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貴社の求人広告、ちゃんと読める内容になっていますか・前編


仕事柄、僕はいろんな会社、いろんなメディアの求人広告に目を通しています。その中には、工夫を凝らして求職者を惹きつけようという想いが感じられるもの、思わず笑ってしまう写真やグイグイ引き込まれていく熱い将来ビジョンなど、その一つひとつにドラマがあるなぁと感じています。

そして、これらの広告の約9割は「各社さんで作られてない」ことも知っています。自分で作ってくださいね系の無料メディア以外は、きっとそのメディア会社の営業なり制作なりが貴社を取材し、撮影したネタをもとに作られていて、それをチェックするのが貴社の担当者という流れになるでしょう。

ただ、広告の中には「なんでこういう内容になっちゃったんだろ?」ですとか、「これはさすがに応募したくないな」と思ってしまうものも多いです。メディア側が勝手に作って勝手に掲載しているわけがありませんから、その内容を承認した側がその内容を本当にチェックしたかどうかということだと思います。

今回は、僕が「いいな、応募したいな」と思った事例と「何書いてあるのかよくわからん」「応募するのが怖いな…」と思った事例をご紹介します。


【良いな、応募したいな、と思った広告例】

★写真の種類が豊富で、会社かどんな雰囲気かわかりやすい
★文章の中身がシンプルかつ明快で読みやすい
★募集するセクションのリーダーや社長の言葉でビジョンが綴られている
★今の立場よりさあに成長でき、収入が上がる未来が見える
★その広告だけでなく、自社メディア(自社ホームページやブログ)もあって情報を比較検討しやすい

本当はもっとあるかもしれませんが、まずは上記5点を解説します。



写真の種類が豊富で、会社かどんな雰囲気かわかりやすい

これは、写真の枚数ではなく「いろんなシーンや人物を見せてくれている」ということです。もちろんお金を多く払えばたくさんの写真を掲載することができると思いますが、工夫次第で貴社の雰囲気を伝えることはできます。例えば、複数の写真を1枚にまとめることです。フォトショップを持っている会社であれば簡単にできます。もちろん広告会社に指示することも可能です(さすがにフォトショップくらいは持っていると思いますよ)。

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また、雰囲気を知るには働いている人たちの顔を、できるだけ多くご紹介することです。「4~5人くらいの集合写真」と「3~4人くらいの打ち合わせ写真」これだけで最大9人を紹介したことになりますよね。


ちなみに、カメラ目線がない写真は笑顔がなくてもいいですが、カメラ目線がある集合写真は『全員が笑っていたほうがいい』です。僕はいつも採用担当さんに聞きます。「社員がいつもムスっとした表情の会社に応募したいですか?」と。笑わない顔が揃った写真は、転職を歓迎してくれる雰囲気に見えないため、「入社したい!」と思う人は少ないと思います。



文章の中身がシンプルかつ明快で読みやすい

これも写真同様、お金を多く払えば多くの文字情報を掲載することができます。でも、読み手(求職者)の視点に立つと、情報量が多いのはいつも良いとは限りません。記事を読み込む集中力には限界があるからです。

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そのため、頭にスッと入って印象を残してもらうには、短めの文章で端的に伝えるのが効果的だと僕は思っています。本当に伝えたい部分は箇条書きにして、そのあとに端的な文章で解説をする。もしくは、ネタごとに段落を区切って文章の頭に題名を付ける、などです。


募集するセクションのリーダーや社長の言葉でビジョンが綴られている

小さな会社であれば社長さんが、大きな会社であればその時に募集するセクションのリーダーやマネージャーが普段考えている中短期ビジョンを語ってくださるのが望ましいですし、僕もできる限りお聞きして求職者に伝える努力をしています。

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「考えているけど、いつも口に出したことないんでどう言えばいいかわからないよ」とおっしゃる社長さんもいらっしゃいますが、大丈夫です。そんな時は僕を呼んでください。ビジョンと、それを達成するための道のりを一緒に棚卸ししましょう!


今の立場よりさらに成長でき、収入が上がる未来が見える

転職を考えている人は主にこんなことが頭の中にあります

★とにかく、この殺伐とした人間関係から脱出したい
★今の給料じゃ、子育てがきつい。給料が上がる仕事に就きたい
★残業が月100時間もあって死にそう… 法律を守る会社で働きたい
★技術や知識を伸ばせると思ったのに、右から左に流す仕事ばかりだ
★転勤が多すぎて、自分のビジョンが定まらない
★こんなご時世なのに、出社が強制的だ

もちろん、ポジティブな考えで転職活動をしている人がほとんどだと思いますが、転職をしようと思う原動力はネガティブなきっかけが多いことも受け止めておかなければなりません。むしろ、そこを逆手に取った戦略であれば、貴社の想いに合致した人が入社する確率は高まります。

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特に給料が少ない、給料が上がらない(努力を認めてもらえない)という悩みは本当はとても多いです。ですが、我々日本人はお金の教育を義務教育で受けていないので「お金のことをいうのはいやらしい」と刷り込まれています。従って、顕在化してないのです。

会社さんの考え方や業界の習慣にもよりますが、休みを増やすよりも給料を上げたり、どうすれば給料が上がるかの仕組みを整えたりするほうが簡単だと僕は考えています。


その広告だけでなく、自社メディア(自社ホームページやブログ)もあって情報を比較検討しやすい

求職者の多くは、その広告記事に書かれている内容が事実かどうかを調べるために、あらゆる検索をしています。まあ、セカンドオピニオンというやつです。会社の口コミサイトも昔からありますが、人の感情が入ってしまっているので正常な判断ができません。

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そこで比較検討できる材料が自社のホームページや、代表の方のブログ記事なのです。広告記事は支払う金額によって面積が変わりますから、伝えたいことを十分に書ききれないかもしれません。ですが、自社ホームページであれば、ちゃんと更新している会社さんであれば好きなだけページを増やしているはずなので、新しい情報を入手して再検討することができます。


と、ここまで「良い記事」だと思うことを書いてみました。結構文字が多くなってしまったので、【悪い、読みにくい、応募するのが怖い、と思った広告例】は次回書きます!

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