見出し画像

静かな湖畔の森のかげでコーヒーを飲んだ話し


なんか疲れちゃったからのんびりハイキングがしたい

それが今回の目的でした。
近頃はハイキングや登山に行っていないわけではなく、むしろトレイルランニングに付き合たりと、がっつりと山に登っていたのですが、ただそれにちょっと疲れてしまったようです。

そもそも自分の登山やハイキングの原点は何か?そう考え直した時に、その答えは、お菓子やコーヒー持って、景色の良い場所でのんびりそれらを楽しむ事だったんじゃないか?それじゃ、今回は原点に戻って、のんびりとゆるふわハイキングに行くことしようじゃないか!という結論に至りました。

そうと決まればどこへ行こうか?コースタイムは短めで、高低差もそんなになく、景色がのんびり楽しめる場所....と決まったのが栃木県の奥日光にある切込湖・刈込湖。

綺麗な湖畔でのんびりできそう。そして、コースタイムも片道1時間ちょい。ピッタリの場所でした。


スタートは日光湯本温泉から

国道沿いの路肩に何台か止められそうな駐車場もあったのですが、近くにトイレのある日光湯元温泉の駐車場に車を止めて出発。湯本温泉の源泉の方に向かいます。

日光湯本の周辺は車で走っていても、ゆで卵のような硫黄臭を感じるのですが、源泉に生身のまま近づくことでさらに強い硫黄臭を感じます。それがこの辺りの温泉の豊かさを想像させてくれます。

源泉へ向かう途中にハイキングコースの案内があります。
湯本の源泉
絶え間なく湯気があがり、温泉の熱気が伝わります

ちょっとした温泉地の観光気分を味わいながら、源泉の奥にあるハイキングコースに足を向かわせます。

この辺りの硫黄の匂いが一番強かった。本当に「きけん」なんでしょう

そこからは、国道に出るまで少し登ります。

なんかキリンみたいな木
15分ほどで国道に。横断するときは左右に注意しましょう。

いよいよ、ハイキングコースへ

国道を横断した所で、ハイキングコースの本番です。

天気はあいにくの曇りだったため、すこし薄暗いのですが、これくらいの方が落ち着いた雰囲気の森を楽しめる気もします。

ハイキングや登山において、晴れは晴れでもちろん良いのですが、曇りや雨もそれはそれで楽しみ方があるんじゃ無いだろうか?とか思いながら足を進めていきます。

足を進めていく私
なんか、腕みたいな木

写真を撮りながら、ゆっくりと自然を感じて歩くのは楽しいです。ついつい、色々な写真を撮ってるおかげで、コースタイムを大幅に遅らせてしまうのは愛嬌というものですね。
今日はなんにも、時間にさえも縛られずにゆっくりと歩くと決めたからそれで良いのだと、自分に言い聞かせ本当にのんびりのんびりと自然を満喫します。

みちしるべのピンクのリボンをみると何かホッとする気がします

40分くらい歩いたところで軽い登りにさしかかりました。そこを登り切ったところで、やや視界が開けた場所に出ます。どうやら中間地点である「小峠」という場所だそうです。

なんて日でしょう

小峠をすぎると、より一層深い森に足を踏み入れていきます。これが、日光・栃木の原生林なのかなと思わされるような苔むした素敵な場所。それでも階段が備え付けられていたりと、しっかり整備されてるおかげで、とても歩きやすいです。

原生林に足を踏み入れる私

素晴らしい原生林の風景と森の香りを楽しみながら歩いていくと、少し
視界が明るくなってきます。きっと目的地の湖が近いのでしょう。

切込湖・刈込湖に到着

小峠を過ぎてさらに40分くらい(普通に歩けばもうちょっと早いと思います)。目的の湖に到着しました。まずは刈込湖から

刈込湖の湖畔

切込湖・刈込湖は周りの山の噴火でできた湖らしいです。
その昔、日光に住んでいた毒蛇を退治してこの湖に沈めたと言う伝説もあるとか・・・。

そんな、ちょっと恐ろしい伝説とは裏腹に、水はとても清らかで水面は周りの山々をくっきりと写しています。その光景が、この場所の静けさをよりいっそう引き立たせている気がしました。

静かな湖畔で気持ちが良い

刈込湖から切込湖へ

地図でみるとわかるのですが、刈込湖と切込湖は連結湖です。つまり、ふたつの湖はくっついて存在しています。それゆえ、歩けばすぐそこ。刈込湖にそって15分ほど歩くと切込湖に到着します。

コーヒーを飲むのは帰りに取っておいて、まずは切込湖のほうまでちょっと歩いていくことにしました。

刈込湖を横目に切込湖へ
湖の幅が狭い場所へ

切込湖の近くまで来ました。こちらは小じんまりとした、かわいい湖でした。
切込湖も見ることができたので、先ほどの刈込湖まで戻ってコーヒーを飲むことにしましょう。

木々の合間から見える切込湖。ちゃんとした写真を撮るのを忘れる失態。

刈込湖にもどってコーヒータイム

さて、お楽しみのコーヒータイムです。刈込湖まで戻り、湖畔で景色の良い場所を探してコーヒーの準備をします。

今回は、お気に入りのコーヒー豆をその場で挽いて飲もうと思います。

怪獣みたいな名前のコーヒー豆

コーヒーを簡単に飲もうと思えば、いくらでも手軽に淹れる方法があります。しかし、時間をかけて豆から挽いて淹れるという、手間暇をかけることが楽しい。
それが山や自然の中ならば、さらに贅沢に感じさせてくれます。

手間暇をかける私
お湯を注ぐと、コーヒーの素敵な香りが広がります

実を言うと、正しいコーヒーの淹れ方はよく知りません。どれだけ蒸らすとか、豆の量はどれくらいだとか。でも、そういう細かい事はこの際良いのかなと。今日はそういったことからも解放される日。わざわざiPhoneで検索などしないで、感覚で楽しみましょう(どうせ電波も繋がらないですし)

とても美味しそう

さて、コーヒーができあがりました。コーヒーの黒い湖面にも、周りの景色が映り込んでなんだか素敵です。写真を撮るのもほどほどにして、熱いうちにいただきます。

んまい

やはり、自然の中で飲むコーヒーは最高に美味しいです。

山を初める前は、「自然の中でも、家でも味なんて変わらないじゃないか」とか捻くれたことを思っていた自分ですが、やっぱり美味しいものは美味しいです。

味を感じる「味覚」だけが美味しさを作るのではなくて、その場所の雰囲気や行程も美味しさを作る重要な要素なんだなと改めて感じさせられます。





小一時間ほどゆっくりしたでしょうか。ぼーっと湖畔を眺めていると時間が経つのを忘れてしまいます。

いい景色だなぁ

湖から吹いてくる風はだいぶ冷たく、秋の訪れを感じさせてくれます。
紅葉はまだですが、「間もなくこの湖の周りの木々も、赤や黄色に染まっていくんだな。そうなったら今とはまた違った華やかな景色になるのだろうか?」なんて思いながら湖畔を後にし、来た道をそのまま戻り帰路につきました。




この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?