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アーユルヴェーダホスピタル(スリランカ)

  アーユルヴェーダとは、スリランカで古代から続く伝統的医療だ。発祥はスリランカともインドとも言われ、はっきりとはわかっていない。有名なのは、ハーブオイルを使ったマッサージだろう。東京でもアーユルヴェーダマッサージを受けることができる。マッサージだけではなく、ハーブやスパイスを用いた薬やアーユルヴェーダ医による診察を受けることができる場所もある。漢方や整体などの東洋医学のようだといえばイメージしやすいだろう。漢方のように慢性病の治療に特に効くらしい。

 シッダレパとスパセイロンというアーユルヴェーダマッサージを受けることができる有名なチェーン店がある。スパセイロンはどちらかというとリラックスの要素が強いように感じた。本格的な医療としてのアーユルヴェーダを体験したかった私は、シッダレパの「アーユルヴェーダホスピタル」へ行くことにした。

 アーユルヴェーダホスピタルはマウントラヴィニアにある。私の住んでいるコロンボからも近くアクセスが良い。バスで約30分だ。

 外観は普通の病院のようであった。受付に行くと治療はすぐに受けられるとの事。予約をしていなかったので心配だったが、杞憂であった。スタッフがマッサージのメニューを持ってきてくれた。首から下の全身マッサージが3500円ほどだったので、それを選択した。


病院のような室内

 診察のために問診表を渡された。本当に病院のようだ。体に痛みのある部分や気になる場所を書いていく。そのあと、診察券も渡してくれた。診察券があるとメンバーになることができ、薬をもらうなどの治療を受けることができるらしい。

 診察券を受け取ったあと、診察室に案内された。対応してくれたのは、女性のアーユルヴェーダ医だった。問診表を元にどの治療が良いかを勧めてくれる。肩が痛いと言ったら、温めるような施術を勧められた。お灸のようなものだろうか。少し興味があったが、追加料金が発生するみたいなので、次回にすることにした。サプリメントとして、マルチビタミンを飲むように言われたので、そちらは購入することにした。

 問診が終わると、マッサージを受けるためのエリアに移動するように促された。そちらに入るとさっきまでの病院のような雰囲気とは一変し、南国リゾートのようなしつらえになっていた。病院とスパのいいとこ取りをしているように感じた。


スパのようになっていた

 ロッカーへ貴重品を預けると、個室に案内され、支給された下着に着替えた。男性のマッサージ師が対応してくれる。アーユルヴェーダでは同性のマッサージ師が施術してくれるので、行く機会があれば安心してほしい。

 ハーバルオイルを塗ってから、体をほぐしてくれるので、とてもリラックスできる。くまなくほぐしてくれるが、わきばらや内ももの施術はくすぐったくて仕方なかった。体に力がはいってしまって、マッサージ師さんもやりにくかったかもしれない。

 マッサージ師さんは20歳ととても若かった。医師の方と同じように学校に入るのか気になったので聞いてみた。
「学校などでマッサージを学びますか。」
「いえ、会社で研修があります。」
「期間はどのくらいですか。」
「半年です。」

 会社がしっかりとマッサージ師の育成をしているみたいだ。海外からアーユルヴェーダ目当てのお客さんもくるだろうし、このスキルを持っていると食いっぱぐれなさそうだなと思った。

 マウントラヴィニアのアーユルヴェーダホスピタルは現地の人も通っていて、値段もリーズナブルだ。観光客向けの施術を受けるとなると、結構な金額となる。値段で躊躇している人がいたら、マウントラヴィニアにはまで足を運んでみるのもいいかもしれない。

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