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知っているようで知らない「ブラックバスの習性」にやられた話

今回取り上げましたるネタは、これでありゃんす。

何かというと、これに記載されている「生態」という部分。この中で、ブラックバスの性質を「獰猛」というキーワードで説明しているのだが実はこんなWikiの説明だけでなく、意外に世に出ている「ブラックバスフィッシングの初歩」的な本にはこの性質が書かれている。

まあどこかの学会での説明とか、この魚種に関する説明がこうなっているのだから恐らく一般的な認識として「獰猛」という性質は正解なのだろう。しかし…

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僕には最近、行きつけの「バススポット」という場所がある。といっても、とりあえず「釣り禁止」なんて看板がかかってない野池なのだが。

この野池、初めて行った時から見えバスが結構いたり、「おっ?ここはいけるかも?」とアングラーとしては期待が高まっていたのだが、いつもキャスティングを始める時間が昼過ぎの遅い時間が多いせいか、かなり食いが渋い。

もう10回くらい行ったあとだろうか。昼間に小さなサスペンド・ミノーを引いて、ようやく10㎝くらいの子バスが釣れた。もうちょっと早い時間だったらもっと違うのかもな、と次のたくらみを密かに企てている。

まあ自分の話はそれくらいとしていて、今回のテーマに引っかかる部分とは、つまりこの「渋い」という状況だ。Wikiで「獰猛」と書かれ、一般にそうだと認識されているこの魚なのに、いくら投げても食ってこないじゃないか!?と(笑)

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そういうと、それなりにテクニックや知識があるアングラーからすると「いやいやちょっとまって」と、もっとバスの生態を知らなければということを言ってくるわけだ。

具体的にいうと例えば朝まずめ。食欲が旺盛な時間帯があって、かつ朝の日が水の中に届かず視界がまだ全体的にはっきりしないようなときには、何を投げ込んでも食らいついてくるくらいに、まさに「獰猛」になる可能性がある。

そして日が上がり食欲が満たされると、どこかの隅に逃げ込むか、フラっと回遊を始める。特にブラックバスには瞼がない、というか魚にはまず瞼がないのだが…そのため光が差し込む場所にずっといられず、影になるところに隠れるという。だから影と日向の境目というのは、結構ねらい目になるというそうだ。

と、色々調べていくと「ふ~ん、そうなんだ…ふむふむ」と納得する一方で、なぜかふつふつと怒りのような感情が。「どこが獰猛じゃい!」って(笑)。

いや、確かに餌に食らいつく時の激しさは「獰猛」の表現がピッタリくるのだろう。しかしそれが年がら年中そうなっているわけではなく、一日のうち一部の時間だけそんなときがあるという記述が抜けている。それを知って、いろいろ合点がいくところが出てくる。

「あのポイント、結構バスはふらふらと出てくるけど同時に小さいブルーギルもあちこちにおる。バスに食われへんのかいな…」って。つまりはバスに食われる緊張感がなかったので、奴らは日向ぼっこでもしとったんだな、と。

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まあ、この問題にイラっときた機会は、実はもう一つ別にもある。ある日一人でバスにプレッシャーを与えまいと、結構ゆっくり慎重にキャスティングを繰り返していると、どこからか一人のアングラーがやってきた。ライフジャケットを着て、高そうなロッドとベイトリール。

ああ、貧相な格好で来ている自分と比較したら、いかにもアングラーだなと思える格好なのだが、まあそいつが持ってきたルアーのでかいことでかいこと。15 cmくらいはあるようなトップウォータープラグだったような気がする。それをこっちの様子も気にせず堂々と「えいやっ!」とばかりにロングキャスト、そして目にもとまらぬ速さでリトリーブ!。思いっきり葦の中に突っ込んで何回も根掛かりしてたけどお構いなしに…

せっかく静かに釣りをしてたのに思いっきりバスが散ってしまうではないか!と怒り半分、しかしあとの半分は疑問だ。「この兄ちゃん、何を釣ろうとしているんだ?この池にピラニアでもいると思っているのだろうか…」と。

15cmのルアーに食らいつくなんて、相当なサイズのバスのはずだ。ましてや昼間っからそんなのが水上に出てくるなんてめったにない。さらにましてやそんな目にもとまらぬ速さで引かれたって…と、とても相手のことをわかっている感じがない。で、その時思ったわけだ。「こいつ、『獰猛』という言葉にやられたな」と。

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いや~言葉って難しいねぇ。「いい文章を書こう」と思っている人、たまにはこういうことも考えてみてはどうかな?(笑)

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