自分の時間がとれるという贅沢

福島県田村市にある縫製工場に行ってきた。新商品の1stサンプルの仕上がりと修正点などの打ち合わせ。今完売しているふんどしの再生産に向けての調整など。

もっとこうしたい、ここはもっと簡易にしたい、など商品の質を落とすことなく、工程を少しでもシンプルにするために意見を出し合う。（といっても教えてもらうことばかりだけど）直接会って話すことに意味がある。

工場の社長も含めスタッフの皆さんは皆高齢だ。もうずっと同じ仕事をされている熟練されたプロ。だから話も早いし、説明書に書いてあることより「こうした方がいいんじゃない？」がたくさん出てくる。

福島から水戸に帰るのは結構大変で、行きは片道３時間の鈍行列車で移動した。帰りは「いわき」駅まで送って行ってあげるからと社長の車に乗せてもらった。

途中、社長のお母様が同乗した。社長自身が70歳を超えているので、もう100歳近い高齢だろう。社長が毎日介護をしている、とは聞いていたけれど、思っているよりもつきっきりでいる必要がある介護だと一目でわかった。

30分おきにトイレに連れて行き、流動食で食事を食べさせてあげる。午前中は会社に連れてきて、午後はリハビリで病院へ。夕方また迎えに行き、帰宅後に食事やお風呂やトイレなどの介護。。

全く一人の時間なんてなくて、鈍行列車で出張にでも行きたいとこぼしていた。

一人の時間がなかなか取れないなんて、社長を目の前にして言えないなと反省した。家事や子育てが大変だと言っても、十分なほど一人の時間が取れている。なんて贅沢なことなんだろう。

噛み締めながら過ごしていかなきゃ、と思った。

（1085文字）

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このnoteはお昼12時前後に、1500文字をちょっとだけオーバーするくらいのボリュームでお送りします。ただただ気持ちよく楽しい気持ちで書いてます。きっとお役には立ちませんが、ほんの少し刺激になったり、なんかちょっとええやん、と感じてもらえたら最高です。

（有）プラスチャーミング　代表 中川ケイジ