関口純(JunSekiguchi)

音楽家&劇作・演出家。 楽劇座芸術監督として、自身の作・演出&作・編曲・演奏により10…

関口純(JunSekiguchi)

音楽家&劇作・演出家。 楽劇座芸術監督として、自身の作・演出&作・編曲・演奏により100ヶ月連続上演を達成。また、創作活動と並行し、現在は法政大学地域創造システム研究所特任研究員として”芸術創造と社会活動”の研究に従事。『エントレ』(株式会社ヴィレッヂ)にて「演出家コラム」執筆中

マガジン

  • スタジオ日誌

    スタジオは創意工夫の宝庫。思いつきを試してみたり、偶然と戯れてみたり・・・時にはハプニングも!! 要するに、日々のスタジオ作業でのアレやコレやについて。まあ、”音楽について&スタジオでの作業日誌”といったところ。

  • 目白文化村の秘密基地・エリア21

    ”秘密基地の思想”  “秘密基地” ・・・そう!それは無限の創造的作戦拠点として、いつまでも私たちに永遠のワクワク感を提供してくれる、現代を生き抜く大人たちにこそ求められるべき自己再生装置なのだ! ”可能性” とは ”権利” である。そして “可能性” を形にするのが “創造力“ なのである。

  • 書斎の窓辺から

    実は、書斎の窓がない。いや、無い訳ではない。目隠しで覆われてしまっているのだ。Q.何故? A.隣にアパートが建ったから。これを ”都会の歪み空間" と呼ぼう。さて、この可哀想な窓枠、外国製で中は木製、外はサッシという準防火地域に住むこだわり人間にとってはなかなかの優れもの。だからこの子へのオマージュの意味も込めて”書斎の窓辺から”

最近の記事

Piano

最近、朝8~9時になると、先ずスタジオのピアノに直行。 とりあえずバッハの「平均律クラヴィーア曲集」の中からプレリュードとフーガを1〜2曲弾くことから1日が始まる。 昼食後、作曲のスケッチなんかをしたりでまたピアノに向かう。 3〜4月のコロナ禍以来、まるで20歳の僕に戻った様な生活。事の重大さとは裏腹に大事なことを思い出させてくれた様にも感じる。 その昔、アイドル歌手が ♫神様からもらったチャンス〜♫ と歌っていた様に記憶しているが、まさにそんな感じ。 モノには常に

    • オリヴィエ・メシアンとフィリップ・グラス

      オリヴィエ・メシアンの「音楽言語の技法」とフィリップ・グラスの自伝「音楽のない言葉」。最近購入した本2冊。 メシアンの方は数十年越しでやっと手に入れることが出来た新訳版。メシアンに夢中だった十代の頃(当時「移調の限られた旋法(当時の訳語)」を使って作曲したりしていた)から欲しかったのだが、当時は手に入らなかった・・・ちなみに、昔の訳では「わが音楽語法」というタイトルだった・・・この書物、ヤマハの楽譜売り場から出版社に問い合わせてもらった際にも、出版社の人すら「カタログには載

      • ARP ODYSSEY

        Prophet5に続いて古い付き合いのARP ODYSSEY。これも2台所有(original Rev3 & FS Rev2)。 FSの方は今年に入ってから新品(デッドストック)を購入したものだが、original Rev3の方は20代前半の頃に購入したもの。当時でも既に相当なヴィンテージ物ではあったが、今のところメンテナンスにはまだ1回しか出していない。鍵盤の修理なんかは自分でやっている。 これもProphet5同様、あまりポップス等のレコーディングの仕事では使っていな

        • PROPHET-5

          現在、スタジオで使用しているprophet5。実は2台(rev3.2&rev3.3)所有していて、これはrev3.3。 私にとってprophet5はファーストシンセサイザーだったということもあり、かなりの長い付き合いになる・・・その割にはレコーディングの仕事で使うことは少なかったのだが、ここ10年、劇場(演劇)の仕事ではまさに相棒。特にLIVEでは、ほぼこれを弾いていたと言っても過言ではない・・・当時もそれなりにはお高かったが、最近では市場にあまり出回らなくなったとやらで更

        マガジン

        • スタジオ日誌
          9本
        • 目白文化村の秘密基地・エリア21
          4本
        • 書斎の窓辺から
          5本

