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つなぐ想い~ふくしま花だよりPartⅡ

というわけで、改めて須賀川牡丹園です。もっとも、私自身は牡丹を栽培したことはないので、結構ニワカ仕込みの知識も混じっているのは、ご承知おきくださいませ!

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(牡丹園公式サイトより引用)


1.まずは牡丹を愛でましょう

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牡丹の花と一口に言っても、バラと同じ様に品種が無数にあります。
このような緋色(島錦)から……

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紫がかった品種(島大臣)……

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在来牡丹(花びらが若干ストレート気味?)

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薄紅(多分、玉芙蓉)……

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八重咲き種の長寿楽?

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こちらは漆黒を彷彿とさせますね(多分、黒光司:こっこうつ)。
奥は白牡丹。余談ですが、私の母校の校章にも採用されていました(今は違いますが)。

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一方こちらは中国の品種。
奥にある日本の在来種と比較すると、少々背丈が小ぶりなんですよね。

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こちらは、花自体が小ぶりな品種でしょうか。花の大きさは10センチくらいですが、これも立派に牡丹。

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「花王」という名前に惹かれて、思わずパチリ。

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今紫(確かに、色合いが少々現代的?)

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春もみじと、色変わりしないもみじ、そして牡丹、芝桜。

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獅子頭(越後獅子)

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ところで、須賀川の牡丹園は研究施設としての役割も担っているようです。
平成24年というと、震災の翌年ですね。あの頃の思いが伝わってくるようなネーミングだと思います。

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こちらは須賀川の微笑。これも牡丹園で誕生した新品種です。(アイキャッチの写真も、須賀川の微笑です)

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でも、この様に裏方の方々が支えているからこそ、私達は花を楽しむことが出来るのです。
このお兄さんも……。

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看板の影にいるお母さんも。

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時代を超えて支えてきた方々がいるからこそ、現代まで続いてきたのでしょう。

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このネーミングも、何だか好きです。

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2.牡丹以外も素晴らしい

先週、すこしだけ時期が早すぎて牡丹以外の花を中心に紹介しました。「牡丹園」という名称がついているものの、実際にはそれ以外の草花も楽しめる庭園です。

というわけで、再び他の花々もご紹介します。
先週は緑がかっていた「鬱金桜」は、昨日は花がピンク色を帯びてきていました。
花の色が途中で変わるって、神秘的ですね。

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牡丹園で春先に真っ先に花開くのが、水芭蕉です。
大分葉が大きくなっていますが、かろうじて残っていた花。園内の「上の池」のところに咲いていました。

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ちなみに、池には大きな鯉もいます。餌がもらえると思うのか、花王橋を渡ると足音を聞きつけて、大口を開けてスタンバイする愛嬌者(笑)。

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多分、ウワミズザクラ。

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売店の近くには、藤棚も。まだ開花前ですが、紫の藤も植えられているので、咲いたらこれはこれで見事でしょうね。

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昨日は回ってきませんでしたが、おそらくツツジもこれから見頃を迎えるはずです。

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季節は飛びますが、秋には紅葉も楽しめます。
フリー素材より拝借しました。

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3.栁沼家に感謝~牡丹園の歴史


ここで、簡単な牡丹園の歴史を。
江戸時代の明和3年、須賀川で薬を調合・販売していた伊藤忠兵衛祐倫氏が、薬の原材料にするために牡丹を摂津国(現在の宝塚市)から持ち帰って栽培したのが、須賀川牡丹園の始まりです。

明治に入ると、伊藤家から商家の栁沼家が牡丹園を譲り受け、中でも2代目の栁沼源太郎氏は、鑑賞用としての牡丹栽培に文字通り血肉を注いで、現在の牡丹園の基礎を作り上げました。

園主より身は芽牡丹の奴かな
~破籠子:栁沼源太郎氏の俳号

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昭和7年には文部省より国の名勝として指定され、現在でも牡丹園では唯一の名勝指定だそうです。要するに、文化財の一種として国のお墨付きの保護対象に指定されているということ。

昭和31年には高松宮殿下が来園、昭和45年には昭和天皇・皇后が行幸されるなど、皇室とも縁の深い庭園です。
園内には、御製(天皇陛下の和歌)の石碑も。

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また、数々の著名人が訪れていて、牡丹の植樹をされています。まあ、中には人外の方も訪れているようですが(笑)。

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4.思わぬところで須賀川の牡丹

先の歴史で少し触れましたが、須賀川の牡丹は伊藤氏が宝塚市から牡丹を持ち帰ったのが始まりです。
その縁で、平成5年(1993年)には、同市への牡丹の里帰りが実現、現在でも美しい花を咲かせているのでしょう。
※只今臨時閉園ですが、例年は同園にある「里帰り牡丹園」の中で鑑賞できるようです。

また、平成6年(1994年)には函館五稜郭公園に植樹。

さらに、京都銀閣寺の境内にある「弄清亭(ろうせいてい)」の襖絵に、須賀川の牡丹を題材にした「薫園清韻(くんえんせいいん)」があることから、平成25年に植樹しています。

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(同寺院の公式サイトより引用)

5.まとめ

約7000株もの牡丹が咲き誇るだけでなく、一年中市民の憩いの場として親しまれている牡丹園。
場所も国道118号沿いと非常にわかりやすい場所にあるので、県中地区にお立ち寄りの際は、足を伸ばしてみてはいかがでしょう?


一応、公共交通機関を使ってアクセスすることもできます。
ただしあまりバスの便は良くないので、県外からの来訪であれば、郡山駅でレンタカーを借りて足を伸ばすのがベターでしょう。

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※休日はバスが3往復程度に減ってしまうので、要注意!



少し高いですが、駅前では電動自転車のシェアサイクルもあるので、こちらの利用も一つの手です。

須賀川は坂が多いので、慣れていない方は電動自転車のほうがおすすめです。
(おぼろげながら、駅前の駐輪場でレンタサイクルをやっていた記憶もありますが……)






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