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吉本ばなな「キッチン」を読んで

今まで、年に5冊と本を読まない私が、今年から小説を書き始めた。

無勉強でただ書きたいように書いてるだけだが、今はそれでいいと思っている。

ただ、文章の技術的な勉強をする前に、もう少し本を読むべきだなと思った。マニュアル本を読むより、実物から学んでいこうと思った。

コンテストでは、技術的なとこでの基本が出来てない文は、そもそも読まれずに落とされるらしいので、いずれは勉強しないと…とは思っている。


今回は有名な「キッチン」を読んだ。

「キッチン」というタイトルから、なんとなく人間はあまり出てこない話なのかなと思ってたら、全く真逆でめちゃくちゃ人間の話だった。

ざっくりした内容はこんな感じ。

家族や恋人といった身近な人の死を経験し、孤独と絶望の深い闇の中、なんとか日常をやり過ごし前へと進もうとする。

小説中、「しんと」「しんしんと」という表現が頻出し、この言葉が物語の全体の雰囲気を現していた。

静かで、暗く、ゆっくりとした雰囲気だった。


私はきっと一般的な人よりは感受性が強い人間だと思っている。

だから、こういった小説や映画を見るときは結構気合いがいる。

物語に引きずられて、感情がなかなか現実に戻ってこなくなるからだ。

今回もかなりおセンチな気分に浸ってしまった。


吉本ばななさんは別の対談形式の本で、悲しい暗い物語でも、そのまま終わらせず、最後には救いがある物語を書くようにしていると言っていた。

それは文章には、人を死なせる程の力があるからだ、と。


私はこれからも、笑える小説、笑える漫画を書いていきたいと思う。

人のために、とはまだ言えない。

自分が楽しくいるために。



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