現代文明:恒温動物が知能を持ったが故、カロリーは高まる一方

変温動物は、外環境が冷えれば活動もゆっくりとなります。恒温動物は外環境の変化にかかわらず活動を止めません。

そこに知能が加わればどうなるか。自身や同族を守るために知恵を働かせ、今以上に外環境から離れた存在になろうとします。

火を用いれば、各段の存在になれました。川を制御することで食料増産につなげることができました。重力や蒸気の力を応用することで、生産革命を起こしました。電気に気づき、電波を駆使して、遠くの同族に思いを伝えることができました。それらを組み合わせて、無重力空間へ旅立つこともできました。

これだけでも、変温動物より、同類の恒温動物より、格別な存在なった人類。その右肩上がりのカロリー消費により、一人の人間が必要とする熱量は膨大になっていきます。

今、気候変動が年々厳しい状況になっています。自然災害による住居へのリスク・エネルギー資源へのリスク・食料生産へのリスクが高まっています。

この外環境をしのぐために、さらなる熱量を必要とするのか。

もし、私たち人類が変温動物なら、気候変動に応じて活動を緩くすることでしょう。ですが、人類の歴史からすれば、外環境が厳しくなればなるほど、膨大なカロリーを消費してきたのです。

今、「脱炭素」と言いながら、熱源の切り替えをしているだけで、カロリー消費量を抑える動きになっていない。本当は、私たちは "変温動物" を見習うべきではないのか、そう思うようになりました。

「大消費革命」

「脱炭素」より、現代文明には致命的な革命。ですが、本当の意味で "変温動物" への道を歩まなければ、人類の未来は見えてこないと思うのです。

どうすれば、現代文明を退化させずに "変温動物" になれるのか。今まで培ってきた "知能" を全開にしてシミュレーションする必要があります。

人類でできなければ、「量子やDNAコンピュータで、最適な "変温動物" を構築」させてもいい。徹底した「省エネルギー文明」のできあがり。

「人類の大変革」が間もなく始まる気がするのです。妄想として片づけたくない思いが高まります。

#日経COMEMO #NIKKEI

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