中尾 圭|Kei Nakao

広島県福山市地域おこし協力隊OG。内海町という島に暮らしながら、夫婦で地域編集ユニット…

中尾 圭|Kei Nakao

広島県福山市地域おこし協力隊OG。内海町という島に暮らしながら、夫婦で地域編集ユニット「港の編集室」として活動しています。「みんなでつくる中国山地」書き手としても活動中。2022年度より福山市まちづくりサポートセンター勤務。

マガジン

  • 社会学徒の10年後

    • 5本

    一橋大学社会学部 安川一ゼミナール出身の3人が、それぞれ選んでみんなで読んで語らった本のことを書いていきます。 ゼミテン:あさえ / 中尾圭 / サトーカンナ

  • 中国山地×ハチドリ舎「山と海をつなぐ」

    • 2本

    毎年恒例となってきた、広島市のソーシャルブックカフェ・ハチドリ舎さんとのコラボ企画。第3弾となる2024年は「山と海をつなぐ」をテーマに、さまざまなゲストをお招きしてお話を伺います。

  • 旬の手帖

    季節ごとにとれる食べ物を美味しく食べる記録。

  • 今日の海の色

    瀬戸内の小さな島で、はたらいて、暮らす。小さな実験の日々。

最近の記事

政治とは、暮らしの中の関係性や場を耕しておくこと

 読書会5冊目は、文化人類学者・松村圭一郎さんの『くらしのアナキズム』(2021, ミシマ社)。  わたし個人として、この1年ほどで探求したいテーマがある。それは「コモンズ」。「みんなでつくる」と言い換えてもいい。特に、お金や権力がないとつくれないと思われるものを、どうやったら自分たちの手に取り戻すことができるのかを考えている。『『忘れられた日本人』をひらく ─宮本常一と「世間」のデモクラシー』(若林恵・畑中章宏, 2023, 黒鳥社)を読む中で、この本も登場し、今読むべき

    • 森を未来につなぐために、行動する(もりメイト倶楽部Hiroshima)~ハチドリ舎とのコラボイベント「山と海をつなぐ」その5

       ハチドリ舎とみんなでつくる中国山地のコラボ企画「山と海をつなぐ」。第5回は、広島市で森林整備に取り組んでいる、もりメイト倶楽部Hiroshima・山本恵由美さんをゲストにお招きしました。 ゲストのプロフィール もりメイト倶楽部Hiroshimaができるまで  環境に関心があった山本さんは、学生時代から葦で舟を作って浮かべたり、バックパッカーで世界を旅したりしてきました。帰国後、命を支える大切な食への関心から、農業を守ること、そして森林の現状を知りました。  森林は本

      • 里山の再生から海の豊かさを取り戻す(山口県周防大島町)~ハチドリ舎とのコラボイベント「山と海をつなぐ」その4

         ハチドリ舎とみんなでつくる中国山地のコラボ企画「山と海をつなぐ」。第4回は、山口県の離島・周防大島町で「海と大地の再生」に取り組んでいる、海辺の会・白鳥法子さんと、海藻研究者の新井章吾さんをゲストにお招きしました。 ゲストのプロフィール 里海はどうやってつくられるのか?  まずは新井さんから、海のことをインプット。海のことを考える上で、地表から3メートルの比較的浅い部分の地下水の流れに着目することが必要なのだそう。  新井さんは、1次産業の生産基盤を保全・再生・活用

        • あそびの生まれる場所は、相手を"お客様"にしない場所

           西川正さんの著書『あそびの生まれる場所─「お客様」時代の公共マネジメント』の読書会をしました。11月19日(日)に、勤務先でもある福山市まちづくりサポートセンター主催のイベント「みんなのつれのうて文化祭」があり、そこで西川さんの講演会を予定していることもあり、事前に読んでおこうと企画したものです。  個人的には、なんとなく大事だろうなと思っていたこと、やっていたことを裏付けてくださるような内容でした。まちづくりや地域づくりの活動をしている方やしてみようという方には、ヒント

        政治とは、暮らしの中の関係性や場を耕しておくこと

        マガジン

        • 社会学徒の10年後
          5本
        • 中国山地×ハチドリ舎「山と海をつなぐ」
          2本
        • 読書録
          2本
        • 旬の手帖
          9本
        • 今日の海の色
          10本
        • リトルプレスをつくる
          2本

