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Will 人生、自分で動かした方が断然面白いって話。


1. Meet

12月1日、知り合いのヘアスタイリストが独立開業をした。

初めて彼に出会ったのは4年前。
新型コロナがまだその存在を隠していた頃だ。

大手のチェーン店ではなく、落ち着いてシャンプー・カットを任せられるような小さめサロンを探していて、見つけた所の店長が彼だった。

そこまでなら、単なる常連客とヘアスタイリストなのだが、昨年の夏頃、「実はオリジナルのシャンプーを作ろうと思うんだよね。」という話を聞いたところから彼の人生を垣間見ることとなる。

2. Ring

その頃私はシャンプージプシー状態で、市販のシャンプーをアレコレ試し、何か良いシャンプーはないものか?と探していたところだったので、その話は渡りに船。

「できるだけ中身の良いシャンプーを作りたいから、見た目(デザイン)にはお金はかけたくないんだよね。」という言葉に、「じゃあデザインは私がやります!タダで。」とラベルのデザインを引き受けた。

シャンプーの名前は新店舗の名前ともなる「Ring」。
艶髪にできる「天使の輪」、自分を支えてくれる「顧客とのつながりの輪」がコンセプトとのこと。

某有名サロンシャンプーに内容を近づけたというシャンプー&トリートメントはとても優秀で、約一年使い続けた私の髪にも嬉しいことに「天使の輪」ができた。


Ring Shampoo&Ring Treatment (¥1,800 /本)


3. Mooving

独立するかも…の話を聞いたのは、今年の8月。
個人で作っていたシャンプーを会社経由でネット販売する話もあったのだが、彼はどこまでもスタンドアローンで行きたいらしい。

詳しくはメールで…との話だったので知らせを待っていると、先月、突然ホットペッパーから「店長サロン退社」のメールが舞い込んだ。

え、待って。聞いてないし。
急過ぎない?
何があった?!

取り急ぎインスタのメッセージで事情を聞いてみると、実は12月に新店舗オープンだという。

それならと、さっそくカットの予約をして、新店舗へ行ってみる事にする。


Ring hair GINZA 
https://beauty.hotpepper.jp/slnH000677796/

4. Starting

銀座一丁目にできた、完全予約制のそのサロンは、とてもシンプルかつスマートな内装。
「無駄なことは省きたい。要は中身。」という彼のポリシーが表れた、清々しく気持ちのよい空間だった。

「それで?」

突然の退社〜開業って、随分と急だったじゃないの。
と聞いてみると、どうやら計画自体はオリジナルシャンプーを作っていた頃からあったよう。

前の職場ではさすがに話せなかったので、報告が後先になってしまって申し訳ない…とのことだった。

なるほど。
だからシャンプーも敢えて会社を通さず個人で作っていたのか…と納得。

それにしても、まだ若いのにたった一人で銀座の一丁目に店を持つなんて、どれだけの強い意思と行動力なのか。

5. Will

誰にでも夢はある…
と言うけれど、今の世の中、夢のある人ってどの位いるのだろう。

私は、「夢は到底叶わないものだけど、想像するだけで幸せな気分になる」的なものだと思っていた。

だからこのご時世、現実見るのが精一杯で、そんなふんわりしたものを見ている若者などいないのでは?とさえ思っていた。

でも、新店舗オープンに漕ぎ着けた彼のインスタのメッセージには、こんな一文があった。

『自分の夢に、一歩近づきました』

彼は夢に向かって頑張っていたのか。

というより、それに向かって着実に駒を進めている彼の夢は、夢ではなくGOALなのではないか?

GOALは、決して自分の頭上にふんわりと浮かんでいるものではない。
そこに到達するためのルートがきちんと存在していて、それを進んでいくための施策が必要となる。

そしてそこは、確固たる意志(Will)を持って足を向けられる者だけが到達できるところ。



サロン開店3日目の日曜、さすがに彼の顔には疲労の跡が見えた。

退職して10日でのオープンはさぞかし大変だったろう。

でも彼は言う。
「すごく楽しい!」

わかる!

私も昨年末から人生のルートをスイッチし、新しいGOALに向けて足を向けたところだ。

不思議なもので、強い意志の前にはそれに賛同してくれたかの様に、道ができてくれたりする。

その先を見るのが楽しくなる。

人のGOALの場所は様々だ。
今いる場所の先にそれがあるのなら、そこへ向かう施策を立てればいい。

ただ、どうしても行きたい別のGOALがあるのなら、そこへ向かって一歩踏み出してみるのも悪くないと思う。

どうせ人生は否が応でも動いていくものだから、自分の意志で動かした方が断然楽しいと思うから。

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