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【三島由紀夫】50年前の今日の今頃、日本は三島の切腹事件で騒然としていた!

50年前の今日、三島由紀夫は
自衛隊の総監室で切腹自殺をした日。
これまでは季節のことまで
考えてませんでしたが、
こんな寒い時期に自衛隊のバルコニーで
演説したのかあ、と思うと、
憐れに感じてきますね。
きっとバルコニー下に集まった
自衛隊員も、チビな男が必死になって
がなりたててるけど、一体何だろう?
みたいな印象だったらしい。

学習院高校行って、東大行って
大蔵省に入って、まあ
文系として最上級のエリート街道を
歩いた人間がなぜ一回きりの演説で
自衛隊を決起させられると
思ってしまったんだろうか?

開高健がベトナム戦争の時、
戦場に特派員として行ったのを、
三島は、芸術家、作家なら、
想像力で戦争を書けねばならぬ、
現地まで見に行くのは間違いだ、
そう批判した側だったはずが、
なぜ、自衛隊問題で、自分の命を
犠牲にしたのだろう?
あれ程論理的な文学を書いた人間が、
どうして自殺なんか、、、、。

いやいや、それが
人間なのかもしれないですね。
全部、理屈や論理や道徳では
理解できないことをやってのけちゃう。

昭和高度成長にウンザリしていたり、
迫り来る老化を恐れていたり、
自殺の直接の原因は色々あるでしょう。
しかし、死ぬことはないのになあ…?

でも、一番悲しいのは、
三島由紀夫が騒がれるのは、
今日がピークであり、
本屋さんも、明日になれば、
また次のフェアに移ること。
まるでクリスマスケーキが
25日を過ぎたらいっぺんに
世間の注目を失うのと同様、
来年からは当分、三島由紀夫フェアは
ないから、みんなまた彼の人生を
忘れてしまうというのが悲しい。
次は生誕100年とかになるのかな。

今日くらいは
三島由紀夫の本をじっくり読んで
あの世への成仏の手向けとしよう。

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