インターネット広告における、広告代理店の功罪
だれが運用型広告を牽引しているのか?
インターネット広告の大部分(85%)を占める運用型広告が、なぜこれほどまでに大きな割合を占めるに至ったのか。
いくつか理由がある。
ひとつめは、もちろんROI(いわゆる費用対効果)だ。
運用型広告の商材そのものが受け入れられやすいということだ。
インターネット広告のメリットである、数値の可視化、レポーティングによるPDCAサイクルの構築、投資した金額の最適化を図ることができる。
広告主も、結果が可視化されたものには投資しやすい。特にダイレクトレスポンス、パフォーマンスを重視する広告主に。
ふたつめは、代理店の存在。
これは日本独特のものであるように個人的には認識している。
一昔前、2000年初頭にディレクトリ型の検索エンジンから、キーワード型の検索エンジンに進化し、ほぼ同じタイミングでOverture社(後にYahoo!Japanに買収されYahoo!広告に)そしてGoogle社(Adwords/AdSenseいわゆるGoogle広告に) が検索結果ページにキーワードに関連する広告を掲載することを開始した。
ここから今で言う運用型広告が始まったと考えていいと思う。
ネット専業代理店
当時、これら検索広告はまだまだ無名の広告商品であり、インターネット専業広告代理店というカテゴリの代理店が主のこれらの商材を活用、成長していった。
今では使わないこの「ネット専業代理店」という言葉は、当時総合代理店と呼ばれるインターネット広告を取り扱わない総合広告代理店がインターネット広告を切り離して考えていたことの現れだったと思う。
運用型広告がメジャーになるにつれ、これらネット専業代理店は総合広告代理店に吸収されていくのだが、運用型広告が日本の広告事業において大きな商流になったことを象徴していたと思う。
Overture社と推奨認定代理店制度
ここから先は
プログラマティック 広告・道。
インターネット広告が曲がり角に来ている。 強大なウォールドガーデンを持つ、Google, Apple, Meta, AmazonなどのGA…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?