承認と感謝の言葉で子供のこころを育てます【子育て】
うちの子は泣き虫
うちの子はすぐ泣く。
もうじき8歳になるが、他の子よりビビりであり、他の子より傷つきやすいハートの持ち主だ。
少しでも冷たい言葉で叱ると、ちょっと一回我慢するのだが、やっぱり大声で泣き出す。
抱きしめて謝るしかない。こちらの配慮が足りていないのだ。ごめんね、と抱きしめるしかない。
子供の心の成長は承認すること
もし子供がいるご家庭であれば、とにかく承認することを肝に銘じよう。
否定をしないことを極端に徹底しよう。
「あんたが悪いんでしょ」
「すぐ嘘をつくんじゃない」
「なんで出来ないの?」
育児はしんどい。子育ては、親にも果てしない、これまでの人生で最上級のストレスがかかる。ついついこんな言葉が口をついて出てしまうのではないだろうか。
これらの言葉は、否定の言葉だ。存在を否定していることになる。
言い換えるとこうなる。
「お前は悪だ」
「お前は嘘つきだ」
「お前は無能だ」
このような言葉を、日常的に浴びた子供の心理が、成長した結果どうなるか、多くの人は想像に難くないだろう。この言葉の通りの大人になる。ならないかもしれないが、なると思って間違い無いだろう。
きっと成長したその子は、自身の中に悪を感じる。その悪は深層心理に植え付けられているものであるので、多少の悪は仕方ないと、性悪説を逆手に取った言い訳がましい大人に成長することだろう。
きっと成長したその子は、嘘をつくようになる。幼少期からの刷り込みによって、嘘はコミュニケーションの常套手段として有用だと感じてしまうからだ。なぜなら、あれだけ強大な「親」という存在と、長年の間、嘘をつき続けながら生活した事実があるからだ。
きっと成長したその子は、自分に自信がない大人になる。なにをやってもダメで、多少の失敗が大きく負い目に感じるようになる。大きな挑戦など怖くてできようもない。無謀な夢などおいそれと抱くこともできない。なぜなら、自分は「無能」であると烙印を押されたと、無意識に自覚しているからだ。
親は話し方を改善する
子供とのコミュニケーションのコツとしては、上下関係を作らないことだ。
「親と子供なら上下関係なんじゃないの?」と普通思われるだろう。
しかし、子供は大人と違って、環境を簡単に変えることができない。
大人のように転職や引越しで逃げることが、自分の力だけではできない。どうしても親の力を頼らざるを得ないのが日本の家庭環境だ。
だからこそ親は、子供の「心」を何よりも守る必要がある。
具体的には、子供にかける言葉を変えてみよう。
まず「偉いね」という言葉を使うことをやめる。
また、褒めることもするべきではない。
何か優れた成績を収めたときや、努力した結果を見られたときは、褒めるのでは無く「頑張ったね」と伝えよう。
「偉いね」と声をかけて褒めることは、上下関係を生むことになる。上から目線で声をかけることを、徹底して避けよう。
また、少しのことでも感謝を伝えること。その子が親である自分にとって、いかに必要であるかを伝える。
例えば、何か家事をお手伝いしてくれたなら、こう伝えよう。
「お手伝いをしてくれてありがとう。君が手伝ってくれたおかげでとても助かった。おかげで今日は楽しい1日になりそうだよ」
家族にこんな事を言うのは恥ずかしいかもしれない。しかし、子供の一生は幼少期の親の愛情で決まる。演技でも構わないので、大袈裟に伝えるべきだ。そして繰り返し、同じ台詞であっても、バリエーションがなくっても構わないので、何度でも同じことを伝えよう。
しつこく、何度でも伝えよう。
成長した子供は、「昔から親にそう言われて育った。だから自分は大丈夫だ」と自信を持ってくれるはずだ。
もうすぐ8歳の息子が、将来そんなことを思うかどうかは分からない。ただ、そうやって感謝の言葉を伝えると、いつも満面の笑みを返してくれていることを、事実として記しておく。
パパの方が君から学んでいることが多いんだよ。
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