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シリーズ 「古事記の暗号」

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現代人の私たちが古事記を読んで「よく分からない」と思うのは、古代人と現代人では「心の在り方」が違うからです。また、当然ながら世界(宇宙)の捉え方も違います。とは言え、私たちがどこ…
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2019年12月の記事一覧

アマテラス 岩戸籠りの意味 <後編>「詔(の)り直し」 ~ 古事記の暗号 4

アマテラス 岩戸籠りの意味 <後編>「詔(の)り直し」 ~ 古事記の暗号 4

アマテラスは、なぜ狼藉を働いたスサノヲを責めるのではなく、むしろ敬意を表し、自ら岩戸にさし籠り、徹底的に自己と向き合うに至ったのでしょうか?

この疑問を解くため、これまでの経緯をあらすじで振り返ってみましょう。

「・・・イザナギとイザナミはたくさんの神々を産みました。

しかし、最後に火の神カグツチを産んだ時、イザナミは大火傷を負い、その怪我が元で死にます。そして、黄泉の国へ行ってしまいます。

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アマテラス 岩戸籠りの意味 <前編>「見畏みて」 ~ 古事記の暗号 3

アマテラス 岩戸籠りの意味 <前編>「見畏みて」 ~ 古事記の暗号 3

アマテラスは高天原でのスサノヲの狼藉をみて、天の岩戸に隠れたとされています。

スサノヲの狼藉を 「恐れて、岩戸に隠れた」 或いは

「怒って、岩戸に隠れた」 と訳されることも多いのですが、

私個人の意見として、そうした訳は微妙にニュアンスが違うと思っています。

アマテラスは、

「恐れて、岩戸に隠れた」~スサノヲに恐怖を抱いて、目の前の現実から逃げたのでもなく、

「怒って、岩戸に隠れた」~

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イエス・キリストとスサノヲ~古事記の暗号 2

イエス・キリストとスサノヲ~古事記の暗号 2

メリー・クリスマス!

ということで、今日はクリスマスに関することを書こうと思います。

「クリスマス=イエス・キリストの誕生日」と一般的に解釈されていますが、正確には誕生祭なんですね。

イエス・キリストの誕生日は、記録がないので誰も知りません。

元はミトラ教の「冬至の祭り」の日だったのが、後にキリスト教に取り込まれていったようです。

冬至とは、まさに「陰極まりて陽に転ずる」日です。

太陽

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全ての人はクリエイターである。~古事記の暗号 1

全ての人はクリエイターである。~古事記の暗号 1

古事記において、最初に現れた神は、天之御中主神(アメノミナカヌシ)です。

続いて二柱の神、高御産巣日神(タカミムスビ)と神産巣日神(カムムスビ)が現れました。

高御産巣日神(タカミムスビ)と神産巣日神(カムムスビ)に共通するのは、神名に産(ムス)という字を持つことです。

産(ムス)とは、産み出すことで、つまり創造することです。

では、この「産(ムス)」は、現代の私たちにどのように対応してい

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