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中国のAIベンチャー企業“死亡率”11.2%、成人まで成長するのはわずか5%のみ

米国のAIスタートアップが、中国進出を目指している。チャットユーザーのコミュケーションをAIを用いて向上させる企業だ。その受け入れ先、中国AIスタートアップ界は現在、どのような状況なのだろうか。

「2019中国AI創新報告」というレポートが出た。それによると2019年末、中国には82万社のAI企業が存在する。しかしその84%は社歴5年未満である。11.2%はすでに命脈が尽きていて、“成人”にまで達するのはわずか5%以下しかない。

中国人工智能学会のデータでは、2019年のAI市場規模は、760億元(1兆2000億円)世界市場の18%を占めている。

2016年中国AI企業の成長率は43.7%に“降下”したが、それ以降も毎年40%を超える高度成長を維持している。

国務院が2017年に制定した「新一代人工智能計画」では、中国のAI技術は、2020年には世界先進水準に達する。2020年の産業規模は1500億元(2兆4000億円)、2030年には1兆元(16兆円)と予測していた。

2019年までのAI関連累計特許申請は約80万、そのうち37%が認定された。トップ3はファーウエイ(2314件)中国石油(1595件)OPPO(1312件)である。中国AI技術は、正しい方向へ発展し、技術力による市場開拓の可能性は確かに大きい。

しかし解説記事は、大きな問題点を指摘している。それは、AIスタートアップ11.2%の高い“死亡率”の原因、技術の産業への低い転化力である。それは、資本市場のAI市場への理解不足、融資難、技術の真の実力、安易な風に流されやすい、等の要因が相互に関連している。

そのためAI先進地の広東省では、2つの政策でボトムアップを目指している。技術力のアップと、特色あるオープンプラットフォームの構築だ。後者においては、「南沙人工智能産業園区」を建設し、関連の産業集積を進めている。

そして結局、BATなど現在のIT巨頭をも超える、スーパー技術でなければ、業界で生き残るのは難しい、と結論付けている。スタートアップの激しい入れ替わりとは別に、産業の成熟度は増している。こうした厳しい中国のAI市場、果して外資の入り込む余地はどれくらいあるのだろうか。

コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/