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RUNDOM MIX 2021 vol.1

RUNDOM MIXとは

 今回はオンラインサロンPLANETSCLUBの分科会である。ランニング部で企画された『RUNDOM MIX』について書かせていただきます。
 この企画は、「寒い冬、まずは家を出るのが2021年最初の目標です(笑)
寒さを乗り越え走りたくなる、歩きたくなる曲をお待ちしています。」というコンセプトのもと、ランニング部に立ち上がった、☆放送委員会☆がリクエスト募集し、そのリストの曲順を放送委員会所属の自称DJが決め、後日出来上がったプレイリストを、ランニング部メンバーで共有し、みんなで家を出ようという、ランニングにリスニングをMIXした企画です。
 1人1曲、Apple Music、Spotifyにあるものでリクエストを募っています。
 今回その選曲を任されたDJ-Kosukeとして、この企画に参加させてもらいました。

プレイリストを作るという行為

 さて、自分の年代でマイプレイリスト作ると言えば、カセットテープでの作成がメインでした。最初はダブルカセットデッキやラジカセで、カセットからカセットへのダビングを覚え、次はレコード。表面をカセットA面へおとし、裏面をカセットB面へおとし、アルバム丸ごとカセットにしたり、好きな曲を一曲ずつ再生し、カセットへおとしていき、自分だけのプレイリスト(マイベスト・オムニバス)を作ったりしていました。余談ですがオートリバース機能が付いてるものは、レコードみたいに裏返さなくてもいいから楽なのですが、なんかレコードのように裏返すという行為に対する、味わい深さは減る気はします。(ここは届く人だけに届けばいい)
 そうこうしているとあっという間にレコードからCD時代へ突入。それでもプレイリストを作る時は、カセットテープ。今度はレコードの時と違って、CD再生装置の一時停止を使うことにより、曲と曲とのタイミングが測りやすくなり、編集しやすくなります。レコードでお気に入りのプレイリストを作る時だと、再生状態での曲の切れ間の絶妙なタイミングで、カセットデッキのRECボタンを押した状態での一時停止解除を押さなければならない。いったいこいつは何を言っているんだと思う方もいるとは思うが、このタイミングによっては、何度も編集する事になります。(ここも届く人だけに届けばいい)
 そして、音楽を携帯するために必要なものと言えば、カセットテープの再生装置、ウォークマン(SONY)。通勤中、散歩中、もしかしたらランニング中も使われていたのではないでしょうか。
 ちょっとまて、その前にMDもあるだろうという方もいるかもしれません。もちろんMDも活用しましたし、いまだにMDを再生できる装置も所有しております。でも、MDは自分にとってカセットのサブであり、ブランクのないカセット音源の曲を区切って、スキップツールを使った便利な活用としての使用が多く、ほぼカセットがメインだったのでした。
 ちなみにブランクのないカセット音源とは、当時のクラブDJが自分の作ったセットリストを、そのままカセットにおとしていたもので、曲と曲のテンポ(BPM)を合わせて、絶妙なタイミングで徐々にフェードアウトとフェードインを使って、曲を繋げているためブランクがない音源のことです。
 もちろん自分は、そんな装置(ターンテーブル2台をミキサーで繋いだもの)は所有しておらず、友人宅で練習させてもらったこともありますが、レコード自体に傷を入れるだけの作業となりそうだったので、ビビった記憶ありです。基本レコードに手動で針をおとすという行為に抵抗のある、青二才だったのです。

 話がちょっと逸れましたが、そのようにして自分のためのセットリストを作ったり、時には海外に留学する友人のために作ってみたり、友人同士で恋人ができた時用のドライブ音源を作ったりしながら、お互いのセットリストを褒め称えていたのです。
 そう考えると自分の作ったセットリストより、人の作ったものの方が不思議と良く聴こえるものなのですが、今回の「RUNDOM MIX 2021 vol.1 」の曲順を選定する行為に対する高揚感は、そこにポイントがあったような気がします。

