9.11 富を集めた責任

ドルを基調として、世界から富が "集まる" 米国。富が集まれば、そのチカラでルールを決めることができます。

ルールを決めれば "守らせる" 動きが自然と出てくる。時に、"攻め" として現れ、反動で自身に傷を深く負うこともある。

「パクス・アメリカーナ」の責任。ルールを定め守らせる、それを世界に。ですが、それを忌む世代が増えつつある。「アメリカ合衆国が傷を負う責任はない」と。

富はなぜ集まるのか。「自身の努力の賜物」とだけ考える都合のよさは、やがて "傲慢" と移り、世界から "米国発のルール" に反発が高まる危険性をはらんでいます。

本当は、「ルールはみんなで決めてみんなで守る」ということ。"富の集中" があっても、珍しいこととして扱われ、日常は小さな高低はあっても分配がそこそこに施される。それが、本来あるべき世界であるということ。

「パクス」なきあと、私たちは私たちのルールの下、諍いの少ない世界を構築することが必須。かつての「パクス」とあたらしい野心を持った「パクス」のぶつかり合い。それらにルールを任せていれば、ひたすら傷を負う社会となっていく。

世界の賢者たちよ。「私たちのルール」を創るためになにをすべきか。その知恵を出し合ってほしい。いくらでも協力するから。自身では知恵はでない。ただ、無関心でいたくはないから。

#日経COMEMO #NIKKEI

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