見出し画像

珈琲豆屋の店主と3時間しゃべった切り抜き

先日ずっと気になっていた珈琲豆のお店に行ったところ徳が高いお話を聞けたので置いておきます。
3時間くらい話聞いてたけど、すごく良い経験だった。

要約してる部分も多少ありますが
以下きりぬき


まずあなたは誰かと会話するときに全て同じ振る舞いをしますか?相手の性格、その日の機嫌、シチュエーションによって変えるでしょ?

珈琲も同じ、豆に対して淹れ方のアプローチは変わるし、自分に合う味を追求するなら多種多様。季節や豆の調子も見極めないといけない。

どれだけ美味しく淹れるか?問いはひとつだが答は無限なんです。毎日同じマグカップに100度のお湯ぶっかけて飲む奴は一生世界が広がらない。何も考えないで生きてたいなら缶コーヒーでいいじゃん。そこらへんのただの主婦だって味噌汁作るときこだわるでしょ?利便性とは最大の悪なんです。

あなたは野菜炒めを作ったことはありますか?あれは世界で一番奥が深い料理です。
どの季節にどの野菜を選ぶか、どの産地で買うか、それぞれどの形でカットするか、下ごしらえ、炒める順番、味付け全てを考え抜いてやっと完成する。シンプルだけど一生ゴールが見つからない料理だと思う。ゴールだと思えばそこがゴールなんでしょうけど。

追及する尊さがあるから珈琲は嗜好品なんですよ。
腹が減ってればごはん食べるとか、生物的に胃に流し込めばいいって話とは違う。
豆と出会い、向き合って何度も追及する道中で、成功や失敗を繰り返すのが楽しいんですよ。利便性は最大の悪ですから。

おすすめの珈琲豆はなんですか?とか言ってくる変な客はうちにはいらない
失敗を恐れてるんだったら、ドン・キホーテとかで同じインスタント買えばいい
深入りなら私はこれが好きでした、とは言えるけど、答はひとりひとり違うんだから。世界基準とかもない。ユーチューバーとかの「の」の字にお湯を入れれば美味しくなるとかもくだらない。全部自分で追及するのが珈琲。私は豆を焼いて売ってるだけ。

(このあと、1時間くらいの話あったけど割愛)

お兄さん気構えが良いから、珈琲のイロハを教えてあげるよ。
まずグラムの基準は15グラム150cc。
これをひとつの基準で考えてください。
あくまで答えではなく基準です。
濃かったり薄かったら自分で考えてください。

お湯。基本は85~90度
深入りや熟成豆は70度くらいでもいい
でもいちいち温度計でやってたらバカバカしいので、まず100度のお湯を別の容器に入れて、それを淹れる。だいたい90度くらいになる。ちょっと待てばたぶん85度。70度にしたい場合はそれを3ラリーくらいやる。特に熟成豆はちゃんと見ながらやらないとだめ。考えれば考えるほど美味しくなるわけではない。いろんな答えに出会えるという話。失敗も財産とか偉人は言うじゃん?それ。

イロハのロは挽き方
野菜もみじん切りとざく切りで味のしみ方が違うでしょ?
細かく挽くとえぐみが出やすい。目の前の豆の傾向を掴んでください。一般的に深入りは粗く削った方が冷めてもえぐみが出づらいですが、それも人それぞれなので、すぐ楽をしようとしないでください。味の決め手は挽き方と湯量のかけ算です。試しに50ccずつ量を変えたり、粗挽きとそうじゃないので比較してみてください。全然違う。違わなかったら、それもまた答です。行動しなきゃたどり着けない。バカ舌だから分からないとか、有名なバリスタが正しいとか無いんです。

イロハのハ。保存です。
必ず金属で蓋と瓶がカチって留め具がついてるやつにしてください。ドン・キホーテでも買えます。珈琲豆の開けた袋ごと入れる。そして1週間補完してから瓶を開けて音を聞いてください。豆は炭酸の気泡を出してるのでコーラみたいに「プシュ!」って音がしたら密封として成功です。そうじゃないものは今すぐ捨ててください。酸化した豆ってほんと悪くなります。

しかし、これら全ては話はあくまで僕の考え方であって、あなたにとっての答じゃないかもしれない。よそのしょうもない珈琲屋よりは答えに近い可能性は秘めている。
世の中、話さないとわからないことが沢山ある。だから店舗が無い通販で珈琲豆買うのはオススメしない。覚悟がない奴が経営している。利便性は最大の悪ですから。

実は僕の100倍珈琲を淹れるのがうまい画家が月1で店長している。
その日にまた来てほしい。ただ淹れ方がうまいのは事実だが、それが答とは限らない。
お店の詳細はネットに書いたり画像を載せないでほしい。でもここにある珈琲豆の名前は7年前に他界した大切な母がつけてくれた。ここで美味しい豆に出会ったら今度僕に直接言ってくれれば母に伝える。親は絶対に大事にしたほうがいい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?