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【集中のメカニズム】AirPods Proは買った方がいい

脳科学の分野では集中という言葉はあまり使わず、Attention(注意)という言葉を使うそうだ。DAncing Einstein代表の青砥瑞人さんの説明は大変わかりやすかった。

四象限マトリクスで考えて以下の4つの要素で分類するそうだ。

・Wide(広さ)
・Narrow(狭さ)
・In(内側)
・Out(外側) 

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一般的に「集中」と言うとこの四象限でいう右下。外的な狭い注意に向けることを指す。自分の内面とは真逆のパブリックで、かつ焦点を絞った専門性のある内容に深く取り込むことをいっぱんてきに「集中」と言う。

青砥さんは、例えば温泉などに使っている時、散歩している時などに様々な広い範囲の事柄に思いを巡らせることもいわゆる集中に属するのではないかと言う。これはオフィスなどでは得られにくい、内面の要素に広範囲にアクセスして集中している様だと言い、アーティストなどの創造的活動はこの行いが成すと言う。

一方で、日常的に集中できる空間を皆さん充分にお持ちだろうか。私はない。

この番組て、株式会社ジンズで、ウェアラブルデバイスJINS MEMEを開発する井上一鷹さんはこう言う。

最も集中的ない環境はオフィスで、11分に一回同僚に話しかけられることが統計でわかっている。そして、ショッキングな統計情報として、カーシェアリングの利用者は借りたそのすぐ側に停めて移動していないことが多いと言う統計データがあるとのこと。

つまり、日常的に集中できる、一人の空間を創出できない現代人がお金を払ってでも集中環境を求めているデータであると言う仮説がある。

私もそうで、管理職ともなると、1日中メンバーに話しかけられる。一人1時間対応するとしよう。12人メンバーがいると12時間かかり、自分の作業をする時間はない。

この状況は、オフィスワーカーの管理職が多く抱える悩みだろう。そして、新型コロナウイルスによってリモートワークが一般的になって自宅にいる時間が多くなると、集中できる空間に身を置くことも多くなる様に思う。

たが、Zoomなどで常に話しかけられる様な文化も同時に広まったため、何処にいても話しかけられてしまうという逆効果が産まれている。オフィスの席にいないのならば、相談しにくいという条件がなくなったためだ。

対策として、リモート会議システムや電話対応は随時出ることはしない。私も実践しているのが、リモート会議システムは従来のオフライン会議と同列と扱い、時間を決めて開催する。

海外では、1on1のショートコールで会議を開催する様だが、日本人同士で仕事をしているためそこまでアグレッシブな人材が周りにおらず、その点は気にならない。問題は電話だ。

最も集中を乱す要因は、「スマホと同僚」だと井上一鷹さんは言う。そう、同僚からのスマホへの通知や電話が最も厄介だ。スマホとは言わずとも、slackなどのビジネスチャットツールへのmentionが頻繁に飛ぶとその度に至急性がないか確認するため集中が乱れる。

スマホは対策が可能で、通知機能を切れば良い。

また、今だに電話対応は多く発生している文化であり、マネージャクラスの電話対応は議論もそこそこに交えるため、30分程度話し込んでしまうことも多い。むしろブレインストーミングがてら電話してしまうことさえある。※実際にアイデアが出やすい

この対策は、電話と距離を置くことだ。但し本当に至急の要件というものがあるため、まずは電話は必要最低限のみ出ることを意識すれば良い。私はまず一発で電話に出ることはしない様にしている。必ず自分の時間で折り返し、要件を伺う様にしている。

これが結構メリットがあり、折り返すまでの間に先方が要件をメッセージで送ってくれることがあるので、返ってその文章を読んでから会話した方が事がスムーズに運ぶことが多い。文章のやり取りだけで解決することすらある。

しかし、コロナ自粛が開けると以前の様にオフィスに常駐することが多くなる傾向にあるが、そうなった場合の集中の天敵は「同僚」だ。まぁ久々だから話しかけてくる。

自分も周囲に注意を向けがちになるだろう。何せ久々のオフィスは新鮮でどこか違いを探してしまったり、同僚たちと会話したい欲求が生まれるだろうから。

ノイズを消す

そうした時に最も役に立つのがAirPods Proだ。

iPhoneなどApple製品ユーザ限定だが、ノイズキャンセリングモード搭載のAirPods Proはかなり有用で、オフィスでのノイズを限りなく消去してくれる。

仕事ではほとんど文章を書くことがメインだと思う。そのとき、Wide、広範囲の周囲の音(Out)に意識を奪われると、狭く(Narrow)一点集中がしにくい。そういった場合にはAirPods Proのノイズキャンセリング機能で雑音を消すことで高い集中が得られる。

音楽を聴くなら、音漏れしない程度の小さめの音量でも充分だ。歌物ではなく、インストものにすることをお勧めする。余計な言語情報を脳に入れないためだ。

さらに、AirPods Proは本体をつまんで長押しするだけで、外部集音モードに変更できる。ちょっと周囲の会話を聞こうと思えば、これだけで聴くことができる。

そして便利な機能が、耳にアタッチしているかどうかをセンサーで判別する機能がついており、耳からAirPods Proを外すと自動的に再生中の音楽が停止する。そのため、急に話しかけられときなどは、片耳だけ外せば音が止まるため、スムーズに会話に移行できる。

何より、耳にイヤホンしている人には普通話しかけてこない。

「今集中してるから話しかけないでね」 のサインを出すことができるのだ。

※髪で隠れてしまう人を除く。

これでかなり長時間私は自分の時間をオフィスで創出することができた。AirPods Proは高いのだが、その創出できた時間に見合う投資の価値が充分あったと思う。

ちなみにテレワーク中に使っても良いと思う。私も利用していて、子供たちの騒音も気にならなくなるし、そこまでノイズキャンセリング機能がシビアではないので、インターホンなどは普通に聞こえて生活には支障がない。

東日本大震災の避難所生活でも言われたことだが、避難所での体力回復は耳栓をすると良いと広く言われた。周囲の雑音を排除することで意識を割くエネルギーが削減され、睡眠にも集中できるというわけだ。

同様に、音にAttentionを向けてしまい、エネルギーを過剰に発散させてしまうことで、本来注力したい対象に充分な効率でエネルギーを向けられないことがある。この様場合にも「遮音する」といった行為は有効で、オフィスやコワーキングスペース、電車の中で集中したいといった場合にも、AirPods Proはお勧めの一品だ。

自分の時間がない! とお悩みの方は一度、試してみて欲しい。


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