妄想:パプアに学んで人間改造するしか未来を乗り越えられない

記事では、悲惨な未来を描いていますが、わたしは「イモを主食にするパプアニューギニアに学びたい」のです。以降、妄想。

(「味の素食の文化センター 生業社会の食文化(8)」から任意抜粋)パプアニューギニア高地人の体格は、全身が巨大な筋肉でおおわれている。サツマイモを食べて畑仕事をするだけの日常生活をおくる若い男性が、巨大な大胸筋と広背筋、僧帽筋を発達させている。タンパク摂取量が少ないのになぜ巨大な筋肉が発達するのか。

腸内細菌が固定する空中窒素が人間のタンパク源になっている可能性がある。パプアニューギニアの人たちから採集した糞便のなかに、窒素固定をつかさどる遺伝子をもつ腸内細菌がみつかり、さらにそれらの腸内細菌が実際に窒素固定をすることが報告された。だが、空中の窒素より固定したタンパク源を筋肉の合成に使っているのかどうかについては、現在でもはっきりとした結論がでていない。

ゲノム科学の発達により、パプアニューギニア高地人がサツマイモを食べて筋肉質になることと彼らの腸内細菌叢の機能を結びつけて考えることが再び魅力的な研究テーマとなっている。

パプアニューギニア高地人は「快便」である。「便秘」に対応する状況があるのかときいてみると、それは、お金をもうけて米とサバ缶ばかり食べる人が経験することであるという話であった。

食文化は腸内細菌叢が成立するための環境条件のようなものであり、食文化が変われば、それまで成立していた腸内細菌叢は変化してしまうだろう。

食文化の多様性ははからずも腸内細菌叢の多様性の維持につながっており、さらには人間の栄養機能の多様性の確保にも寄与していることになる。生業社会の食文化を裏打ちするものとして腸内細菌叢があり、それは人びとの健康に役立ってきたという。

(ここから、わたしの妄想)***** 2025年、日本では、腸内細菌叢の移植が活発に行われるようになった。パプアニューギニア高地人の腸内細菌叢を選りすぐり、日本人の特性に合わせた腸内細菌叢である。

2025年から市販が許可され、排便の後に肛門からA液を少量浣腸する。それ以外は、毎食後にB液をそこそこに飲み込むだけである。手軽に腸内細菌叢の移植ができるとあって、医薬品業界がこぞって参入している。

イモ類の地下茎の細胞採取培養し、でんぷん生成まで機械化されている。経済効率からすれば、消費者の多い都会に生産拠点を置けばよいが、政治的な配慮で過疎地に細胞培養特区を設け、そこで生産するようになっている。そこでは、乳・肉もイモ類他の野菜類も細胞培養され、原料として消費地に運ばれ、消費地では日本人の食卓になじみ深い食品・調理品に加工・調整され、スーパーやレストランに卸される。

下水管理場では、排出された腸内細菌叢を研究し、常にその役割をモニタリングして、つぎの有望な細菌類を観察する。その情報や種(選ばれた細菌・微生物)は過疎地に送られ、あらたな細胞培養研究につなげていく。

2030年、日本特有の食物連鎖(腸内細菌叢)は世界から注目され、政治・社会・文化の絡み合いも含めて、多くの人々が学びまねる対象となった。

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気候変動、それに伴う環境変動(食料危機・感染症拡大・経済混乱・・・)を乗り越えなければ未来は来ない、という妄想で、記事を読んで自然由来の食料に頼るべきか否か、自問自答したところ。私の結論は、「変動にはニンゲンも変動で応える」ということ。いままでの文化に根付いた自然由来を求めず、環境に応じて自身を変えていく。経済も変化の中で需要と供給をあらたに生み出していく。生産と消費のバランスを面で確保していく。ニンゲンの文明に過不足が広がらないように、互いに影響しあっていく。

それが、わたしの未来を乗り越えていく妄想なのです。


#日経COMEMO #NIKKEI

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