見出し画像

ブラック企業で働くということ

私が新卒で入った会社はいわゆるブラック企業だったと今となっては思う。
というのも、当時はブラックであることが気にならなかった。というよりも、そのくらいやって当然、やらないとダメだと思っていた。

当時の私は(もしかしたら今でも)「ビジネスで成功する」という漠然とした希望に対してとにかく焦っていた。
人より如何に早く、如何に大きく成長する為に、盲目的に仕事にまい進していた。
結果として私は大きな問題が起こらなかったため、プラスの経験になったと思う。
ただ、その会社を転職する時期が後数か月遅かったら、いい経験として振り返ることはできなかったかもしれない。

ブラックの定義は、あいまいで、人によって感じ方が異なるとは思うけれど、当時の働き方はこんな感じだった。

・週休完全1日制
・就労時間:7時~24時
・法定外労働時間:264.9時間 ※参考
・残業代:0円
・年収:380万
・肩書:統括マネージャー
・仕事内容は創業者の横でなんでもやりました

これを3年続けたら、心身共にボロボロになりました。
今思えば狂気です。

繰り返しますけど、当時としては気にならなかった。
創業者の横で、様々な経験ができたし、新卒2年目の若造なのに年上の部下が30人、大変だったけど、とても充実していると感じていた。
そうです。仕事にまじめに向き合う人ほど、ブラック企業であることの自覚できない。

そんな創業者からの教えの中にはなかなかヘビーなものがいくつかあります。
例えば、「社員に無駄なことを考えさせない為に寝かせないことだ。」とか。
これ、洗脳の原則ですね。
あとは、仕事漬けにして狭い世界で生きていく環境を整えれば逃げられなくなる。
そんなのおかしいと思うだろ、という声が聞こえてきますが、それでも本人は自覚がない。

【ブラック企業で働く】ってそういうこと。

そして、経営者が意識的にそのような経営を行っているわけではない。
無意識的に、簡単に統治できる方法を経験から何となく知って、その恐ろしさを自覚せずにこのような企業運営、働き方を作り出していることが多い。
本当に恐ろしいと思う。

そのような会社の中で必死に働く人には自覚がないから、大きな問題が起こらなければ気づけない。そしてその大きな問題とは、取り返しがつかないことがほとんどです。
幸い、人材不足と働き方改革の声が大きくなってきていることが相まって、このような会社は減ってきています。
今後、心身共に健全に働くことができる環境が増えることを望むばかりです。

もし、今辛いかも?と思う人は、一度立ち止まってしっかり働き方を見直して、そして誰かに話して客観的に判断してもらってください。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?