見出し画像

don't think elderly

SIerの高齢化は半端なく進んでいる。

若手や中堅の社員の多くは、大企業病に侵された社風に見切りをつけ、早々に転職していく。離職率はここ1,2年で一気に拍車がかかったように見受けられる。

転職できればまだいいほうで、根がまじめな社員ほど、ハードかつ難易度の高い業務にさらされ、精神が壊れるほどの高稼働労働を強いられた結果、鬱と診断され休職されるケースも多い。

私はそんなお客様の苦労を横目に仕事している。

現在、システム性能試験において一部パフォーマンスが出ない事象に際悩まされているが、担当は高齢のエンジニアや管理職だ。

表立ってリーダーシップを発揮することも、コアなパフォーマンスチューニングに関する話題についていくこともできないような人員が、フロントに立たされ、つらそうに仕事をしている。

結局、私がフロントに代わりに立って主要なディスカッションや方針決定を行うのだが、両側面の思いがある。

システムの本質的な構造や深い議論に身を置けるため、ここ1ヶ月ほどでかなりのインプットが出来た。自身の成長には程よい環境だと実感している。

しかしもう一方では、技術から逃げ、主体性を失った管理職たちの取る対応に辟易する。

彼らもまた苦労しているようだ。若手社員に見限られ、高齢で役職についたものの、フロントで30代40代の脂ののったエンジニアと正面切って醜態をさらさなければならない。

「妻の顔を30年ぶりに見たくなった」と呟いた部長殿の顔は疲労に満ちていた。

得るものがある状態ではあるので楽しい状況ではあるのだが、なんとも悲壮感のある状況である。

私の人生の終着点は彼らようにするまいと心に誓う。生涯、技術からは逃げまい。

創作意欲の支えになります!