曲順を構成するにあたってのポイント

 ここからはセットリストの曲順を決めるにあたって、自身がどのように決めていったのかを、考えていきたいと思います。
 基本は曲同士の繋がりに聴き耳をたてます。そして、自分の耳障りとの対話の中で、何パターンかある感覚に従って並べていきます。

 最初は全曲視聴した上で、なんとなくで並べてみる。基準として意識するのは、曲が切り替わる瞬間。微妙な無音の時間が少し続くならば、ゆっくり立ち上がって行くような曲を選んだり、曲によっては、イントロが短すぎたりすることもあるので、前の曲とのバランスで選定します。
 このイントロの溜めの時間が、短過ぎず、長過ぎずな塩梅になると気持ちがいいです。

 アップテンポからスローを入れると、その前後も引き立つ。もちろんその逆もまたしかり。

 音がカットで終わる曲は、勢いあるテンポのある曲をかぶせる演出をするのも、勢いが出て引き立つ。ここで重要なのは、決して前曲のカットで、ブツぎれる瞬間を、オカズに使っていると言うわけではなくて、その演出で次曲が引き立つと言うことは、前曲が活かされたと解釈できる感覚にならないと、結果として気持ちいい選曲にはならない気がします。
 そんな耳障りとの対話をしながら、大体の構成は出来上がっていきます。その構成に基いて、自身の選曲も入れ込みます。
 ここで一曲だけ今回のリストの中で、展開を膨らませてくれた楽曲があるのですが。それはフランス在住のメンバーの選曲です。その曲を始まりにして、実は4曲ほどアメリカ縛りのコーナーを設けたのです。その流れの選曲にした方が、なんとなく自分はそれぞれの曲が、散らばして配置してた時よりも、輝いたような気がしました。
 このコンセプトが決まった時に、自分もこのコーナーに参加しようと考えて、選曲したのですが、最終的にはちょっと違うなとなって、諦めました。なぜこのコーナーに参加しようと思ったかというと、なんとなくもう1曲分ぐらい厚みがあっても、良さそうな気がしていたからです。
 しかし、結果的にアメリカ縛りから自分の選曲は外れましたが、そろそろ曲順を発表しようかと思っていたギリギリのタイミングで、この自分の成し遂げなれなかったコンセプトに、非常にフィットする曲がリクエストされ、勝手に「これだは」と納得したりしていたのです。その選曲よってアメリカ縛りは解かれましたが、勝手にいいコーナーになったなと思っている次第です。
 大雑把ではありますが、今回の曲順を決めるにあたって、こんなことを想定しながら構成していきました。
 ここからはちょっと余談なのですが、このリストはPLANETSCLUBランニング部、計17人の方が、「走ろう、歩こう、家を出よう」(寒い冬、まずは家を出るのが2021年最初の目標)をコンセプトにそれぞれが選曲したセットリストなのです。
 このセットリストが出来上がった段階で、ちょっとだけふざけた17人分のリストに対するそれぞれのコメントを、勝手に作ってしまったのですが、なぜそのような行為に及んだかというのは、そのぐらいこの選曲が楽しい苦行だったのです。選曲しながら、リクエストした人それぞれも自動的に脳内再生されます。程よい距離感で関わり合ってるメンバーのことを、独断と偏見で勝手に捉えたイメージがすぐに浮かんで17人分、一気に曲に対するコメントを思いついたのです。
 結果的ではあるのですが、この悪ふざけなコメントが作成できたことが、この選曲で全ての曲を輝かせる順番に仕上げるという、自分にかしたコンセプトを完璧ではないにしろ、ある程度成し遂げられたかも知れないと、なんとなく納得できたりしたのです。