        記事

          退廃美考・・・音の狂ったピアノに自由を聴く

          久しぶりにピアノに向かって作曲している。そして、当たり前だが五線紙に音符を書き込んでいる。 ここ暫くこんなゆっくり作曲したことがない。大抵、稽古中や稽古の合間の食事中に五線紙・・・下手すれば何かの切れ端に五線を引いた即席五線紙・・・に直接音符を書くか、頭の中で創ったものを直接コンピューターに入力していくかのどちらかだ。 コロナ禍は思わぬ時間をプレゼントしてくれた。 実はピアノの音(調律)が狂っている。暫く弾かれることもなく、調律もされていないピアノ。ちょうど調律をお願い

          退廃美考・・・音の狂ったピアノに自由を聴く

          SP1200 〜Lo-Fi温故知新〜

          今更ながら、SP1200にのドラムプログラミングにハマっている。最初に使ったのは20数年前。その時は主にMIDI音源として使用していたが、今になって”本体でのプログラミングあってのSP1200”と改めて認識するに至ったのである。 ここ暫く(10数年)使用していなかったので、すっかり使い方を忘れてしまっていた。確か英語の説明書があった筈(今年に入って確認した)なのだが、見当たらない。事務所の何処かに置いてあるのかもしれない。まあ、そんな訳で、色々と手探りでやっている次第なのだ

          SP1200 〜Lo-Fi温故知新〜

          実機の存在感 〜TR-909考〜

           現在、締め切り間近の楽曲を制作しているのだが、どうにもこうにも低音、具体的にはキックの音がキマらない。 「選択できない」の意味ではなく、上手いことキマらないのだ。  最近のリズムマシン、使い勝手は色々と便利なのだが・・・どうも音圧というか迫力が今ひとつと申しましょうか。もちろん、ソフト音源なんかも試してみたりしたのだが・・・う〜ん。  という訳で、久しぶりにTR-909を引っ張り出してきた。  結論から言えば、やはり実機は違うなあと。  とにかく本当に素晴らしい!

          実機の存在感 〜TR-909考〜

          Welcome! Mr. Minimoog

          我がスタジオに、新たにMinimoogが導入されました。実はmoogシンセサイザーを所有するのは初めて。何故、今まで購入しなかったのだろう?と思うほどシックリ来るのだ。そう、弾きたくなるシンセサイザー。 実は20代の頃、購入を考えて楽器屋さんで試奏なんぞしたりもしたのだが、良い状態の物がなく・・・如何せん70年代の代物だった故、買うのに勇気がいったというのもある。僕が店に行った時には鍵盤と本体がセパレート型のものしか置いてなかったというのもあったのだが、それを別にしても実用

          家庭菜園と寺子屋スピリット〜文化村の秘密基地・エリア21的思想〜

          家庭菜園と寺子屋スピリット〜文化村の秘密基地・エリア21的思想〜 現在、私が当主をつとめる “関口家” を遡ること5〜6代前、ときは江戸時代、川越で寺子屋を営んでいたという・・・なになに、当家に代々残されている“過去帳”なるものを見てみると、5代前の平七郎が天保元年生まれで明治21年に亡くなっているようだから、まあその辺りまではaboutそんな感じかと。そしてもう一つの顔は百姓。文化村シークレットベース、前・司令官である曾祖父さんの言葉を借りれば “川越のどん百姓“ だそう

          家庭菜園と寺子屋スピリット〜文化村の秘密基地・エリア21的思想〜

          秘密基地lifeの帝王学 “創造力” 〜文化村の秘密基地・エリア21的思想〜

          昨今のコロナ騒動の煽りを受け、目下、 “引き籠り生活” もとい “籠城中” の身。 “籠城”の方が戦う意思を感じる分だけ、ある種の “能動的な生産性” とでもいった様なものを感じるではないか。 まあ、実際、アフター・コロナの生活、働き方などを思案している。いや、ここも “作戦を練っている” としたい。イメージとしては、文化村の秘密基地で司令室に閉じ籠り、“戦略を練っている” といった感じ。これならちょっとワクワクする。 幼い頃、一人っ子の僕はこんな感じだった・・・大雪の日

