妄想：自意識過剰だからＡＩに騙される
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ボクなんかにユウメイジンから声をかけられるはずもなし。
万が一にも。だが、億に一の可能性だって・・・
ないない、ぜってぇない。
だけど、こっちむいてるぞ？なんか、ボクを知ってる風に話しかけてるぞ？
いやいや、これはAIがつくった映像だ。気持ちよく騙されるようになってるんだよ。
えっ？昨日のボクのこと知っている感じだよ・・・うん、そうだった。昨日のことだった。なんで？
しょうがない。確かめるか。「あのー、すいません。あなたは本物の〇〇さんですか？」
「そうです。私があなたを選んだのは、あなたが・・・・だからなのです。私はあなたの・・・・がとても優れていることを知っています。あなたは〇年〇月〇日に、▽さんとあって□な話で仕事を成功に導きました。これは、今後の☆投資を行う能力を有している証拠です。あなたが懇意にしている♡企業から私宛に推薦状が届いきました。推薦状を添付します・・・」
あっ、あの人の名前がある！このうち、久々に会って話が盛り上がったよな。その時、魅力的な投資話も出てきたな。市場としては期待できそうだと思ったんだよな。そのことを言っているんだな、きっと。
だけど、迷惑がかかりそうなことをするかなぁ、あの人が。ただ、話の中であの人自身も投資の話をしていたな。あの人の友人も注目しているって言ってたなぁ。
「で、〇〇さん、私に勧めるのは分かったけれど、実際にその投資話ってどんな実績があるの？・・・」
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これは、私が引っかかるであろう妄想の話です。私の、世間から認知されない毎日が続いているところへ、有名人から私を認知する話が舞い込んでくる。きっと、内心、猛烈に、うれしい・・・笑。そして、親しい知り合いからの推薦を有名人から知らされる・・・。きっと、人工知能は親しい知り合いの映像を作って準備しているのでしょう。私が「親しい知り合いに確認するから」とでも返答すれば、即座に映像を流す。そして、「この話に乗るなら急いだほうがいい・・・」と急かせる。
認知されない人間が認知されて数少ないチャンスをものにできる。それの後ろ盾がユウメイジン。グラッと心が揺れる瞬間です。内面の自意識を抉り出す人工知能。抵抗できるほど、私は強くないのであります。
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