないのです。その資産とは、先ほど申し上げた通り「私に興味を持ってくれたあなた」であり「フォローしてくれたあなた」であり、note以外の「本業での実績」であり、「そこから得られた知見」であり。

もし、いまこのnoteを有料で、例えば100円で売って今小銭を稼ぐより、無料で公開してより多くの人に読んでいただき、私を知っている、ないし少なからず興味があるあなたの様な存在を増やす、たくさんのフィードバックをもらという方が、私の資産を増やすことに繋がります。
今ある資産になりえる何かの掛け合わせでまず実行することで、そこからさらなる資産になりえる何かが生まれる。このプラスの連鎖を日々重ねていくことで、あなたの市場価値は上がっていくのです。

つまり、この「相対的優位性」と「信頼」を認めてもらえる資産をどれだけ作れるかでお金に換えるタイミングは変わってくるということです。
繰り返しになりますが、あなたが持っている資産になりえるなにかはこの「相対的優位性」と「信頼」を大きくするために使うことができます。そしてその結果その「なにか」はかけがえのない資産に代わっていくのです。


ちなみに、市場との効果的な取引(運用)として忘れがちなのが、正社員として仕事。
正社員として会社勤めをしている人が副業しようと思ったときに、何から始めれあいいかわからないと悩んでいることが多いんですが、どうすればお金に換えられるんだろうかと考える前に、今持っているもの、そう、今あなたが、正社員として働いていること自体が、それはすでに市場とのやり取りをしていることだと自覚しましょう。

あなたが採用された(人材市場で選ばれ買われた)理由は何だったのでしょうか。
そして、その後雇われ続けているのはなぜでしょうか。
さらに、今転職市場に出たらあなたはいくらで買ってもらえる資産を持っているでしょうか。

今月の給料日に入ってくる数十万円は何に対する対価でしょうか。
そこから考えてみるのも一つの手段かもしれませんね。

あなたの今の仕事を私は知りませんが、一度「自分が持っているなにか」をしっかり棚卸して、意図的にアウトプットしていくことでキャリアを豊かにするだけでなく、今の仕事に改めて正面から向き合うことができるようになると思います。(尚、ブラック企業に勤めている場合は早く逃げなさい)


最後に
いかがでしたでしょうか。少なからず参考になったと感じていただければ何よりです。
疑問があったらコメント、メールなんでもOKですのでフィードバックください。

わかりにくいところもあったかもしれませんが、今の「できる」にフォーカスした「自分運用」は今を生きるすべての人に必要な観点だと思っています。そしてそれを実現し続けることができる社会を目指して日々の仕事に邁進していきますので引き続きよろしくお願いいたします。
もしもっと具体的に聞きたいという場合は個別面談やセミナーも検討しておりますのでお声がけください。

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