見出し画像

記憶の宮殿 ホームズさん&レクターさん、ついでに私の頭の中

ここのところ物忘れが酷い。いや、元々忘れん坊だったが、正直に告白するが、ますますパワーアップしている。先般noteの記事を見ていたら「記憶の宮殿」について書いていた方がいた。

忘れん坊だけに、私も記憶の宮殿には非常に興味があり、最近「マテオ・リッチ 記憶の宮殿」という本を読んでいるところである。その前は、「記憶術全史 ムネモシュネの饗宴」という本を読んだ。その他フランセス・イエイツの本など絶賛、積読中だ。

奥が深い世界なので、人に教えるようなレベルではないが、面白いので、紹介する。記憶術を意味する英語mnemonic(ニーモニック)は、その語源はギリシャの記憶の女神モネ喪モネモシュネに由来すると言う。

記憶の宮殿」「座の方法」「ジャーニー法」「基礎結合法」と様々な呼び方があるようだ。

シャーロック・ホームズも使っていたという記憶術である。ホームズは、重要な情報を「頭の中にある想像上の場所」に配置することで膨大な記憶を保存していると「緋色の研究」の作中で述べられている。

I CONSIDER THAT A MAN’S BRAIN ORIGINALLY IS LIKE A LITTLE EMPTY ATTIC, AND YOU HAVE TO STOCK IT WITH SUCH FURNITURE AS YOU CHOOSE,

BBC作成の「シャーロック」でも記憶の宮殿について描写されていたのに記憶している人も多いのではないだろうか。

また、トマス・ハリスの小説「羊たちの沈黙」の続編「ハンニバル」では、レクター博士とクラリスとの関係性においても、この記憶術は、かなり重要な位置を占めていた。可能かどうか分からないが、彼らは記憶の宮殿を共有するという荒技をしていた。

未見だが、ドラマ「メンタリスト」にも使われているそうだ。

私は記憶力無き男なので、こういった方法に、

「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ
そこにシビれる! あこがれるゥ!」である。

この情報の洪水時代を情報を整理するため役立つ事もがあるかもしれない。役立たなくても、いい遊びのネタになりそうだ。

ご存知の方も多いと思うが、このような方法だ。

記憶の宮殿(Memory Palace)は、情報を覚えたり取り出したりするための視覚的記憶術だ。この方法は古代ギリシャ時代から存在し、人々が大量の情報を効果的に記憶し、忘れずに保持するのに役立つ。

以下は、記憶の宮殿の作成と利用の簡易な手順。やり方は他にも色々ある。まあ、古くさい手法とも言えるが人によっては役立つかも知れない。

「古きものに新しきがあり、新しいもの中に古きものがあると」かのカール・ゴッチが言っていた気がする。。。記憶術助けて。

宮殿の選択:
記憶の宮殿の基盤となるのは、よく知っていて心地よく感じる場所。これは実際の場所(家や学校など)または架空の場所でもかまわない。異次元空間とか面白いかも。今どきならば、アニメや漫画、ゲームにしても良さそうだ。この「宮殿」は、情報を関連付けて保存する空間となる。

ルートの作成:宮殿内に明確なルートを作成する。ルートは、宮殿の入口から始まり、各部屋を通り、最終的に出口に至るものと考える。ルートを決めたら、そのルートに沿って進むことで、後で情報を順番に思い出すことができる。方向音痴の私には辛いが、「ウィザードリー」とか「バイオハザード」とかのダンジョン系ゲームを思い出しながら構築しても良いかも。

情報の関連付け:次に、記憶したい情報を個々の視覚的イメージに変換する。情報を視覚的かつ感覚的に鮮明に表現することで、それを宮殿の特定の場所や物に関連付ける。例えば、歴史の事実を覚える場合、それを宮殿の特定の部屋に配置し、その部屋の特定の物に関連付けるイメージを作成する。なるべく奇抜なイメージの方が覚えやすいと言う。貴方の妄想力が試される。

ちなみにレクター博士は千もの部屋を持っていると言う。マインクラフトを使って、記憶の宮殿を作る試みをしている奇特な人もいる。

汗と涙の特訓:記憶の宮殿を頭の中で何度も歩きながら、関連付けた情報を復習。宮殿を通りながら、各停止点で関連付けた情報を思い出す。最初は少し時間がかかるかもしれないが、練習を続けることで、情報の取り出しが速くなり、宮殿内でのナビゲーションがスムーズになる。

試験:自分自身に対して、情報を正確に思い出せるかどうかをテストをする。情報の一部を忘れたり、どこに配置したか思い出せない場合は、宮殿を再度歩きながら調整し、練習を続ける。

記憶の宮殿は、練習と慣れにより、大量の情報を効率的に覚える強力なツールとなりうると言う。各ステップを徹底的に実行し、記憶の宮殿を独自のものにカスタマイズすることで、記憶力を向上させることができる。友情、努力、勝利を心に刻み、頑張ってほしい。

私などは、妄想の世界で世界を構築する遊びをした時もあるので、いける可能性もあるが、興味がないものは覚えたくない。そこが問題だ。まあ、そう簡単にはできないと思う。

また、やりすぎると忘れてられなくなるので、それを消すためのテクニックも存在する。いわゆる忘却術である。例えば簡易な方法では、綺麗好きの清掃人が記憶の宮殿の部屋のイメージをかき集め捨てるなんてものもある。

私にはすぐに忘れるのは自信が大いにあるのだが。よく考えれば、最近の物忘れは、忘却術は自然に身につけているのやも知れぬ。いつの間にか、忘却術の達人になったのかも!

イギリスの女流詩人クリスティナ・ロセッティも言っている。

覚えていて悲しむより、忘れて微笑むほうが良いと。

マーヴェラス!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?