#367 オッペンハイマー

 こんにちは、鏑木澪です。

Oppenheimer』(2023)を劇場で観て来ました!

 母が唐突に「観に行こうや」と言い出しまして、私はタイトルこそTLなどで話題にしている人たちのおかげで知っていましたが、予告すら見ていない状態でした。


 デリケートな題材ですね。

 冷戦を知らず、平和な日本に生まれ暮らしてきた私にとって「核の脅威」は、資料としての知識はごく僅かにあれど、いまいち実感のわかないものでした。

 ”核”の影響を強く受けて、直接的に描かないまでも、何かを伝えようと「大きな力」について言及している作品は、幼少期からそれと知らず見てきたはずですが、

 一体、何がそこまで恐ろしかったのだろう
(どうして、この形で描く必要があったんだろう)

 そのように感じることのほうが多くて、その時代を生きた人たちが感じた衝撃を、どんなに考えてみたところで、想像でしかなく、私にはよくわかりませんでした。

 わかるわけがないのだけど、今回、少しだけわかることが増えたように思います。

 以下、直接ストーリーを書くことはしませんが、いつもながらのとりとめのない感想を垂れ流しますので、未視聴の方はご注意を!ッ







 ……まず、私、「オッペンハイマーという人が原爆を作った」と知りませんでした。。。
(不勉強でごめんなさい)

 絶対、どこかの時点で教科書などで目にしたことがあるはずなのに、テストが終わったら忘れてしまっているパターンですね。

 ひとつ、賢くなりました。


 3時間と長めの映画です。
 テンポが速く、私の体感的にはそれほど長くは感じませんでした。
(腰の痛さでしっかり時間が経っていることを感じたくらい←)

 ただ、ちょっと私にはテンポが速すぎて、途中「これはコメディなのか(もう少し間をとってほしいだよ)」と感じる部分は、正直ありました。

 総合的には優れた作品です。
 観に行ってよかった!
(『アマデウス』感……歴史は繰り返すってのも感じたぜ)


 いきなり、こんな話をすると幻滅されてしまうかもしれないのですが(幻滅したくない人は読まないでくだされ……)、

 あの、記憶にある限り、映画館で濡れ場を観たの、初めてなんです、私。
 しかも不意打ちだよ! びっくりしたよ!

 へぇ、その体位(力関係)なんだ、、、
(思春期の感想でごめんなさい←大人になれ)

 あぁ゛、ネジがぶっ飛んでしまった、変なこと言ってる。
 どうしよう、私ってこんな人間だったっけ///
(エロスには興味があるわよ←) 

 衝撃だったので、つい口走ってしまいました。。。


 こちらの作品における日本の描写について、批判的な意見を目にしました。

 日本人としての視点で語るなら、腹を立てたり、抗議したいと思ったりするべきなのかもしれませんが、作品がオッペンハイマーの視点で描かれていることを考えれば、自然な構成であり、適切な表現だったと思います。

 戦争の規模や悲惨さを全ての当事者の目線に立って感情的に語ることは、そうでない人間にとっては不可能であると私は考えていまして、しばしば客観的な数字として表現されますし、そこから推し量ることしかできません。

 泣き叫ぶ人、傷ついた人、大切なものを失った人

 その姿を描くより、自分の創造物が与えた影響、数字に驚愕しながらも、一見それまでと変わらない、本人にとっては別の苦難がある生活が淡々と続いていることが、かえってグロテスクで、リアルでした。


 やれ「大量破壊兵器だ」「非人道的だ」と言われても、修学旅行で原爆ドームを訪れた時、「綺麗な街だな」「もう、このあたり普通に歩けるんだな(不思議だな)」と思ってしまった人間なんです、私は。


 劇中で、「出来上がった原爆をどこに落とそうか」という話になり、京都がその対象から外された理由、その台詞が象徴的だなと思いました。

 自分にとって思い入れのないもの、無関心なものがどのような状態になろうと、何も考えられない、感じられない自分が間違いなく存在していて、同じ口が他人の平穏を祈ることを許されていいのかと、しばしば考えます。

 考えたところでどうにもならないので、
 その時々、できることをしていくしかないですね、

 史実と言われようが、今現在、世界のどこかで本当に起こっていることだと言われようが、自分が当事者として関わった出来事以外は全て寓話に見えてしまうところがあります。

 あまり良いことだとは思わないけれど、生きていくためには必要なことのような気がしています。


 汚れっちまった悲しみに、つって
 倦怠のうちに死を夢む、つって


 ……許せ、中原中也。
(唐突過ぎるのよ、意味不明だよ←)

 ねぇ、なんだか、自分の目が届く範囲のものですら、守ることも助けることもできないのに、もっと離れたところにあるものまで、どうこうしようだなんて、願うことはあっても、現実味のないことだと思うのですよ。

 何もしないほうがよかったりもしてね。

「真実を語る者はいないのか」ってな台詞が劇中にありました。

 人は自分の利益が大事だし、
 そこに信頼も友情もないし、愛などあるわけがない。笑

 オッペンハイマーにはいたようですね、真実を語ってくれる人。
(少なくとも作中では←実際のこと全然知らないので、これから調べてみようと思います!)


 そういう人が、ひとりでもいてくれたらすごく救われると思うんだ。


 話が本当に意味のわからない方向に展開して行きますが、私の好きなクリエーター、表現者と呼ばれるような人たちは自ら人生に区切りをつけることが、わりと多くてですね、

 映画館への移動中、母とそんな話もしておりました。
(「増えてると思うよ」と一蹴されて終わりでした←)

 その人たちがどんなことで悩んでいたとか、何がきっかけだったとか、私は知りようがないけれど、「もっと作品を見たかった」って、すごく、思うんです。

 ちゃんと生きていかなきゃな、生きてるかぎりは、と。

 どんな状況でも生き残った人が偉いといいますか、やっぱり”勝ち”なのでしょう。

 おれ、強くなる!
(適度なやつでいいの、生きていければ←それが難しいんだよ)

 んー、この歪みが解消してしまったら人間ではなくなる気がします。
 あまり未来のことは知りたくないですね。笑


 帰りに中華料理屋さんによりました。
 坦々麺とチャーハン、とり天とサラダに、小籠包!ッ
 ボリューム満点のセットメニューで、お腹パンパンです。

 しっかり食ったどー!

 お店では、『SAKURAドロップス』のオーケストラアレンジBGMに始まり、宇多田ヒカルメドレーからのジブリオルゴールアレンジが流れていました。

 初めて行ったお店だったけど、料理も美味しかったし、「選曲完璧じゃねぇか!」とリピートが確定しました。笑
(滅多に外出しないけどな←テイクアウトもできるらしいから、ぷらっと行こうじゃないか)

 でへ。
(満足な1日であった)

 ではでは〜 


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