        記事

          身の回りにある紋切型ワードを考えてみた

           読書会2冊目は、わたしが積読にしていた、武田砂鉄さんの『紋切型社会─言葉で固まる現代を解きほぐす』。編集者・ライターの武田砂鉄さんの2015年に出版された初の著書だ。  テレビなどで目や耳にするお決まりのフレーズを拾い上げ、「本当にそうなのか?」と独自の視点で切り込んでいく。取り上げる言葉はどれも、ひねくれ者のわたしにとっては、「そうそう、ずっと違和感あった」と思うものも多かったし、「言われてみれば確かにちょっとおかしい」と思うものばかりだった。  だが、著者も「どこま

          身の回りにある紋切型ワードを考えてみた

          読書録『自転しながら公転する』

          山本文緒さんのエッセイが気になって、ついで買い。思ってたよりだいぶ、分厚い! 最初はベトナムで結婚式を挙げるところから話がスタートする。あれ、いきなりクライマックス…? と思ったら、急に茨城県に舞台が移る。主人公の与野都は30代前半の女性で、アウトレットモールのアパレル店で働いている。東京で店長まで勤めたが、母親の更年期障害がひどく、サポートのために実家に帰ってきて、父と三人で暮らしている。 ある台風の日に、同じモール内の回転寿司屋で働く貫一と出会い、ほどなくして付き合い

          読書録『自転しながら公転する』

          栗の渋皮煮

          お隣さんに立派な栗をいただいた。こちらのレシピを参考に、栗の渋皮煮を作ってみた。 <材料> ・栗 ・砂糖(鬼皮をむいた栗の重さの60%) ・重曹 小さじ1 ・バニラビーンズ(あれば) 1/8本 ←今回は不使用 <作り方> ①冷凍保存しておいた栗を、鍋に沸かした熱湯に入れ、5分ほど茹でる ②熱いうちに鬼皮をむく(渋皮を傷つけないのがポイント) ③鍋に湯を沸かし、重曹を入れて、10分ほど栗をゆでる ④今度は重曹を入れずに、湯を沸かし、10分ほどゆでる(2~4回繰り返す)

          キムチを作る

          聞いて聞いて!いただいた野菜とか果物を使いきれなくてダメにしがちな私ですが、なんとここ1ヶ月くらいは順調に消化できているのです。 冬場は特にダメにしがちで、大根とか芋とか、夏野菜よりもちょっと調理時間が長くなるので…。(という言い訳) どでかい白菜をもらいました。白菜は芯と葉を分けなきゃいけないのが面倒。包丁で切ると、ポロポロ間から小さい破片が出てきて、作業場が細かい葉っぱだらけになるのが面倒。毎日鍋も飽きるので、それならいっそキムチにできないのか?と思い立ちました。 こ

          ゆず茶をつくる

          ゆずをたくさんいただいた。 せっかくなのでゆず茶を作ることに。 こちらの動画を参考にしました。 ゆずを水平方向に半分に切る 中身をスプーンでくり抜いて絞る 皮を千切りにする ②の果汁と③の皮を保存容器で合わせる 同量の砂糖を入れて混ぜ合わせる 2週間ほどしたら食べごろ! 前回は氷砂糖と交互に、煮沸した瓶に入れてみたのですが、今回はきび砂糖を。じっくり果実の味が出て、全体が馴染んでいくのが2週間くらいなのかな。作りたてと2週間経ってからでは全然美味しさが違いました

          ゆず茶をつくる

          かりんシロップ

          喉にいいとされるカリン。今まで、市販ののど飴くらいであまり馴染みがなかった。 去年、新聞の集金で島のあちこちを巡っている夫が「お客さんにもらったんよ」と言って持ち帰ってきた。とってもいい香りがしてびっくり!「ご自由にお持ち帰りください」と軒先に置いてるおうちがあるらしい、とのこと。 今年もそのおうちの前にカリンが出てきたので、いくつかもらってきた。「もう遠慮せんと、もっと持っていってや〜!」 持ち帰って量ってみると、全部で2.5キロくらいあった。 まず、丸ごとカリンを鍋で

          かりんシロップ

          柳宗悦も称賛した「繊維のダイヤモンド」、可部町の山まゆ織って?

