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【作家になりたい】ポエムに学んだ、良い小説家になれる条件とは?

ポエムをせっせと、
ノートや、書店ブックカバーの裏に
書き散らしていた頃。18歳くらい?

とあるデパートで
アルバイトをしていました。
それで、どんな流れか、
上司にポエムを見せたんです。

そうしたら、上司は、
きみはまだ女の子と付き合った事が
ないでしょ?きみのポエムは
マスターベーションみたいだよ、
とサラリと言ったんです。

自分にはあまりに衝撃的だったから
よく覚えてます。顔が真っ赤になった。

意外なんじゃなくて、
当たってると感じたんだと思います。
上司は、 私の書いてたポエムは
一方通行な感情だよ!
そう言いたかったんでしょう。

さて、それから25年近くを経て、
またこれに似た体験をしました。
世にあまたいる小説家志望者について
漫画家さんと話をしていた時のこと。

最初はまず自分の手持ちのカードも
たくさんあるし、
自分をモデルにしたり、
一人称小説で世に出ていく場合が多い。

ところが、
漫画家というのは、
自分ばかり克明に描けてもダメで、
親や学校の先生、
それから部活の憧れの先輩をも
かなり克明に描けなくては
面白いマンガにはならない。

マンガは誰かとの会話だし、
誰かとの出来事だから。

ところが、ポエムは一人称でも
なんとか成り立つ分野です。

小説も、もちろん周りの脇役が
きちんと描けるにこした事ないけど、
自分の心情、自分自身の描写で、
8割くらいになってもギリ成立する分野。
でも、2~3作でもう飽きられる。
そろそろ、4人くらいは
バラバラなキャラクターが
書き分ける力が求められてくる。
それが意外に難しい。

自分では4人くらいのキャラクターは
書き分けてるつもりでも、
Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、
みんな似てしまうという作家志望者は
意外に多い。
引き出しが少ないというより、
自分に強く惹かれ、
なかなか他人をうまく書けないんですね。
つまり、こうした
新人小説家は、まだまだ
マスターベーションの次元なんです。
実際がどうか?はさておき、です。

そんな作風が武器になる分野を
探せばいいのでしょうか。
あるでしょうか?

でも、小説、マンガ、戯曲、映画、
基本的にこれらは、
主人公の心情以外に、
主人公の恋人や、その友人、
その友人の恋人まで
書き表す必要が出てくる。
一方通行ではなく、
様々な立場の人びとを
書き表したい。

良い作家を目指すなら、
まずは様々な立場の人びとを
見事に書き表せること。
それができれば、
うまい小説家になれますね。


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