仕上げに走って聴いてみた

 プレイリストは約1時間10分。走行距離は自分の脚力で10キロを超える計算。
 最初は勢いをつけるためにアニソンのOPを持ってきた。続く曲達はちょっとクセが強く、聞き応えのある曲達なので、体力があるうちに楽しみながら走る。
 続けてテンポを上げすぎても単調なので、するっとスローテンポを混ぜて、ペースもゆるませても良さげな癒しを入れる。休憩がてら歩くのもあり。
 すかさずアップテンポに切り替えて、続けて勢いのあるインストも被せる。快調なペースで走ります。
 ここまでが、第1部といったところで、ここで雰囲気を一気に変える曲を差し込み、違うパートが始まり出します。まさに「スタートアップ」。ペースを上げるというよりかは、そろそろコンビニでのドリンク休憩に向けてスローペースになっていく。
 ここからはアメリカ縛りコーナーに入る。無論走り出したくなる曲ばかりなので、走り続けてもいいのですが、ドリンク片手に歩き飲み。踊り出したくなる曲から、スパークする曲、ロックンロール、透明感のある曲、壮大な曲と続き、徐々にまたエンジンがかかってペースも少しづつ出てきます。
 ここからは後半戦へ、再びアニソンOPでペースが少し上がります。すかさず切れ味鋭いソウルナンバーを被せて走り続けます。続けて勢いを止めないけど柔らかく包んでくれるような曲を繋げ、そのままのペースが維持され、ラストナンバー。
再びアニソンOPで締めます。最後は勝手に謎のエンドロールが自然と脳内再生され、心地よい高揚感に包まれながら、走っていました。

高揚感に包まれるとは

 走りながら最後に高揚感に包まれたのもそうなのですが、途中で述べたように、今回の「RUNDOM MIX 2021 vol.1 」の曲順を選定するという行為自体に、高揚感を感じていました。
 プレイリストを作る行為は、自分が好きな曲、言い換えれば自身が聴き込んだ曲を自分の好みに並べ替える行為です。大概出来上がった頃には、結構聴き飽きてたりするものです。むしろ作る行為がメインといっても良いかもしれません。
 それに対して今回は、選曲が17人の方からなるプレイリストです。まずこの時点で知ってる曲もあるのですが、基本的に自身が好んで聴き込んだ曲ではありませんので、鮮度が維持されています。単純に順番を決めるにあたって、聴き込む時間も新鮮とういうことなのです。この鮮度の問題は17人のリストの順番を決める行為自体が、初めての行為ということにも繋がります。要はこの作業自体が鮮度が保たれた状態、新鮮な状態だったので、自分は久しぶりに心地よい高揚感を感じていたということなのです。
 途中で述べたように、自分の作ったセットリストより、人の作ったものの方が不思議と良く聴こえるというのも、今回のように新鮮な感覚を与えてもらえるから、面白く感じてしまうとこにあるのではないかと、改めて感じた次第であります。

 最後にこの場を借りて、ご参加していただいた皆様、そしてプロデューサーを中心とした放送委員会メンバーに、こういう機会を与えていただいたことに乾杯申し上げて、今回は締めさせていただきます。

 皆様も是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。新たな扉が開くかもしれませんよ。

RUNDOM MIX 2021 vol.1 セットリスト

1.玉置 成実 「Believe」

2.TRIPLE H <高倉陽毬(CV:荒川美穂)、伊空ヒバリ(CV:渡部優衣)、歌田光莉(CV:三宅麻理恵)>
「ROCK OVER JAPAN」

3.フラワーカンパニーズ「真冬の盆踊り」

4.Fishmans「Walkin'」

5.hide & Spread Beaver「ROCKET DIVE」

6.キース・モリソン「スパルタンX (オリジナル・サウンドトラック)」

7.高橋英明 teamLab「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス」

8.Red Velvet「Future」

9.Pharrell Williams「Happy (From "Despicable Me 2")」

10.Mr. Big「Addicted To That Rush」

11.ラモーンズ「Blitzkrieg Bop」

12.エイス・オブ・ベイス「Life Is a Flower」

13.フー・ファイターズ「Run」

14.米津玄師「ピースサイン」

15..UA「太陽は手に月は心の両手に」

16.Gaho「Running」


17.坂本真綾「躍動」

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