          今月、待ちに待った『みんなでつくる中国山地』第2号が発刊となりました。私もその中で3本の記事を書かせてもらいました。先日、Social Book Cafeハチドリ舎で行われた、広島県の書き手のみなさんとのトークイベントでは、それぞれの推し記事について6分程度で語ったのですが、伝えたいことがどんどん溢れてきて、気付いたらめちゃくちゃ語ってしまいました! 今回は、第2号の中で紹介した「可部山まゆ同好会」について、書いてみたいと思います。 「繊維のダイヤモンド」と称された、

          柳宗悦も称賛した「繊維のダイヤモンド」、可部町の山まゆ織って?

          聞き書きをはじめて

          4月から参加させてもらっている「聞き書き人の会」会報誌に載せる作品を執筆するために、初めての聞き書きに取り組み始めた。 長年、内海町の郷土史家として活動してこられた方にお話を伺いに行き、昨日で2回目。 取材したことを自分の言葉で書くのと違って、語り手の言葉をなるべくそのままに書くので、こちらが言葉を先に言ってしまいすぎたり、言わせてしまわないように心がけながら、やってみないとわからない難しさを既にたくさん感じている。 この写真は大正時代に書かれた郷土史。田島の歴史に関す

          聞き書きをはじめて

          これから買い換えるなら二槽式洗濯機にしたい

          こんな記事を見つけました。 福岡県宗像市の時島、62世帯の協力で3ヶ月間、合成洗剤使用をやめてみるのだそう。シャボン玉石けんって、福岡に本社があるんですね。島という地理的に独立した場所をいかして、こういうことに島全体で取り組めるってすごいことだなと思う。どんな結果が出るのか、それによって社会の仕組みや考え方にどれくらいインパクトを与えられるか、期待したいです。 我が家も洗濯洗剤は、自然に還る石けんを使っています。具体的には、シャボン玉石けんの「純植物性スノール」。ドラッグ

          これから買い換えるなら二槽式洗濯機にしたい

          大三島の小さな喫茶室にお邪魔して考えたこと

          先日、大三島に7月末にオープンした「宗方喫茶室」に行ってきた。店主の中村さんとは、東京にいた頃の共通の知人がいて、その方と一緒に5年ほど前に内海町に来てくださった時に知り合った。その時は、一緒に漁船に乗って定置網漁を見たり、鯛の姿盛りを作ったりした。 宗方喫茶室は、大三島の宗方という集落にある。ご自宅の隣にある元みかん蔵を改装したそうで、二階からは海が見える。味わいのある古道具があって、店主ご夫妻の本も置いてある。席は3席とこぢんまりしている。夫の彬さんは「パヤパヤファーム

          大三島の小さな喫茶室にお邪魔して考えたこと

          素敵すぎて住みたくなる、ポール・スミザーさんのナチュラルガーデン

          ポール・スミザーという人を知って、その考え方や植栽が気になって、今年6月に出版されたばかりの『これからの庭』という本を読んだ。これがとても素敵な本で、美しい植栽の本にとっても癒されている。 ポール・スミザーさんは、イギリス出身のランドスケープデザイナー。山梨の清里高原に住みながら、庭の設計をされているそう。国内で手掛けた庭もたくさんあるそうだけど、閉園してしまったものもあり、個人庭ではなく誰もが行ける場所としては5ヶ所のみのよう。広島も小さいながら、あるじゃん! 長野県軽

          素敵すぎて住みたくなる、ポール・スミザーさんのナチュラルガーデン

          みかんを搾っただけのジュース

          冬に「もういらない!」ってくらいにいただく柑橘たち。これまでにもたくさんダメにした。さすがに段ボールいっぱいの小粒みかんたちをもらったときはどうしようと思って、友達に相談したら業務用レベルのジューサーを貸してくれた。ジップロックの大に二つ分、冷凍庫へ。 そして時を経て今、畑から帰って飲むと身体に沁み渡るビタミン!(たぶん笑)あの時みかんをくれたおっちゃん、ジューサーを貸してくれた友人、搾った自分にありがとう、って思う。笑 次の柑橘シーズンまでに、ジューサー買おうかな。

          みかんを搾っただけのジュース