続:高貴がお好き?、米国大統領候補
民主党と大統領の全面戦争が間近に迫ってきている気がしています。これから、大統領令の乱発が始まるのでしょう。街頭では、民主党支持者があふれ、議会ではロシア疑惑が徐々に明らかになっていき、大統領周辺との溝は深くなる一方となりそうです。連邦最高裁判所が違憲判断を出したり、連邦議会が反対する法律を作ったりすれば、大統領令に対抗できるとの事。それより、最大限に対抗できるのは強力な大統領候補を立てることに他なりません。大統領周辺では、要所要所に大統領関係者を配置する人事で組織として議会に対抗する動きが目立ってきます。「ヘッドが言うから従わなきゃ給与がもらえない」図式を描いているのでしょう。政府機関への引き締めがさらに強くなりそうです。
民主党の大統領候補が出始めました。やはり、選挙民をカテゴリに分けて一番多いカテゴリに共鳴する候補が強くなるのでしょう。ですが、それより強いのが「エンターテイメントと高貴」だと勝手に思っています(笑)。自己実現ができる自由と高貴な社会の一員であること。この二つが「アメリカンドリーム」として、あらためて求められているのかもしれません。以降、妄想。長文で恐縮です。
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2019年7月4日。アメリカ合衆国独立記念日。その前日に、驚くべき情報がSNSを駆け巡った。
それまでのアメリカ合衆国では、ヒスパニック系アメリカ人によるデモが頻繁に発生し、州兵による制圧で犠牲者がでるたびにデモが先鋭化する悪循環に陥っていた。中国政府によるアメリカ製品の不買運動が発端となって、合衆国内の安価な労働者にしわ寄せがきたからだ。
当初は、大統領が対抗策で中国政府にアメリカ製品を大量に高く買い取る約束をさせていたが、中国でSNSから広まった愛国運動により、中国政府の制御を振り切った不買運動から冷戦が熱を帯びて抜き差しならない状況となった。中国政府も後に引けない状況が続いていた。
この混乱を契機に、ロシアが欧州を席巻すべく裏工作を仕掛け、親ロシア政党が各国で誕生した。ポピュリズムを巧みに取り入れた選挙戦の成果だ。これに呼応するように中東でのロシアの介入が広まり、ロシアを背景にした親イラン政権の誕生が現実味を帯びていた。この動きに猛烈に抗しようとするイスラエルの極右勢力が中東各地でテロを仕掛ける状況が続いていた。
それより先、東アジアでは激変が起こっていた。韓国政府による日本製品不買運動が勃発していたのだ。3月1日の「三・一運動」祈念式典に大勢の抗日の旗を掲げた民衆が「日本製品を排除せよ」とシュプレヒコールをあげ、韓国政府がこれに乗る形で日本政府に戦後処理の再考を通告してきた。一方、この勢いを利用しない手はないと、北朝鮮から「民族の誇り」という委員長講話が流され、呼応する民衆が「民族独立、統一戦線」を組織する動きとなり、北朝鮮が支援する状況となっていた。
アフリカでは、中東のパワーバランスが崩れた影響で、イスラム過激派が生き残りを賭けて「恐怖による政治」を広めたため、難民が国境を越え玉突き状態で政情不安が広がっていた。餓えや伝染病に苦しむ人々の映像がSNSを通じて世界に広がり、アフリカ大陸の資源開発に不安を覚える投資家の引きにより世界経済への影響が出始めていた。
混とんとする世界。2020年さえ読めない緊迫した状況で、アメリカ合衆国の大統領選が序盤を迎えていた。SNSでは、「中国との全面戦争がありうるか」という話題で持ちきりとなり、フェイクニュースも含めあらゆる情報が飛び交っていた。故に、SNSを運営する企業の株もうなぎ上りとなり、アメリカの株式市場は極低温と極高温の二層に分かれて不思議な安定をもたらしていた。
アメリカ合衆国では、一部の極右勢力の差別発言により対抗する勢力と死闘が繰り広げられる状況となり、秩序の乱れが拡散しようとしていた。様々に亀裂が入り、その深さは増すばかりとなった。
この状況を深く憂いる集団がいた。エンターテイメントを生業とする人々だ。「荒れる人々の心を開かせ明るくするのは、エンターテイメント」の合言葉で、亀裂を修復すべくエンターテイメントに浸っている間は仲良くできる工夫を徐々に広めていった。そして、アメリカが一つになるには、アメリカが最も偉大だったころを思い起こさせる高貴な存在が求められていた。
そして冒頭の日が来た。アメリカ合衆国独立記念日の前日に、大統領からツイッターでメッセージが全世界に届いたのだ。「SNSを政府監視のもとに置くことにした。これより発言は制限される。」という内容だ。理由は、「SNSから様々なフェイクニュースが流れ、現政権に批判的な嘘情報が多すぎるため」と説明していた。
自由が奪われそうに感じた民衆は、アンダーグランドSNS(USNS)を活用し、誰が次の大統領にふさわしいかを探りあった。それは、亀裂を境にした諍いから意見集約の役割を果たし、徐々にアメリカがまとまっていく効果を引き出した。USNSからは、現政権に批判的として禁じられたエンターテイメントの開催情報も拡散され、その名の通り、地下で人々がひしめき合いながら、ひと時を同じ思いの中で涙し笑ったのだった。やがて、人々は息をひそめながらも「アメリカンドリーム」がなんであるのか、共通の絵を描くことに成功する。その絵を描く人々の中に、軍人も警察官もいた。
青空がどこまでも続く日、人々は地下から這い出て、両手を広げ空に向かって「Freedom!」と叫んでいた。その目には、限りなく広がる世界が見えていた。
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大変稚拙な長文となり、恐縮です。妄想ですので、お許しを・・・笑。
「米政府閉鎖、最長に」日経新聞(下記リンク参照)
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