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人への投資が最も効率的な気がする

人への投資というのは、色々な所で議論されていることです。

おそらく、人への投資は必要なのだと思います。ただ、なかなか人への投資というのは難しいものです。

そもそも、人への投資とは何かということも問題です。

そのため、人への投資は効率的ではないと言われることが多いです。効率的ではないと端的に言い切ってしまうと少しまちがっているかもしれません。

人への投資は短期的には結果を出すことが難しいのです。人への投資は長期的に考えなければならず、ある程度の時間をかけた計画が必要であるということです。

長期的な投資ということは、具体的にどのようにしたいのかというイメージを持っていなければいけません。

要するに、人への投資は何かという問題に戻ると、どのような人になってもらいたいのかということを考えなければいけないということです。

最終的にどのような人になって欲しいのかというところから逆算して、具体的な投資の計画を作らなければいけないということです。

投資をするのは人の能力に関することが一般的かもしれません。能力を高めるためには、一朝一夕で手に入れられるものと、そうでないものがあります。

一朝一夕で手に入れることができる能力というのは、それ自体の価値があまり高くないはずです。そのため、価値の高い能力を身に着けた方が、人への投資という観点では成功かもしれません。

ただ、価値の高い能力を身に着けるためには、それだけの時間がかかってしまうため、どうしても長期的な投資になってしまうのです。

ここまでをまとめると、人への投資というのは、短期的には非効率的であることが多いです。ただ、長期的には効率的であることが多いということです。

短期的に非効率的ということを、非合理的と感じてしまって、人への投資をしないというのは、結果として良くない方向に進んでいく可能性があります。

組織というのは人の集まりです。そのため組織を強くするため、組織をきちんと機能させるためには、人の能力が必要です。

人の能力が必要であるにもかかわらず、人への投資をしないということは、組織が弱くなってしまい、機能しなくなってしまう可能性があるということです。

短期的に非効率的な人の投資は、長期的には効率的で合理的だということを理解しておいた方が良いと感じます。

そもそも投資とは何かということを考えると、投資に対するリターンを期待するものです。お金でも時間でも何かを投資したときに、その見返りとして何かを得るということです。

一般的に投資とは、人、物、情報などに対して投資をするものです。

物であれば、生産性を上げるための投資というのが分かりやすいかもしれません。いま使っているパソコンの動作が遅いときには、高額でも新しいパソコンを買うことで、仕事の効率が上がって、結果として生産性も上がるということにつながるはずです。

そうなると、パソコンを買うという投資は成功したということになります。

生産性を上げるための投資というのは、「人材、時間、意欲」への投資と言われています。要するに労働者1人あたりのアウトプットの総量を増やすことに目的があるということです。

そのため、人への投資というのは、言い換えると人の生産性を上げるためにいろいろな方法を試みることです。

あの手この手で生産性を上げるための方法を考えて、試すのです。「人材、時間、意欲」というのはとても分かりやすいです。

人材というのは人の能力を高めることです。1時間あたりの生産量を増やすことができれば良いと言えます。

時間はどれだけ生産するための時間を作ることができるか、また非生産的な時間を削ることができるかを考えることです。

いままで紙を使って手作業でやっていたものを、電子化することで時間を生み出すことができます。生産するための時間を作ると同時に、手作業という非生産的な時間を排除することができるということです。

時間を買うという考え方が分かりやすいかもしれません。

意欲への投資というのは、どれだけやる気になってもらうかということです。これは二次的な要素が強いと感じるため、文字にするのが難しいです。

ただ、ひとつ言えるのは、やる気になってもらうためには、何かに取り組む必要があり、その目的や理念を共有しなければいけないということはまちがいありません。

そのため、ただ応援するだけではなく、応援とセットで具体的に何をすればよいのかということを考えなければいけないということです。

考えだけではダメで、行動だけでもダメなのです。両方が伴って初めて意欲というのは湧いてくると感じます。

投資とは、リターンを期待するものです。そして、人への投資というのは、投資によって労働者1人あたりのアウトプットを期待するものです。

そのため、投資をする観点は、どれだけアウトプットを高めてもらうことができるかということに焦点を当てれば良いです。できるかどうかは別にして、それほど難しいことではありません。

この次の段階が難しいのですが、個人の生産性向上と、組織の生産性向上は違う可能性があるということです。

この部分の結論は自分の中で出ていないのですが、どちらにしてもムダが生じてしまうのは仕方がないと感じます。もちろん組織の方が多きため、組織の方がムダは大きくなるというのは事実です。

目的と手段の話になりますが、生産性を上げるために、ワークライフバランスを整えるという考え方があります。

もちろんその考え方がまちがっているとは思いませんが、とりあえず残業を減らそうというような試みをしてしまうと、隠れ残業が増えます。

たしかに残業を減らそうという考えばかりが先に行ってしまい、仕事で結果を出すという本質的な部分がおろそかになってしまうのです。

それこそワークライフバランスが崩れてしまう原因と言えます。

残業を減らしたところで、労働時間が変わらなければ、あまり意味は無いのです。そのため、そもそも労働時間を減らすことを考えなければいけません。

あまり具体的なことまで説明するとキリが無くなりますが、ポジションによって、求められる仕事は変わります。深い仕事と浅い仕事というものがあり、必要な集中力の量が違う仕事というものがあります。

一般的にはマネージャーの仕事は深い集中力を要して、プレイヤーの仕事は浅い集中力を要すると言われています。

そのため、必要な集中力を使うことができる環境を作らなければいけません。深い集中力を要する場合は、できる限り雑音から遠ざかるようにした方が良いということです。

反対に浅い集中力で良い場合は、ある程度の雑音の中で、マルチタスクをしながら働くということもできるはずです。

これは、生産性と効率という問題に行き着きます。トレードオフという考え方に近いかもしれません。

効率を上げるための投資というのは、必要なことに集中するということです。言い換えると余計なことはしないということです。

反対に、生産性を上げるということは、新しいアイデアを生み出すということです。言い換えると余計なことをするということです。

もちろん、一概に言えることではありませんが、生産性と効率というのは、どちらも追い求めようとすると、うまくいかないことが多いということです。

効率ばかりを追い求めれば、生産性がおろそかになり、生産性はばかりを高めようとすると、効率が悪くなってしまうということです。

このようなことを考えるのは、どうしても人の仕事になってしまいます。そのため、突き詰めていくと人への投資がもっとも効率的な投資のような気がしています。

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