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コメ騒動の原因は自民党とJAの癒着にあり

坂本哲志農林水産大臣がコメ不足の解消に備蓄米の放出はしないと明言した。一体、この国の政治家は誰の方を向いているのか? 勿論、選挙区である熊本県民、利益団体であるJAと全国の農家票の方に向いている筈だ。
時代遅れの自民党政権が国民の利益に反する利益誘導をしている訳だ。

確かにコメは統制価格で国によって需要に合わせて供給を輸入米も含めて管理されている。そもそも戦中、戦後の食糧難の時代に作られた制度で、急激に価格統制している備蓄米を場当たり的に放出してコメ価格が崩れたら日本のコメ農家は苦境に陥る。近い将来のコメの統制中止に向けて慎重に国民の利益と農家の利益を擦り合わせながら、緊急対応するのが政治家の仕事だ。

現今のコメ不足と価格高騰は、すでに政府のコメ政策が時代に合わず破綻している事を証明している。マスコミも国民も自民党の無策にもっと怒るべきだ。能天気なタレントやコメンテイターは、やれ『インバウンドでコメ消費が増えた』 やれ『異常気象で令和5年の米生産が少なかった』とか政府の嘘八百話を垂れ流しているだけだ。こんなざれ話に騙されてはならない。
その上、コメ不足でコメ価格が高騰しているのにかこつけて末端コメ価格を新米から20%程度値上げしようと世論工作をして画策している模様だ。

コメ不足とコメ値上がりの原因の根源はコメの統制にあり、この時代錯誤の政策を変更する気が無いJAと自民党政府の癒着にある。目先の理由は政府によるコメの減反政策にある。代わりに動物用の飼料としてのコメ増産を奨励して来た。裏返せばコメ農家に払う補助金を下げて政府負担を減らしたい姑息な思惑が見え隠れする。失政を国民に押し付けシラッと値上げするとは許しがたい暴挙だ。藪医者に掛かり医療費が余分にかかるのと同じ構造だ。

日本のコメの価格は今では世界標準価格の5倍程度に高止まりしている。日本で売られているカリフォルニア米ですらアメリカで食べる価格の5倍だ。僕たちが使っているインデイカ米 タイのジャスミンライスもタイで食べる価格の5倍だ。日本のコメ価格を守る為に数百%の関税をかけて、日本の人口の5%程度のコメ農家とJAを儲けさせる為に残りの95%の日本国民は失策の煽りを受けた上に世界標準の5倍以上の価格のコメを食わされている。

今やコメは主食とはいえ様々な食料品の一つで自由価格で取引されるべき商品である。統制価格も専売法も自由経済とは逆行している。自民党とJAの戦後70年にわたる癒着関係と惰性が『令和のコメ騒動』を起こしたと言える。
ゼンショー等の大手レストランチェーンでは直営の農場でコメを生産する事により、安価な料理を提供しつつ、ご飯おかわり無料で大好評だ。

自由競争の行き過ぎを政府が是正する事は正義だが、敢えて補助金漬けにして競争力を阻害し、高価なコメを国民に押し付け、コメ不足に至る状況は破綻している北朝鮮の時代錯誤の統制経済そのものだ。専売法の下にあった塩は今や自由価格で販売され食卓は豊かになった。コメも速やかに自由競争に移行し、自民党農林行政の失策を国民に押し付けるのは止めてもらいたい。

近いうちに行われるであろう衆議院選挙で、いずれかの政党がコメの価格統制廃止を訴えれば各家庭が消費しているコメ費用が毎月5000円~10000円程度下がる事になる。5%の農民票は無くなるが95%の国民票は増加する。これぐらいのパラダイムチェンジをしない限り、日本の再生は無い。
こんな暴挙を放置していたら革命が起きる。令和のコメ一揆が起こる。

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