バ先で憧れた先輩
大学4年の私は、1年生から同じ飲食店でアルバイトをしている。
そのバ先に憧れる先輩が1人いた。
同じ大学の2つ上の先輩だ。
「怖い」「怒る」と噂を聞いていたが、「完璧に仕事をする」とも聞いていた。
実際に会うと、前者の印象はほとんどなく、誰よりもお店のこと、お客様のことを考えて、行動している人だった。
もちろん、仕事は完璧にこなしていた。
3年後、私もこのような存在になりたい。
心からそう思った。
それから気付けば4年の終盤。
今、憧れた先輩のようになっているのか。
「所詮、バイト」
後輩たちを育てる上、またバイトリーダー的な立ち位置で働いている上で、この言葉がすごく胸に刺さる。
確かにとも思うが、自分には持ち合わせていない価値観だからだ。
この考え方をする後輩は非常に多い。
最低限でいい。適当でいい。 自分が楽できればいい。
本当にそれが正解なのか?
私は自分と同じような考え方になってもらいたい訳じゃない。
でも、このような考え方で後輩たちに働いてほしくもない。
このジレンマが私を苦しめている。
もっと、気楽に働きたい。
怒りたくない。
もう、辞めたい。
けど、諦めたくない。
憧れた先輩も同じようなことで悩んでいたのだろうか。
そうであれば、少しは先輩に近づけたのかもしれない。
あと2ヶ月もすれば、アルバイトを卒業する。
卒業後、友人や上司、大切な人に「この店に行こう」と自信をもって提案したい。
だからこそ、今は自分の学んだすべてをお店に還元する。今しかできない。あと少し頑張る。
では。