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【コラム】たかがコーヒー?〜世界のコーヒー文化〜

スターバックスが好きです。
タンブラーを持参し、「グランデ・ホットコーヒー」を日々オーダーしています☕️

シーズン毎に新しく出るフラペチーノは…ほとんどスルー。
実は…社会人になるまで「コーヒーは体質的に飲めない」と思い込み、
コーヒーを薦めてもらっても、お断りし続けていました💦

しかし、突如、毎回お断りし続けることに嫌気を感じ、とりあえず
スターバックスに行き、コーヒーに慣れる練習を開始!笑

最初は甘いシロップが入っているような、ラテ類から徐々にオーダーするようになりました。

本当に体質が変わったのか?そもそも最初から苦手ではなかったのか?笑

そこら辺はよく分かりませんが、それまでの20数年飲まなかった分を取り戻すかの如く、今では毎日のコーヒータイムが欠かせないものになりました。

世界中に店舗があるスターバックス。
土地勘のない海外でお店を探すのが面倒な時、本当にありがたい存在♡

スターバックス1号店(シアトル)
アイスコーヒー&アイスティー

基本的に、世界中のどの店舗に行っても、スターバックスは賑わっているのですが、ヨーロッパやオーストラリアでは、独自のコーヒー文化が根強く、店舗数が少なかったり、お店があっても小規模なことが多いです。

ある日、パリの滞在先ホテルで、受付のスタッフの方に、
「ホテルの近くにスターバックスはありますか?」と尋ねたところ、
偶然隣にいらっしゃったおじ様に、
「パリにいるなら、エスプレッソを飲みなさい。
スターバックスのコーヒーはただの黒いお湯と同じだよ!はっはっはっ!」

との忠告を頂きました😄笑

確かに、ヨーロッパは小さいエスプレッソカップに抽出されたエスプレッソを楽しむ文化が強いです。
なので、レストランで食後のコーヒーをオーダーしても、
「コーヒー=エスプレッソ」
という場面が多くあります。

スターバックスのコーヒーは、エスプレッソをもとにしたラテや、ドリップコーヒーが中心。
比較的、アメリカのコーヒー文化が日本でも浸透しています。

オーストラリアでも、「ブラックロング」とオーダーすると、
コーヒーが来ますが、それはほとんどの場合、
「エスプレッソ(ブラック)」が主です。
「フラットホワイト」など、名称の異なるものが多いですが、
基本的にはエスプレッソが濃いめのラテがそれに当たります。

韓国では少し前まで、
「コーヒー=甘いコーヒー」でしたが、
最近では、「ア・ア」が主流!

「ア・ア」とは「アイスアメリカーノ」の略で、基本的に冬の寒い日でも
アイスをオーダーする方が多いそうです。
韓国の「ア・ア」は、色は薄いですが、エスプレッソの苦味が効いたものが多いのもポイント!

ベトナム・タイ・インドネシア・インドなどの東南アジアでは、基本的に甘いコーヒーが主流!
練乳が入っていたり、砂糖やミルクが最初から入っていることも多いです。

ここで私が言いたいこと。
それは、世界にはさまざまな「コーヒー=〇〇」がある、
という事を伝えたいのではありません😄

世界の方々が日本に来た時、その国の「当然」をイメージしてコーヒーを
オーダーしたら、どの様なことが起こるでしょう?
きっと、「なんだ、思っていたのと違うな…」と
少し肩を落とすことになるでしょう。

その様な状況を防ぐためにも、その当然が日本の当然とは異なる
という事を、迎える側も知っておく必要がありますよね!

実は、その効果を実感したことがフライトの中でありました。
それはコーヒーではなく、「紅茶・チャイ」での出来事ですが…笑

私が所属していた航空会社では、東南アジアの方が多くご搭乗になるフライトで、紅茶の他に「チャイ」を搭載していました。
そのチャイは、シナモンなどのスパイスと、甘味がすでにしっかりとついた、インドなどで飲むそれと近いものです。

インドへのフライトに乗務していた際、そのチャイを食後のホットドリンクの一つとして回っていたのですが、インド人はチャイがとにかく大好き♡
一気に私の前に、チャイを求めるお客様が多く押し寄せました。

そこで気付いたインド人旅客の行動。
それは、「日本の紅茶は甘くない」と思い込み、既に甘みの効いたチャイにも、砂糖を何本も入れようとしていたのです。

それに気付いた私は、
「このチャイは既に甘いので、一回味見をして、それでも必要なら砂糖を入れたほうがいいですよ!」とご案内しました。

味見をしたお客様は驚いた顔と満面の笑みで、
「本当だ!このチャイには砂糖はいらないね!」と英語で言ったのち、
ヒンドゥー語で周りのインド人旅客に、その旨を広めてくださいました。
その日のエコノミークラスは、9割以上がインド人団体旅客。

その一言があった後、クラス内が小さなお祭り騒ぎかのよう、チャイを求めるお客様で賑わいました。笑

コーヒー専門店でよく見る、
「苦味★★★☆☆」「甘味★☆☆☆☆」のような指標。
これを海外からのお客様にも、分かりやすく示して差し上げるなどの工夫が
あっても良いと思います。

その他にも、「ドリップコーヒー」なのか「エスプレッソ」なのかを、
分かりやすく提示するのも良いでしょう。

なぜそのような工夫をする必要があるのか?
だって、「コーヒータイム」って自分がイメージしたものと違った時、
「うわっ、なんだこれ!!」と、小さなフラストレーションを感じる上に、
意外とその効き目が長い。

素晴らしく美味しい食事の後なら、その残念な気持ちが最後に残りますし、
観光の合間の一休みでは、なんだか疲れをリセットしきれないモヤモヤが生まれます。

それは、自分の慣れ親しんだ味でないことが理由なのではなく、
イメージした味と実際の味が違ったことから生じるストレスと言えます。

意外と、そういった些細なストレスを取り除いてあげることが、
インバウンド旅行者の満足度を「土台」から向上させる秘訣なのかも知れないですね!

たかがコーヒー?いや、されどコーヒーでしょう☕️

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