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2019年の中国スマートスピーカー市場、2倍以上に拡大、IOTに大きく前進か?

スマートグラスに特化した、スタートアップ企業が紹介された。値ごろ感を求めたというが3999元(約6万2000円)。この価格を見ると、ウェアラブルデバイスではないが、スマートスピーカーの現状が気になる。中国の智能音箱(スマートスピーカー)市場はどうなっているのだろうか。

2015年、中国初のスマートスピーカー、京東と科大訊飛の共同開発モデル「叮咚」が発売された。その後2017年、アリババが「天猫精霊」シャオミが「小米小愛」を、2018年にバイドゥが「百度小度」を発表した。

3月下旬、米国市場調査会社IDCによる「中国智能家居設備市場季度報告」が発表された。それによれば中国の2019年スマートスピーカー出貨量は、4589万台、前年の109.7%と2倍以上に成長した。急速な普及ぶりである。市場はアリババ、バイドゥ、シャオミの3強で90%を占める。

1 アリババ「天猫精霊」1561万台 87.9%増
2 バイドゥ「百度小度」1490万台 278.5%増
3 シャオミ「小米小愛」1130万台 89.7%増

ネットメディアは、上位3社は1年を通じ、製品ラインナップを継続的に充実させ、多元化するシチュエーションに対応した結果、売上の爆発的増加につながった。単なる音声伝達装置ではなく、生活のパートナーになりつつある。と解説している。

中国の2019年、携帯電話の出貨量は3億8900万台、前年比6.2%減だった。つまりスマートスピーカーは、携帯電話の12%ほどの出貨数量になり、確かに生活の道具となりつつあるようだ。

3位のシャオミは、2013年9月のテレビから家電事業に本格参入し、その後、空気清浄機、コンセント、浄水器、炊飯器、照明器具、電子ジャー、お掃除ロボット、プロジェクター、扇風機、エアコン、電気ストーブ、洗濯機、電気圧力鍋、ハンド掃除機、電子レンジ、冷蔵庫と拡大してきた。IOT家電システムを1社で完成させるつもりだ。スマートスピーカーは、その司令塔となる。10年越しのビジョンだ。

一方日本では、Amazon echo、Google HomeのCMも最近は見かけない。スマートスピーカーの普及率は米国の40%に対し、日本は6%という調査もある。近未来に訪れるIOTのリビングルームに、日本の家電製品やオペレーションシステムは、生き残っているのだろうか。


コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/