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中国の自動車業界は新しいチャレンジャー続々登場、販売はOMOへ

中国の自動車市場は、日本とは大きく異なる。配車アプリは生活に定着し、カーシェアリングも一定の浸透を見せた。自動運転の研究開発でも、その熱心さでは日本を上回る。中古車市場やアフターサービス市場は依然として活況だ。既得権益者は少なく、今回紹介されたAI洗車のように、新技術採用も盛んだ。

2019年、中国全土の中古車売上は1兆元(15.2兆円)に接近した。2001年以来、19年連続の増加である。

2018年1,382万台、前年比11.5%増
2019年1,492万台、前年比8%増

ちなみ新車販売は

2018年2,808万台、前年比2.8%減   
2019年2,577万台、前年比8.2%減   

新古トータルは2018年4,109万台、2019年4,069万台、前年比99%である。

新車は2018年6月以来前年割れモードに入り、2020年4月、22か月ぶりにプラスとなり話題となった。しかしこれは、政策総動員の結果であり、いつまで続くかわからない。

中古車市場は急な冷え込みはなさそうだ。2010年頃までは、青空オークションが目についた。省を跨ぐ売買にも規制があった。それがスマホ時代の到来により一新する。時代のリーダー格は「車好多」である。

車好多は、中国ユニコーン企業(2020年iiMedia)11位、企業価値は40億ドル。中古車サイト「瓜子二手車直売網」と新車サイト「毛豆新車網」を運営している。

「瓜子二手車直売網」は、2015年9月スタート、直後10日間の平均PVは100万を超えた。2018年7月「中間マージン無し、売り手に利益、買い手に節約」というキャッチコピーが全国に浸透して売上が拡大、うまく需要と供給をマッチングしたスマホ時代の申し子である。今では全国30省・直轄市、200都市をカバーしている。

2019年3月アリババ系の「淘宝二手車」と提携、中古車の“新零售”を目指すと発表した。

「毛豆新車網」は、2017年10月スタート、長春、石家庄、成都、東莞、南京にオフライン倉庫を建設、33都市をカバーした。現在は、200都市300のオフライン販売店を持つ。こちらもオンライン、オフライン融合の新車の“新零售”の完成度を高めていく。

中国のスマホ時代の自動車販売は、ディ―ラー系列も、新車も中古車もない。各社すばらしく自由な発想で動いている。中国の自動車業界は、周辺業界をしっかりウオッチしておきたい。

コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/