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イギリス①海外に出た日本人が経験するカルチャーショック&CAが頼まれたら嫌な飲み物とは?

(1)イギリス・ショック

さて私が巡った多くの国のうち、一番にどこの国から話し始めようか、と考えた。

日本に住む日本人は外国を思い浮かべる時は”アメリカ”が多い。グローバル化が進むにつれて外国人にも色々な人がいるということは認識が進んでいるとは感じるが、まだまだ日本は”メリケンファースト”。中学校で習う英語はアメリカ英語だし、iPhoneがこんなにも大きなシェアを占めているのは日本くらいだ。だがしかし世界のもっと多くの国々、ヨーロッパや中東、アフリカ、東南アジアの多くの人々は”イギリス”を上げる。それほどまでに世界に大きな影響を与えている国なのだ。英語はもちろんブリティッシュがスタンダート、どこの国の首都にも必ず英国系の大きな銀行やスーパーが存在している。

それはかつての大英帝国が植民地化を進め、多くの国々がイギリスの支配下にあったことが大きく影響している。アメリカが出てきたのなんて歴史でいえば「ついこの前」であって、戦後の支配を受けた国(日本、フィリピン)や距離的に近い中南米くらいしか、イギリスよりもアメリカの影響力が大きい国はないだろうと思う。

これは中東に住み始めてから身をもって体感し、大きなカルチャーショックだったことの一つだ。かくいうドバイもかつてイギリスの統治下にあったこともあり、今でもイギリス人が幅を利かせている。大きな会社の重要なポジションには必ずいる「イギリス人」。イギリスのパスポートを持っているから自分が特別だと思っている「インド系イギリス人」。こういう人たちとうまく交渉できることがドバイでうまくやっていく上で大事なことだった。

(2)”イギリス様”

そんな”イギリス様”はエミレーツにとってとても大切な就航地で、記念すべきEK001便は”ロンドンヒースロー空港”行き。小さな国土にも関わらず6都市10空港に就航していた。10空港のうち3つは”ロンドン”だったが、これは世界で一番大きな飛行機A380をバンバン就航させ、輸送可能旅客数を大きく上げても上げても常に満席。何とかしてロンドンにもっと着陸する方法はないか、と会社が考えた末、仕方なしに近郊の空港の発着枠を得た結果だ。ドバイ⇔イギリスの一日の輸送可能人数は約8000人。これは一日に一便日本⇔ロンドン線を運航(乗客数400人くらい)する日系の航空会社とは段違いの規模だと分かるだろうか。

(3)「紳士淑女の国」・・・?

さて話をイギリスに戻そう。「イギリス」と聞いたときに私たち日本人がイメージするのは”紳士淑女な国”で、”ハリーポッターやビートルズ”で、”アフタヌーンティーを楽しむような気高いロイヤルさがある国”かもしれない。実際私も中学時代をイギリスの影響を大きく受けた香港で過ごしたため、それまで行ったことのなかったイギリスに大きな憧れを抱いていた。だから初めてイギリス行きのフライトが入ったときには喜んだものだった、それがまだ大きな勘違いだと気づいていなかったから。

そう、私たちの会社ではイギリス線はとっても不人気だったのだ。

その理由はお酒を飲みまくるイギリス人が機内をパブに変えてしまうから。パブというのはイギリスならではの文化でいわゆる”飲み屋”だが、飛行機で何もすることがなければとりあえず飲み始めてしまうのだ。私たちの会社では離陸後まずバーサービスで飲み物を提供、その後食事と一緒に再度飲み物を提供する流れだったがまぁーよく飲む。女の人が「ビールとジントニックと赤ワインちょうだい」と(ブリティッシュ特有の上から目線のように聞こえる英語で)普通に頼む。あらお連れ様の分も合わせてオーダーしたのかな?なんて思ってたら甘い。お連れ様も同じ3杯を頼む。この3つの組み合わせ、どうやったらおいしく飲めるのか聞いてみたかったものだ。

(4)恐怖のジントニック

そしてこのジントニックがまた厄介なのだ。

ジントニックはイギリス人の大好物で、お酒を飲む人の8割ほどが頼んでいたように思う、大げさではなく。エコノミークラスからファーストクラスの老若男女、全員が全員。こんなにも一つのカクテルを好んで飲んでいる事例は他にはあまりなかった(ロシア人のトマトジュース+ウォッカくらいか)。

普通の飲み物ならコップに注いで渡してはい終わり、なのだけど、カクテル系は作らなければならない。まずは小さなボトルに入ったジンをカートの中から探し出し、開けにくい蓋を開け中身をコップに注ぐ。そしてこれまた他の炭酸類と見分けがつきにくい中トニックウォーターを探し出し、泡が立ちすぎないよう注意しつつ注ぐ。そこに氷を入れてはい、完成・・・ではない。エコノミークラスでもレモンのスライスが搭載されていた当時、このレモンスライスをサボって入れないクルーがいれば烈火のごとく怒るお客様が結構いたのだ。イギリス人的に「ジントニックにレモンを入れないなんてありえない!」らしい。(そしてこのレモン、切れ味の悪い包丁でも使っていたのか、大体の場合において全部繋がっていた。片手はお酒を持ってるので、もう片方の手で小さなトングを使って切り分ける神業が必要で、ズルして入れるのをサボるクルーがいた)

担当キャビンの約50名、その内の約半分のお客様が一度のオーダーで3杯×7時間だと、「はいはいジントニックね~」と、頼まれる前から簡単に準備を始めるほどになっていた。イギリス人とは切っても切り離せない飲み物ジントニック、それは私たちにとって頼まれるのがちょっと嫌な、恐怖の飲み物だった。

②に続く

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