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【作家】今、現代作家とは誰?大江健三郎は?遠藤周作は?

51のおじさんになって、
つい訊いてしまうのが、
20代の女子に対して
「何才から、おじさんです?」
という質問です。

これ、相手が不快がれば、
もう立派なセクハラですね、汗。 
気を付けます。すみません。
というか、こんな質問を始めたら
それがおじさんのスタートですね。

それと同時に、20代には、
こんな質問も訊いてしまいます。
「大江健三郎は、現代作家だと
思いますか?」
または、
「誰あたりまでが、
現代作家だと思いますか?」

それなりに本好きな20代に
訊いて回るのですが、
残念ながら、大江健三郎は、
もう昭和作家で、
まだ生きてるにも関わらず、
「古典」と見なす人が多いんです。

やたら回りくどい文章で、
読むのに時間と手間が
かかるからだそう。

それで言えば、
受験で出会った村上春樹も
回りくどくて「古典」に入るそう。
作品は恐らく、初期の『蛍』。

もったいぶる文体は20代には、
受けないのでしょうね。

また、私たちが樋口一葉に感じる
文体の過去性と同じでしょうか。

中上建次も昭和に活躍した作家で、
もう他界してるから、
現代作家とは呼ばないそう。
これはよく理解できます。

ところが、遠藤周作は、
書いた中身も分かりやすいし
文体もスラスラ読めるので、
もう1996年に亡くなっているのに、
古典という感じはしない、
現代作家だと思えるという。

遠藤周作と同時期に活躍した
「第三の新人」では
吉行淳之介、小島信夫、
安岡章太郎、庄野潤三、
小沼丹、三浦朱門、曽野綾子、
阿川弘之らがいますが、
昭和文学、立派な古典です。

庄野潤三もまだ生きてますが、
若い世代に読者がいるとは
あまり思えません。

曽野綾子は今では
保守的なエッセイストで
創作は長らくしていない。

なのに、遠藤周作だけは、
特別な、普遍的な何かを
備えているんでしょう。

生きてる大江健三郎は
もう現代作家には
捉えられないのに、
亡くなった遠藤周作は
現代作家に区分されるらしい。

厄介なのは、これが
私にもわかる~となるところ(笑)。

96年に亡くなっても
未だに若い人からも
面白いと言われる遠藤周作の
ひそみに倣いたいものです。
非常に困難な道でしょうけど、
いったい何ゆえなんでしょうね?


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