          秘密基地lifeの帝王学 “創造力” 〜文化村の秘密基地・エリア21的思想〜

          マリリン・モンローの ”コカ・コーラ“ とアインシュタイン 〜書斎の中の仲間たち〜

           私の書斎の本棚には数々のオブジェ(オモチャ?)が並んでいる。そのモチーフは “空想の産物” から “実在した人物” にまで至る。そうだ! そもそも私たちは “イメージ” と “リアル” を何処まで区別出来ているのだろう?  誰かの生み出した “感覚的なイメージ” は、何らかの “かたち” をもってして初めて私たちに受容される・・・例えば、意図(誰かの “感覚的イメージ” )に基づく絵具や音の集合としての絵画や音楽。そして、その “かたち” は、その受容において再び “何ら

          マリリン・モンローの ”コカ・コーラ“ とアインシュタイン 〜書斎の中の仲間たち〜

          秘密基地の思想 〜目白文化村の秘密基地・エリア21宣言〜

           子供の頃、 “秘密基地” という響きに妙に心踊らせた記憶がある。 よく考えてみれば “秘密” でもなんでもない。それは子供社会に於ける公然の秘密。 そう、”秘密” という言葉の持つ排他性とは裏腹に、クラスの女子を横目に「今日、秘密基地に行くんだ〜!」などと敢えて大きな声で “これ見よがし” に宣言したものだ。  永井荷風は “人様に読まれる為の日記” を書いたが、まあ、そんな感じ。 いわば “秘密” というレトリック。だが、そこには “秘密” という言葉が本来持っていたで

          秘密基地の思想 〜目白文化村の秘密基地・エリア21宣言〜

          文化村style 〜目白文化村lifeのススメ〜

           目白文化村・・・ “目白” とは言うものの、実際のところは新宿区。大正時代、箱根土地(現・西武グループ)によって分譲された際にそう呼ばれたらしい。地元では落合文化村、もしくは文化村とだけ呼ばれたりもするし、分譲時期由来の冠を付けて第一文化村〜第四文化村などと呼ばれることもある。僕はいわゆる第一文化村で育った。我が関口家は文化村が分譲され始めた当初からの住人、まあ古株だ。  子供の頃、店屋物を注文する際、祖母は必ず電話口で「文化村の関口ですけど・・・」と名乗っていた。住所な

          文化村style 〜目白文化村lifeのススメ〜

          寺山修司の色紙 〜書斎の中の仲間たち〜

           「百年たったら帰っておいで 百年たてばその意味わかる」 こんなことが書かれた色紙が書斎の扉の上に飾ってある。二十歳くらいの時だろうか? いや、もしかすると十代だったかもしれない。池袋の西武百貨店で催された “寺山修司展” 、もしくは “寺山修司と天井桟敷展” 的なものだったかもしれない・・・正直、タイトルは失念してしまった・・・で購入したモノ。レプリカの色紙。要するに直筆を大量にコピーしたモノ。購入後すぐに別のフロアで額を購入したことをよく覚えている。  実のところ、寺山

          寺山修司の色紙 〜書斎の中の仲間たち〜

          曾祖父さんの書類タンス 〜書斎の中の仲間たち〜

           なんだか古臭いタンスがある。生まれた時からそばにあったので、特に改めて「あ〜だこ〜だ」考えたこともない。実はこのタンス、学者だった曾祖父さんが文例集やらなんやら自分の原稿を入れるために特注したという、少なく見積もっても我が家にやって来てから既に60〜70年は経過しているであろう代物。全く同じものが2台ある。今は曾祖父さんの残した原稿、僕が生まれる以前の関口家の写真、僕の原稿・各種書類等が無造作に収められている。  お世辞にも「収納量が多い」とは言えないが、なんとなく良い仕

          曾祖父さんの書類タンス 〜書斎の中の仲間たち〜

          バインダー 〜書斎の中の仲間たち〜

           小〜中学生の頃、やたらとルーズリーフ&バインダーが流行っていたような気がする。新学期が始まると「今年こそ、ちゃんと勉強しよう!」といった具合に、とりあえずバインダーを新調。まあ、案の定、次の年も「今年こそ〜」となる訳で、バインダーが増えるばかりで・・・一向、勉強をした記憶がない。    それはそうと、上記写真のバインダー、小学生ぐらいの時に富士カセットに付いている応募券を集めて貰ったもの。表紙に赤いロゴ、緑の文字で思いっきりFUJI CASSETTEと書いてある。当時流行っ

          バインダー 〜書斎の中の仲間たち〜